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AppleTVがTVのビジネスを変える。

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Apple ハイビジョン対応 Apple TV MD199J/A

9月末よりAppleTVを使用している。映画好きであり、DVD配給の仕事に関わっている僕は、DVDコレクターでもあったが、AppleTV購入を境にピタリとDVDを買うのをやめてしまった。以前は月に最低3,4本、多い時は10近く買っていたと思う。

なぜってそれはAppleTVがそれほどまでに素晴らしいからである。

いや厳密に言うと、AppleTVはまだそこまで素晴らしくはない。コンテンツがまだ揃っているとは云いがたい。TV番組もまだFOXとABCのものしか見ることができない。映画作品もメジャーどころは押さえているが、コアな映画ファンを満足させるほどのラインナップではない。最も期待していたApp Store for AppleTVもまだ無い。

僕が何を素晴らしいと感じたかと言えば、AppleTVが示す映像コンテンツのビジネスの未来だ。

この掌サイズのデバイスは、ケーブルテレビネットワークも必要なければサテライトアンテナも必要ない。必要なのはブロードバンドのみ。それだけでTV画面でHD画質のコンテンツを視聴できる。アメリカのケーブルネットワークもオンデマンド配信を提供しているが、当然ケーブルTVサービスの別途契約が必要だ。本来はブロードバンド帯域でも充分オンデマンド配信は可能なのにこれは理に適っていない。

何本かHDコンテンツも視聴しているが、一度も途中で止まってことがない。ストリーミングなのでダウンロードに時間を取られることもない。ちなみにウチのブロードバンド環境はAT&TのVDSLサービス、U-Verseで最大12Mプランです。(アメリカのブロバンはそんなもんです、まだ)

AppleTVの最大のポイントはケーブルネットワークの中抜きだろう。アメリカのケーブルテレビの基本的な契約体系は、数多くのチャンネルをバンドルパックで月額料金をチャージする形で、プラスHBOなどの有料チャンネルを見たいときは別途契約する必要がある。それだけで月60~70ドルほどのコストである。その一部を各チャンネルに分配する形で成り立っている。ケーブル大手のComcastやTime Warner Cableもオンデマンド配信を提供しているが、ケーブル加入者にテレビだけでなくPCでも見れるようにしますよ、という感じ。これはやっぱり変。オンデマンドを楽しむのにバンドルパック契約が必要なのだ。いつでもどこでもオンデマンドを楽しみたかったら、基本のバンドル契約をしてくださいというのは、ユーザー視点では明らかに不便だ。

AppleTVはそれらを全てすっ飛ばして、見たい作品を探す、クリックする、見る、で終わり。課金はiTunesアカウントにされる。

Appleはゆくゆくは、App Storeをオープンし、チャンネルはアプリ化していくだろう。ウェブ上では映像はすでに一部のTV局や映画会社だけが作品を発表しているわけではない。だれもだYoutubeなどに自分の作品を公開できる時代になっている。AppleTVやGoogleTVはTV、というリビングの王様をTV局の縛りから解放するだろう。

池田信夫さんもブログで紹介しているが、全世界でPCは10億台、携帯は20億台だが、テレビは40億台ある。テレビが最後の、そして最大のフロンティア」であり、ここをネットに侵食されると言う意味は大きい。TVを巡るビジネスのプラットフォームそのものがまるごと取り変わる、ということだ。あらたなTVビジネスのプラットフォームは、もはやハリウッドではなく、AppleやGoogleといったシリコンバレーの企業が担うことになる日は近い。

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