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アイルランド政府、映画・TV産業の税制優遇措置を非EU圏の人材にも適用へ

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アイルランド政府は、S.481の税制優遇措置をアイルランド国内で従事する非EUの人材へ適用させるべく改正すると発表しました。

Section 481は、テレビや映画産業向けの税制優遇措置で、自国のコンテンツ産業の活性化のために制定していたもの。最大28%までのアイルランド国内での予算免除など様々な恩恵が受けられます。2016年には最大32%にまで引き上げることも発表されています。
Irish Film Board/Bord Scannán na hÉireann – Financing your Film / Tax Incentives / Section 481

今までは、EU圏内のプロダクション、人材が対象でしたが、これを非EU圏にまで対象を拡大します。ハリウッドももちろん対象となりますので、ハリウッドの大型映画のロケ誘致、そして海外との共同制作を促すのが主な目的。
ホビットなどの大作ハリウッド映画はニュージーランドで撮影されていたりしますが、ああしたハリウッド映画のロケ地に選ばれることは、製作時の雇用の創出のほか、観光産業にも好影響を与えます。

昨今のアイルランド映画も他国のプロダクションとの共同制作が増えてきているようで、9月に開催されたトロント国際映画祭に出品された6本のアイルランド映画のうち、5本が海外プロダクションとの共同制作。共同制作はアイルランドに限らず、いろんな国で増えてきていますが、それをさらに促進していこうという狙いでしょうか。

アイルランド国内の制作者にも今回の決定は歓迎されているようで、The Irish Film & Television Networkでは以下のようなコメントを紹介しています。
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‘Screen Producers Ireland welcomes the announcement in today’s budget to include non-EU talent in the new tax incentive scheme. This amendment taken together with the Minister’s announcements during last year’s Budget and Finance Bill demonstrates Government’s continued support for the indigenous and international film, television and animation sector’.

‘We look forward to working closely with Government to finalise details of how the new scheme will work in practice, particularly the timing of the payment of the tax credit and the introduction of a withholding tax,’ Barbara Galavan, SPI’s Chief Executive said

アイルランド映画というとニール・ジョーダン監督が有名ですが、Once ダブリンの街角でなど、素敵な小品も時折あって懐の深さを感じさせます。今後はハリウッドなどとの共同制作で大作映画が作られたりというケースも増えてくるかもしれませんね。

日本のプロダクションもアイルランドと何か作ったりするとこがでてくるといいな。

今日は短いですが、たまにはあまり取り上げない国の情報もいいかな、と思い書いてみた次第。

関連記事:
Ireland: Tax Breaks Great Deals Overseas Film, TV Producers | Variety
IRISH FILM AND TELEVISION – 2012 The Year in Review
Section 481 | Film Tax Relief Ireland | The Irish Film & Television Network

 

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