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アニメーションドキュメンタリー映画『FLEE フリー』の監督にインタビューしました

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 ハフポストで、今年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門と長編アニメーション部門に同時ノミネートしたデンマーク映画『FLEE フリー』のヨナス・ポヘール・ラスムセン監督にインタビューしてきました。

 難民が1億人を超えた。「帰る国を失う」感情を私たちは知らないままでいいのだろうか | ハフポスト アートとカルチャー

 アニメーションドキュメンタリーという分野は、アリ・フォルマン監督の『戦場でワルツを』などが有名ですが、ドキュメンタリーとして撮影した部分もアニメーション化して、さらに映像で収めることのできない過去の記憶や夢など、心のリアルも再現していく手法です。

 本作はこの方法でしか実現できなかった作品を言えると思います。アフガニスタンから逃れてきた難民である主人公のアミンの記憶の中にしかないイメージを具現化する必要があるからです。映せないものにも真実はある、というのがアニメーションドキュメンタリーの面白いところです。

 本作はプライベートを保護するという意味でもアニメーションが効果的に使われていますし、顔を抽象化することで多くの人がいろんな立場の人間の偶像として彼を見るようになる、そうすることで世界中の難民も似たような体験をしているのだろうかと想像力を広げることにもつながるでしょう。いろんな意味でアニメーションであることが効果的な作品です。

 監督のお話はそれを強く裏付けてくれました。非常に良いインタビューだったと個人的に思っています。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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Thesis 難民になる、その本当のリアルが描かれる

Point3つ
アミンと監督の関わりとアミンの人生
アニメーションだから迫れる心のリアル
難民の心を助けるために必要なこと
 難民のメンタルヘルス問題
   難民・移住者のメンタルヘルス | 公益社団法人 日本WHO協会 (japan-who.or.jp)
   心的トラウマを受けた難民へのインタビュー法 (stateless-network.com)
   報告から明らかになるシリア難民のメンタルヘルス危機の深刻度|ARAB NEWS

Intro
難民問題。。。今世界で何人か。。。ウクライナ侵略がなくても、いつ何時でも難民は世界の大きな問題としてあり続けてきた

現在もウクライナ情勢で多くの難民がでている。日本はどうするのか。

CNN.co.jp : 世界の難民・避難民、1億人を超える 国連

しかし、難民とはどういう生き方を強いられるのかのリアルを知る機会は少ない

FLEEはアニメーションドキュメンタリーで難民となった青年の心のリアルに迫る作品。
オスカードキュメンタリーとアニメーション部門にノミネート。

アミンの人生の概要をここで

監督にはなしを聞いた

Body1アミンと監督の関係とアミンの人生に起こった変化
いつ出会ったか
ラスムセン:15にであって20年後に話してくれたんです。実際に詳細を話してくれたのはこの映画で撮影している瞬間になるので、実際に詳細を聞いたのは25年くらいかかったわけです。あまり過去については知りませんでした。高校などで噂でアフガンから来たとか、家族が殺されたとか、ロシア語を話せたのでロシアに住んでいたことはわかりました。あとはスウェーデンに親戚がいるのかなという感じはしていました。それ以上のことは知らなくて、過去の話をしてくれた時はとてもうれしかったです。それ以前は僕らの友情にも距離感があるような、埋められないブラックボックスがあるような感じだったので、やっと彼が完全に全て話してくれたのがうれしかったのです。

アミンのその後に起きた良い変化
ラスムセン:さっきいったように秘密を抱えていると他者との距離を感じてしまいます。秘密がいsられたくないと言う怖い思いが取り除かれてよりリラックスしているように感じますし、自分と仲がいいかたとより近い関係を持つことができるようになっているし、映画に登場した家にまだパートナーと暮らしています。彼の人生のなかでベターな場所にいるのは間違いなくて、もし過去について話したいと思えば話せるようになっているので、彼の人生はバラバラだったものが一つにまとまったような状況です。今までなら過去と今がうまくつながっていない状態というか、そえが完全体に、自分の過去やセクシュアリティを含めてあるがままな自分として存在できるようになっています。

Body2アニメーションだから迫れたもの
トラウマを話すので簡単ではないから顔バレさせたくない
――彼が過去を打ち明けて制作することに同意できたのは、やっぱりアニメーションで作ると監督が選んだからと考えていいのでしょうか。

ラスムセン:はい。元々アニメーションドキュメンタリーと言う形で彼にアイデアを話ました。アニメーションを選んだ理由の一つは、80年代のアフガンを再現することができる、過去を描くうえでいいアプローチだと思ったからです。彼が個人的にいいと思ったのは匿名性です。彼は自分のことを初めて公にするわけですから、それは彼のトラウマに迫ることでもありますからつらいことです。簡単なことではないですし、顔バレすると近所でも仕事でも彼の話として知られてしまうのはまずい、でもアニメーションなら大丈夫だと感じてくれたみたいです。

心のリアルに迫ること
――匿名性というポイントでアニメーションを選んだということですが、過去を描くということと匿名性以外にアニメーションを選んでよかったなと思う点はありましたか。

ラスムセン:それ以外には感情表現がアニメーションならではでできたということです。トラウマや自分について話にくいことを話始める時、アニメーションはより表現性を増してシュールなアニメーションのレイヤーを用いています。それによって彼の内なる感情、彼が今本当に何を感じているのかを表現できた。これはアニメーションならではのユニークな方法だったんじゃないかと思います。少なくともこの物語は世の中にたくさんあって、情報量が多すぎると僕はブロックしてしまうんです。全部受け止めることはできません。特に実際に苦しんでいる人間が目の前にいて、自分が何もできない時、そういう話を受け止めるのがつらくなってきます。でも、アニメーションという形をとることで私たちはそういうものも受け止めやすくなると思うんです。少なくとも、僕はよりその物語に耳を傾けるようになるし、より情報量を入れられるし、アニメーションにすることによってある種の普遍性、アミンだけの物語ではなく世界中の難民の物語として観てもらえるようになると思います。子供のころからアニメーションを観てそだっているので、ハートに直撃するというか、そういうクリアに届ける力をアニメーションは持っているんじゃないかと思います。

心の中にだけあるアフガンを再現することができた。。。。彼はアフガンに戻りたくなかった
ラスムセン:はい。元々アニメーションドキュメンタリーと言う形で彼にアイデアを話ました。アニメーションを選んだ理由の一つは、80年代のアフガンを再現することができる、過去を描くうえでいいアプローチだと思ったからです。

80年代のアフガンのニュース映像が挟まれる、アニメーションで再現されるアミンの子ども時代のアフガンの様子は、タリバンの支配する今よりも、もっと自由な気風を感じさせる

 
Body3 難民として、ゲイとして
故郷とは安全な場所・・色々な意味でデンマークは彼にとっての安全な場所になった

同性パートナー制度先進国だからこその心理的安全

難民の心の安心にとって必要なこととは
ラスムセン:大きな質問です。大事なことは耳を傾けることだと思います。彼らの個人的なストーリーをシェアできる場所を作ること、そうすれば彼らの話をきいてもらえてると感じてくれるようになると思います。私たちとは異なる体験をしているので、100%理解することはできないかもしれないけれど、耳を傾けること、そして彼らgア話せる場所を作ることが欠かせないと思います。あとはシステムは国によって違いますが、往々にしてその時に難民にとって必要なもの全てをカバーしきれていないものです。例えばデンマークの場合は社会にどうやって参加してもらえるが主眼になっていて、個人の話をどう聴くかという視点はないんです。彼らが存在として観てもらえること、経験を分かち合えること、そして援助を得られるということができるようにしないといけない。複雑な問題ですが、だからこそが逆にやれることはたくさんあると思います。
 
  
 
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 メモ終わり。

 ウクライナ情勢によって、日本にも避難民が来ていることは大きく報じられています。一方で難民を収容する入管で非道なことが行われていることも報じられており、日本の難民行政は今、大きく動く時期にきているのだと思います。

 世界の難民数は減ることなく、今年は1億人を突破しています。日本の人口と同じくらいの難民が世界中にいるのですね。これは大変な問題です。この映画はそんな1億人の人々に、それぞれのパーソナルな物語があることを強烈に見る人に想像させる力があります。是非多くの人に見てほしい作品です。

 
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