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引くも進むも難しい、ミクシイの今の規模

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コンテンツの提供規模を考えるシリーズ第1弾は地上波テレビとNOTTVの差異を比較することで、全国あまねくを前提とするコンテンツ提供の規模は、必ずしもこれからの時代に合わないんじゃないか、という話をしましたが(テレビコンテンツを提供する適正規模とは)、第2弾はネットサービスで考えてみたいと思います。題材はミクシイ。

なぜミクシイを選ぶかというと、まさに現在のユーザー数の規模のおかげでいろんなジレンマに陥ってるんじゃなかと思うからです。

先週ですが、ミクシイの決算説明会がありました。スマホファーストの明確な打ち出しと集客数の落ち込み、そしてLINEでブレイクしたスタンプ機能の試験的導入が発表されました。
ミクシィも「スマホファースト」に スマホ広告、フィーチャーフォンを逆転

昨年11月、スマートフォンにもSMS認証を導入し、不正利用者対策を行った影響で、MAUはがくんと減少。10月に1441万人(うちスマートフォンが885万人)だったMAUは11月には1312万人(同792万人)まで落ち込んだ。不正利用対策が終了した後もアクティブユーザーの減少傾向は続き、12月には1298万人(同789万人)となっている。

mixiが「スタンプ」導入 「mixiメッセージ」で試験的に

ミクシィは2月6日、SNS「mixi」ユーザー同士が1対1でメッセージをやりとりできる「mixiメッセージ」で、感情を表現する大きなイラストをやりとりできる「スタンプ」のサービスを、近日中に試験的に始めると発表した。
120種類以上のスタンプを無料で提供予定。ユーザーの利用動向を調査しながら、「mixiボイス」や「mixi日記」などほかのサービス内での利用も検討する。

売上高、営業利益、経常利益は前年比で増加していてビジネスとしては堅調、と見ることもできそうですけど、なぜか多くの人にとってこの発表は首を傾げるようなものでありました。

TECH SE7EN : スタンプ機能発表に思う、mixiにいま必要なのは自主性なのでは

mixiの決算発表会とLINE社名変更から感じるネットの栄枯盛衰(山本 一郎) – 個人 – Yahoo!ニュース

現在のミクシイの課題は、減少しているアクティブユーザー数にどう歯止めをかけるかであるのは誰の目にも明らかです。それで今回の発表で打ち出した施策がTwitterやフェイスブックからの流入を期待するとか、LINEの後追いのスタンプ機能だったりするので、みなさん椅子から転げ落ちているわけですね。

LINEと同じ機能を提供しても当然、LINEから集客を奪う施策にはなりません。だってLINEでできるし。MixiボイスでTwitterに流れた人も戻せるかというとそれも難しかったわけです。だってTwitterでつぶやけばいいし。

これらのミクシイの後手に回る施策は、新規ユーザーの獲得や流出したユーザーの呼び戻しには効果がなく、既存ユーザーが他サービスの機能に惹かれて流出するのを防ぐ、それだけの効果しかないんじゃないでしょうか。

要するにミクシイは守りに入っている。ユーザーが減少しているとはいえ、それでも日本のSNSの世界で大きなシェアを獲得していますし、ゲーム課金などでそれなりに利益を出している状態なので、あえて冒険しないで現状維持で行くという経営判断は別に変じゃない。

その意味では、ユーザーの減少は課題として認識しつつも、今の提供規模を維持できればオーケーという感覚もミクシイ側にはどこかあるのかもしれません。今のミクシイの規模はそういう風に思えてしまうんでしょうね。

課題として攻めに転じべきではあるとわかってはいるものの、守りに入ってもそれなりにやっていけそうな感じ。今のミクシイの規模は数字で見て見るとそういう印象ですね。

このユーザーの減少率がもっと高まればさすがに悠長なことはやってられなくなり、もっと真剣にアイデアを検討するかもしれませんが、本来はそうなってからでは遅い。ネットサービスは一度坂から転げ落ちると、なかな反転できないですから。
たとえ、今の規模でミクシイが満足しているとしても、ユーザーは減に減り続けているので、攻めの姿勢を打ち出さないと維持すら難しそうです。

たしかに大胆な改革をするには、難しい規模感をなまじ維持できてしまっている今のミクシイは、攻めに出るには勇気がいるでしょうけど、オリジナリティのある施策をもっと見せてくれないとミクシイもmyspaceの二の舞になってしまいます。

余力のあるうちに、大胆な次の一手を打ってほしいですね、ミクシイさんには。もっとも今の規模でミクシイさんは満足なのかどうかにかかっているかな、と思いますが。どれだけ成長に対する意欲があるのかどうかでやれることは変わってくるんじゃないでしょうか。

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