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『スターウォーズ フォースの覚醒』歴史は繰り返す(から既視感もある)

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絶賛、酷評、ネタバレきっかけで逮捕者、生みの親のジョージ・ルーカスの発言など各所で話題を振りまくフォースの覚醒。これだけのビッグ・タイトルはどんな風に作ってもどこからか文句は出てしまうだろうし、なのでこの喧騒はどうにもならないというか、有名税みたいなもん。

僕自身の結論は、ものすごい面白かった。
エピソード4の焼き直しではないか、との批判がいろんな人から出ているようだが、優れた物語は何度見ても観賞に耐えうるし、金もかかっているし、技術も格段に進歩しているので、同じようなストーリー展開でも正しくアップグレードされたな、という印象だった。

ていうか元々シリーズものの続編を作るという企画なので、そもそも新しい作品になりにくいのでは。目新しい何かを作りたければ、スターウォーズの枠組みでやる必要ない。求められたことをきっちりやった。そしてきちんと数字に残る結果も残している。

そもそもたくさん映画見ていると、ああこの映画はあれに影響受けてるな、とかいろいろあるし。スターウォーズの続編がスターウォーズの影響下にあるのは自然なことだと思うのだが、どうなんだろうか。

さて、周辺事情はそれぐらいにして本作そのものについて触れたい。まず主人公格の二人、デイジー・リドリーとジョン・ボヤーガについて。二人とも線が細いというか、超大作の主役をはるオーラを宿していない。だが、それがいい。本作はこの2人の成長物語でもあるだろうから、少しばかり頼りない風の二人が大きな時代のうねりの中でどう成長していくのかをハラハラしながら見守れるのがいい。大スターをここにキャスティングしなかったのは正解だろう。どこの馬の骨ともしれないやつがフォースの力に目覚めて成長していく様を、どこの馬の骨ともしれない役者が演じることでリアリティがある。特にデイジー・リドリーは芯の強そうな女性というイメージを持ちながら、どこか守ってあげたくなるような雰囲気も併せ持っていた。これがミラ・ジョヴォヴィッチなら守る側になってしまう。

そして本作の「ヒロイン」BB-8についてだが、とにかく可愛い。人型でもなんでもないのに、異様に親近感がわく。ソフトバンクのペッパーなんかより断然可愛い。まるっこい生物を人をかわいいと思うものだが、完全に球体のキャラにしてきたのは意表をついていて良い。かわいくて親近感の湧くものを作る上で、人型でなければいけないということはないのだな。BB-8は、今後のロボット産業のヒントにもなるんじゃないか。

本作のテーマは「継承」といったところか。フォースも継承されるし、ダークサイドの力も継承される。銀河帝国が滅んでもあらたな悪の組織、ファースト・オーダーが立ち上がっていて、レジスタンスがいる。ものの見事に歴史は繰り返す。

しかし、人間の歴史も同じく悲劇と闘争を繰り返すものなの。どこの国でも既視感を覚えるような争いの歴史ばかりなので、本作がエピソード4の焼き直しであるかのような既視感を覚えるのも、それはある意味、人間の歴史のリアリティの反映と言えるのではないかな。

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