[PR]

京アニの新作発表について書きました

[PR]

 リアスサウンド映画部に京都アニメーションが過日、2本の新作の発表したことについてのコラムを書きました。

 『Free!』劇場版、『小林さんちのメイドラゴンS』と相次ぐ新作発表 京都アニメーション、再始動へ|Real Sound|リアルサウンド 映画部

編集部から以下のような依頼を受けて書いたものです。
「京アニ制作のアニメ『Free!』の新作劇場版の制作が発表された。水泳部を舞台にした青春ストーリーである本作だが、先日発表された『小林さん家のメイドラゴン』の続編と合わせて、このタイミングで、火災以後初めての新作発表が続いている京アニ。改めてスタジオが動き出した喜びや、本作への期待を」

 
 何を書くべきかいろいろ迷いました。

 この2本は、京都アニメーションのフィルモグラフィーにとってどんな位置づけか、このタイミングでの新作発表が意義深いことは当然として、それをどう伝えればいいのか。

 なにせ新作の発表リリースそのものは、普通にやっているわけです。事件のことに触れているわけでもなく、ただただ、「いつもどおり」にやっているので、それを取り上げるこちらはどういうスタンスで書くべきなのか。

 結果としては、なるべく事件には触れない、しかし、ここでこうして新作が「いつもどおり」に発表されること自体が意義深いことではないか、という方向性で書くことにしました。

 その上で『Free!』は京アニの2010年代のビジネスモデルの象徴、『小林さんちのメイドラゴン』には日常を生きることの素晴らしさみたいなことを代表してもらっています。詳しくは記事を読んでいただければ幸いです。

 
 以下、記事作成時の構成とメモです。


何を書いたらいいか。
京アニ再始動への期待
この2作品は京アニの作品群の中でどういう位置づけを明確にすべし。

その上で今回の発表の意義とは
映画でFree!、テレビでメイドラゴン。映画1本、テレビ1本・・・バランスが良い?
その他、事件前に発表されていた企画にも今後期待が持てるようになった。ユーフォ3年生編、二十世紀電気目録など

 
Free!
・Free! 2013年に第一期、以降3期までTVアニメが作られ、完全新作劇場版が1つ、TVシリーズを再構成した劇場版が3本製作されており、今度は完全新作劇場版の公開が予定
・ハイ☆スピード!は、2011年の第二回京都アニメーション大賞の小説部門で奨励賞を受賞。
・京都アニメーション大賞は、2010年に一回目が発表された。2009年に発足した。
・2010年代の京都アニメーションは、この大賞で光った作品をKAエスマ文庫から出版し、アニメ化するという形で、オリジナル企画の版権を維持しながら制作する手法を取った。Free!シリーズはそのビジネスモデルの最大の成功例と言ってよく、質の高さもさることながら、2010年代京都アニメーションのビジネスモデルを代表する作品と言ってよい。各作品が関連商品も含めてどれほどの売り上げを出しているのかの内訳は公表されていないが、おそらく本シリーズは近年の京アニビジネスの屋台骨と言っていい存在だろう。
・京都アニメーション大賞が当面休止されることが発表された。この画期的なビジネスモデルの最大の成功作が有終の美を飾ることになるのだろうか。
・スポーツもので、小学生時代から描かれ、世界へとはばたく姿まで追いかけた作品はそう多くない。キャプテン翼など一部の大人気作に限られる。それだけ、このシリーズはファンの応援の後押しを受けたのだ。
・小学生時代の身体つき、中学生の身体つき、高校生、大学生と同じキャラクターの成長過程による肉体のデザインの違いを的確に描ききっている。

 
小林さんちのメイドラゴン
・原作は双葉社
・2010年代はKAエスマ文庫含めたオリジナル企画と、『響け!ユーフォニアム』などの原作ものをほどよいバランスで作り続けてきた。
・事件前から2期製作は決定していたものの、どうなるのかが危ぶまれていたこともあり、ファンは心待ちにしていたことだろう。
・久々の日常風のアニメ作品。しかし、ドラゴンの血なまぐさい世界が薄皮一枚ですぐそこにあるような緊張感が時折のぞく。日常のもろさを思わずにはいられない。
・失った日常は戻ってこない。しかし、また再び力強く日常を生き直すことはできる。

 
留意点:
再始動の前提として事件がある。

事件に触れないわけにはいかないが、それが記事の主要点にしないように。

2本の新作発表は、たんなる2本の新作発表以上の意味がある、ということが伝わらないといけない。

 
 
Intro
京アニの新作発表が相次いだことをシンプルに

事件から1年、様々な困難があったことだろうが、新作の発表がこうしてできるようになったことは素直に喜ばしい

人気作の続編ということもあって、ファンも期待しているだろう。

 
Body1 Free!は京アニのビジネスモデルを代表する作品
・Free! 2013年に第一期、以降3期までTVアニメが作られ、完全新作劇場版が1つ、TVシリーズを再構成した劇場版が3本製作されており、今度は完全新作劇場版の公開が予定
・ハイ☆スピード!は、2011年の第二回京都アニメーション大賞の小説部門で奨励賞を受賞。
・京都アニメーション大賞は、2010年に一回目が発表された。2009年に発足した。
・2010年代の京都アニメーションは、この大賞で光った作品をKAエスマ文庫から出版し、アニメ化するという形で、オリジナル企画の版権を維持しながら制作する手法を取った。Free!シリーズはそのビジネスモデルの最大の成功例と言ってよく、質の高さもさることながら、2010年代京都アニメーションのビジネスモデルを代表する作品と言ってよい。各作品が関連商品も含めてどれほどの売り上げを出しているのかの内訳は公表されていないが、おそらく本シリーズは近年の京アニビジネスの屋台骨と言っていい存在だろう。
・京都アニメーション大賞が当面休止されることが発表された。この画期的なビジネスモデルの最大の成功作が有終の美を飾ることになるのだろうか。
・スポーツもので、小学生時代から描かれ、世界へとはばたく姿まで追いかけた作品はそう多くない。キャプテン翼など一部の大人気作に限られる。それだけ、このシリーズはファンの応援の後押しを受けたのだ。
・小学生時代の身体つき、中学生の身体つき、高校生、大学生と同じキャラクターの成長過程による肉体のデザインの違いを的確に描ききっている。

 
Body2 メイドラゴン、今ひとたび日常ものを
・原作は双葉社
・2010年代はKAエスマ文庫含めたオリジナル企画と、『響け!ユーフォニアム』などの原作ものをほどよいバランスで作り続けてきた。
・事件前から2期製作は決定していたものの、どうなるのかが危ぶまれていたこともあり、ファンは心待ちにしていたことだろう。
・久々の日常風のアニメ作品。しかし、ドラゴンの血なまぐさい世界が薄皮一枚ですぐそこにあるような緊張感が時折のぞく。日常のもろさを思わずにはいられない。
・失った日常は戻ってこない。しかし、また再び力強く日常を生き直すことはできる。

 
concl
新作の発表があったことで、事件前にアニメ化が発表されていたユーフォ三年生編や、KAエスマ文庫の二十世紀電気目録の企画も再び動き出す日が来るかもしれない。

 
参考リンク
『小林さんちのメイドラゴン』TVアニメ第2期が2021年放送! | アニメイトタイムズ https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1597114320

「Free!」完全新作劇場版、2021年に公開決定 世界へ挑戦する遙たちのティザーPV&ビジュアルお披露目 | アニメ!アニメ! https://animeanime.jp/article/2020/08/17/55717.html

「京アニ大賞」当面休止に 過去に受賞作複数がアニメや映画化|社会|地域のニュース|京都新聞 https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/329129

京アニが「KAエスマ文庫」に力を注ぐ理由 『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』誕生の背景|Real Sound|リアルサウンド ブック https://realsound.jp/book/2020/07/post-586558.html

ビジネス戦略からみる京都アニメーションの展望について – 日本のアニメを美術館感覚で紹介します

 
—-
 メモ終わり

 記事にも書きましたが、失われた日常は戻りません。しかし、また新しい日常を作っていくことはできる、京都アニメーションはそれを懸命にやっているのだと思います。今週末から公開のヴァイオレット・エヴァーガーデンの劇場版も、来年の新作2本も楽しみですね。
 

関連作品

[PR]