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クリント・イーストウッドは実際のところドナルド・トランプをどう思っているのか

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ハリウッドの業界人は、基本的に民主党支持者が多い。こないだの民主党大会も多くのスターがスピーチを行って華やかな雰囲気だった。

だが、共和党支持者もいないわけではない。アンジェリーナ・ジョリーの父親ジョン・ボイトは共和党支持者で今回もトランプ支持という報道があった。
アンジェリーナ・ジョリーの父ジョン・ヴォイト、米大統領選でドナルド・トランプ氏を支持

ハリウッドの共和党支持者で最も有名なのは、クリント・イーストウッドだろう。イーストウッドは自らの政治的姿勢をはっきり公言するタイプで大統領選の度に彼の発言は話題を呼ぶ。4年前の「空気椅子」スピーチはマスメディアもソーシャルメディアも大きく反応した。

今回の大統領選はイーストウッドはどのように見ているかの報道が最近になって、日本語でも英語でも出てきている。
日本語では朝日新聞がインタビューを記事にしている。英語ではEsquireが息子のスコット・イーストウッドとのロングインタビューを掲載しトランプについて語っている。

朝日新聞:イーストウッド氏「大統領候補、どちらにも熱狂できず

今回は党大会に出席しておらず、一部の報道でトランプ支持者ではと報じられた時期もあったが、「話したこともない」と語っている。

英語のEsquireではさらに突っ込んだ質問に答えている。
Esquire:Clint and Scott Eastwood: No Holds Barred in Their First Interview Together

ESQ: But if the choice is between her and Trump, what do you do?

CE: That’s a tough one, isn’t it? I’d have to go for Trump …

ヒラリーとトランプどちらを選ぶ?という質問に対し、難しい選択だとしながら、トランプを選ぶと語っている。トランプを支持するわけではないが、とも語っているが。「I wan to…」ではなく「I’d have to..」という言い方でもある。トランプに投票したいのではなく、ヒラリー・クリントンに投票できないというニュアンスのようだ。

ただイーストウッドは、トランプ全否定という訳でもなさそうだ。Esquireのインタビューではこうも語っている。

“[H]he’s just saying what’s on his mind. And sometimes it’s not so good. And sometimes it’s … I mean, I can understand where he’s coming from, but I don’t always agree with it.”

二度目のSometimesの後に本当は何を言おうとしているのか不明だが、いつもトランプに同意するとは限らないという言い方をしている。トランプの主張のどこかに同意できる部分もおそらくあるのだろう。

何人かの識者も指摘しているが、トランプの主張は古い孤立主義に近い部分があり、外国への極端な介入を好まないようだが、イーストウッドもそれに近い考えの持ち主だろう。イーストウッドの分身ともいえそうな「グラントリノ」の主人公の振る舞いは、自分の芝生に踏み入ったら戦う意思を示すが、欲望のままに他者を侵害することはない。そういう意思を持てば誰でもアメリカ人だと、中国モン族の少年にアメリカンスピリッツの象徴のグラントリノを受け継がせるわけだが、レイシスト的発言の多いトランプとは相いれない部分とそうでない部分もあるのだろう。

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