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アニメの独立系プロデューサーのトークセッションのレポートを書きました

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 アニメ!アニメ!にIMART2022の行われた「アニメ業界、独立プロデューサーの視点」のトークセッションのレポートを書きました。

 独立系プロデューサーの役割とは? 業界注目の3人が語る日本アニメの可能性と未来【IMART 2022レポート】 | アニメ!アニメ!

 最近、プロデュース専門の会社が結構出てきていて、それらの会社の代表を務める3人がアニメにおけるプロデュースの役割について議論しました。今までは、局の人かメーカーの社員の人がプロデューサーとなることが多かったし、今でもそうなんですけど、企画全体を仕切る専門のプロデューサーの存在が重要になりつつあるようです。製作委員会の組み方も多彩になってきていて、企画とアイディアをいかにハンドリングするかという点で、独立系のプロデューサーが活躍できるようになっているとのこと。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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・アニメ業界、独立プロデューサーの視点
里見 哲朗 (さとみ・てつろう / Tetsuro Satomi )
細井 駿介 (ほそい・しゅんすけ / Shunsuke Hosoi )
平澤 直 (ひらさわ・なお / Nao Hirasawa )

里見;2003年から個人のプロデュース会社バーナムを運営、ライデンには2013年に参加。今だと東京リベンジャーズを作っている
細井;エニシアに2019。元々がヴァップにいてTOHOアニメーションを経由して。制作機能と企画をやる会社
平澤;2017年にアーチを設立。2020年からグラフィニカの代表取締役を。ゆめ太カンパニーが子会社、YAMATO WORKSの取締役も

すど;テーマは独立プロデューサーがどうアニメ業界を見ているのか。現状とこれからについて

すど;アニメPはいるが、独立Pはいないのでは。
里見;独立Pは15,6社。エッグファームの大沢さんとのトーク。昨今の独立企画会社ブームはどう見えか。基本は金とインフラ。夜に出すための人脈が必要、だんだんプロデュース能力だけでいけるようになった。ひとつの業務としてプロデュース能力が認められつつある。
細井;資本で企画やるのではなく、アイデアで企画を決められる、配信の資本でやる機会などの増加で。配信側からするとそういう独立系の人との方がやりやすい。
里見;ぼくより先にあったのはジェンコさんくらい。会社としてあって、資金もあってようやくプロデュース企画をしている。

里見;独立系プロデュースで生産機能を有しているのは珍しい。ここにいる以外ではエッグファームくらい。
平澤;スタジオをなかよくしている例はある。グラフィニカは代表だけと雇われ

すど;企画社長もやりつつ、スタジオの代表をやるのはどういうこと
平澤;スタジオは企画を決めてくるのは後になりがち。作画だけがんばるというとこから元請けになっていく、納品する。どうしても基本的にフォーカスするのはクリエイターとのつきあい。お金を出す側とのつきあいは立ち上がったばかりの会社にはわからない。そこに独立系のPはうまくはまる。
里見;基本は縁。アニメのプロデューサーが独立したところで経験不足なところを埋めている。

すど;業界の中で特異なポジションからアニメはどう変わっているか
里見;パッケージがうれなくなり配信になってきた。
細井;コロナ期間中にいろんな変化で配信ビジネスにも変化。
平澤;東洋経済の記事の件。
細井;海外バブルと言われていたとこから、どういう作品を夜に出していくのか、広く扱うとこから質やどこに、どうやって届けるのかをフォーカスしていく状況にかわっている。パッケージでもすごい売れるタイトルが出ている。コレクターズアイテムに変わってきた。
里見;愛情表現として残っている。
平澤;今クールも1万枚行くタイトルがありそう。特定の配信サービスをのぞくてアーカイブではないことがある。SVODからなくなるので今すぐ見ろという騒がれ方。
里見;巨大な蔦屋。新作入ったら押し出される
平澤;BDも意外に売れるし製作委員会の見直し。海外で鬼滅やDBが一位。密かに映画が伸びている。
里見;本当の一位取ってる。全然戦えている数字。ニチベイどっちも東映が一位。
平澤;ピクサーと並ぶようなスタジオ
すど、760億の売上出してるスタジオはそうそうない
平澤;これまでは日本人ががんばって外にだしていたけど、海外の人がスタイルを真似する。基軸通貨のような基軸表現になりつつある。
細井;海外のプレーヤーと話すと考えがかわってきている。かつてアベンジャーズシリーズを作ったりとか、外国人ルックにしていくのを、彼らにとっても日本のルックの認知が広がっていく中、その文脈でやったほうがひろがりやすいという認知に。外でいろんな結果が出ているのもここから攻めた企画が今後あるんじゃないか。こっちから提案できるようになっている。
里見;その最戦隊に細いくんがいる。中国へのアプローチの早さ。ストーリーさんも独立系。
細井;自分でいうと、前職が当方アニメーションで独立してなにやるかというと、各種のエースタイトルを取れるかと言うと難しい。生存戦略として何ができるかというと、英語が喋れるので、ちゃんと日本のアニメ業界の話を海外と話して、共感してくる人がいたら仕事しようという、今なら北米や東南アジアなどと一緒にやってる。
さとみ;テレビビジネスは飽和状態。生態系が出来上がっているので。
細井。自分と同世代は決済権がないので、国内だと難しい

すど;ここ7,8年は中国の配信はお金の出し手だったがかわってきたか。
里見;一時期北米並の映像権を出していたが、中国にプロダクションを作る動きもあった。恩恵うけたり翻弄されたり、今は引き締め傾向になり、次の局面にきている。
細井;ビジネス的にいうと、大きな意思決定に左右される市場なので、ダイレクトに影響される。リスクもあるし、あてにする状況から変わってきている。一方で中国側が考えているのは、プロダクションも増えてノウハウもたまってきている、自分たちでまかなえる環境もできている。最近だとろシャオとかアニプレックスが買ってきて放送してる。彼らの中でまかなえる環境にここ1,2年で起こっている。どう中国とつきあっていくのは大きなトピック。
平澤;前のほうが勢いがあったのが確かだが、立体的に捉えるのだが維持。地方の局からはなしがきたりとか、ネット意外のサービスもある。地方のアニメスタジオは組みたいと言っている。列に並ばないのが大事な習性。冷めた空気は感じる人もいるが、これから挑戦しようという人はいる。
里見;生産拠点としての中国は最高レベルになってきていて、配信のアウトプットはお路地場。
平澤;角川原作で中国のスタジオが元請けが発表された。ここの生態系の豊かさをどう考えるか独立系の腕

すど;ネットフリックやディズニープラスの影響は
里見;ネットフリックスは元々ビッグデータで動く会社だから方向展開ではないのでは。サブスクで月々加入者がいるのだから、需要を超えたか、方向性を変えようとしているか、ハイクオリティで少数でいくのか。
細井;大きく大転換している印象は持っていない。本国のレイオフ数はすごいが
里見;棚を埋めていく段階でディズニーやアマゾンがある
平澤;栄枯盛衰が早いので、それがニュースになる。アマゾンが目指すものとネトフリが目指すもの、ディズニーが目指すものが違うので、それぞれほしいタイトルが違う。ネトフリがアニメ業界が全て解決するんだみたいな楽観論の裏返し。製作委員会不要論みたいなものとセットで。方針展開したのはどっちか。
さとみ;ネトフリはアニメ屋じゃないので、その中でアニメが増えたり減ったりする調整するのは当たり前。

すど;製作委員会の話がでたが、少し前は不要論がでていた。メーカーが幹事にならなくなってきたので独立系のはいる余地があったが、何か変化しているか。
平澤;2001年から仕事しているが製作委員会と向き合ってきたが構成メンバーが変わってきた歴史でもある。ビデオメーカーがお金を出している割合が増えたり減ったりというのがあって、本質的にはリスクをどう分散するか、それで役に立ったちそこで台頭したクリエイターが活躍している。製作委員会は極めて重要な役割を果たした。ある程度やり方が決まっているタイプの作品においてはこれからも役割を担い続ける。不要ではない、変化するけど。
細井;リスク分散しながら本数をささえていく土壌がないとアニメ作れない。それが配信サービスの彼らの100%資本で食っていけるかというとそうではない。大手の配信だけではまかなえない。リスクは分散するけど、極端に安く抑えてとう方向じゃなくて、きちんとスケールの大きさも感じている。はるとこにはしっかりはる環境になってきた。。企画の組み方やプレーヤーもかわってきたが、アニメ業界を豊かにするために必要
里見;製作委員会は窓口の集合、回収チャンネルの集合体。回収で使われないものがあるのはポテンシャルがあるので、より効率よく届ける。窓口が増えれば増えるほどアニメには有利。たくさんいろんな会社が全力を出す方が売れやすくなり。それに善悪を求めてもしょうがない。
平澤;配信のお客さんはスタジオもクリエイターもビッグネームを求める。すぐ新海さんに作って欲しいという。その人にだれがチャンスを与えてきたのは製作委員会の深夜アニメ。そこを大事にしないといけない。
細井;直ぐに結果出せる人にだけしかチャンスが回ってこない。
平澤;映像クリエイターにとっての夢は深夜アニメにあった。
里見;オッドタクシーとか、モルカーとかチャレンジができなくなる。
平澤’リスク分散してるから、だせるチャレンジな企画もできる。
細井;製作委員会のメリットでもある。
ひらすぁ;初監督の実績も作りやすい。実績あるPがこれにかけるといえば、やってみようとなる
里見;ある程度たくさん作るのは繁栄の前提

すご;これから生き残る会社はどんな会社か
里見;製作委員会の有利な窓口もってるとこが出資率あげていくとこ。海外版はんとは配信件はとりあい。
細井;製作委員会としてはそういう感じ。
平澤;配信が買ってくださいよりも、ビッグタイトルが配信件買ってくださいと言った方が通りやすい。
里見;ビッグネームのが金額を上げやすいということはある。
平澤;変化の時代に変化に乗ったほうが生き残れる。ゲーム業界にちかくなってきている。超巨大な作品を作る会社と、低予算の作品の会社に分かれていく。個人のちからで作るスタジオと生産力の高いスタジオと特定の監督を作るスタジオ、
細井;中間が少なくなっていく。ビジネスも含めて。独立系のPがどう動くか常に考えている。そこにビビッドに反応できるか勝負。
平澤;早めにうごくといいことがある仕事。成功例がないとこにはいっていって。
里見;アニメ業界のいいとこは、いいものができると次のチャンスがくる。セールスいまいちだけど、次のチャンスにつながることがあるのはいいこと。業界の経済状況も含めて、今は飛びつけてチャンスがのこっているので、海外とリンクできる文救いがある。

すご;スタジオはどうなるか
里見;労働人口が減っていくのか、クリエイターの環境次第、インボイスは正気の沙汰じゃないけど、そういうことをする国。ばかみたいなことをやる国なので。あと生産方式、紙と鉛筆を使っていたり、デジタルシフト。コロナで作業逼迫が起きている。現場には問題が山積。簡単な解決はないので、ひとつづ向き合うしかない。
細井;里見さんがいうように生産人工をみても、今も作品数が多いので、クリエイターにガッツリ入って作品をつくってもらうことが難しくなってくる。どう巻き込んでいるかに長けているスタジオは大きくなっていくし、お金をだせばいいというものでもないので、アニメのビジネスも含めて、投資も作品も増えて、より大きくししていく時にどうクリエイターを抱えていくか、どういうメリットを提示するか。今後、スタジオとしてのブランドや大事。青臭い部分だけどそういう部分も必要。巨大なとこに入って安定的に作ることに魅力を感じる人もいればそうでない人もいる。安定的なものとは違う魅力を提示するのも大事。
平澤;多く言うと3本。クリエイション、テクノロジー、ファイナンス。これまで以上に直感的にアニメを作れる、やり直しが簡単、確認するのが簡単にテクノロジーでなる。才能がある人は作品の面白さに集中できるようになる。それを支えるのはお金。その手のテクノロジーはずっと投資し続ける必要がある資金のバックボーンを持っているのが大事。もうちょっと違うお金のもらい方をして方がいい。あとは海外、国際人材。
里見;海外マーケットが大きくなっているので、その3つを海外に広げていく。言語の壁がとれて広がった瞬間、

すど;予算が拡大してるのも毛局海外に広がったから。プロデューサーのしごとは増えていると思うが、何が必要なのか。
里見;さん人ともメーカーから初めて、制作におりてきた。逆は多いが珍しいパターン。生々しいプリミティ部なクリエイティブな現場。この2人は製作委員会の幹事やれば成功できるが、物作りの現場にわざわざおりてきている。豊かなことだと思う。
細井;作っている人たちに近いところで試していかないと、自分がやりたいことはそういう形でしかできない。プロデューサーのしごともしながらやる
里見;リソースが経営にとられるので、効率は悪い。
細井;プロデューサーに特化してやりたいけど、ファイナンスや経営どうするかをやらないといけないので大変だけどやりがいはある。
平澤;テクノロジーとプロデューサーは文系と理系。相反しているものを成り立たせるのは大事。前にすすめるのがプロデューサーの本質。ピンチになると誰も動かないことがあるが、前にすすめるためにどうにかして前にすすめる。里見さんは納品無理じゃないのみたいなとこでも深刻なかおしない。なんとなくそれで前に進むことを何度か見た。不確実な時代なのでよく止まるので、それを止めない。

すど;質問。単独出資が善、製作委員会がアクじゃないのはわかった。どう変わっていくか
里見;そこは難しくて、よみづらい。変化は一変にくるだろう。技術が普及するってそういうことなので。
細井;関係者が多いので、少しずつ変わる瞬間は、デジタル作画はここ数年での変化はすごいし、ブレンダー使って作画する人も出てきている。それが普通の人が入ってくると大きい。
平澤;製作委員会はヒット作品ほど構成員が少ない。それは勝ちが見えていて分散する必要がないので。最たる例がチェンソーマン。配信へのプリセールスで動いてるので数字が読みやすくなったから。それが洗練されていくと、より決断がスピーディになって、ヨリモドシが来るとは思うけど、新しい設け方を模索する、これまで通りでリスクを減らしたい企画はあるので、メリット、デメリットはあるので、並走することになる。海外資本が委員会に入るかどうか。
里見;法的な問題、日本法人作ってそこからの出資にしないといけない

すど;日本のアニメ産業に対してネガティブか、ポジティブか
平澤;可能性ああると証明するためにやっている。今が自分のキャリアで一番いい。これは楽しいと思ってやっている人は得していると思う。その上で今後さらによくなるかは、相対として、日本のアニメっぽいのが増える、新しいお金を出したいという人を歓迎すること。先月サウジ言ってきたがコスプレセカイイチ決定戦をやってる。これから日本人はそういうのを発見していくターン
細井;ポジティブに思いつづけて業界で仕事しているが、制作と企画の機能を持ちながら、業界の多様な状態でいろんなことがいろんなとこで起きている。いろんなトライがあって次にステップがあるだろう。海外の認知の幅がとにかく広がっている。今は作品として国内ヒットタイトルで業界が潤っている中で、注目してる人たちと何をやるか、どういった作品をやっていくのかの多様化もひろがっていくだろう。アニメを使って何かやりたいと考えている人が増えているMVとかCMとか。本当に多様な状況でポジティブにとらえている。
里見;世界的にすごく高いのでアニメ自体は存続していく。ただ変化し続ける必要はあるので、血が流れるか流れないかの違いはあるので、気を引き締めていかないといけない。血が流れてもアニメ産業はあるのではないか。
 
 
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メモ終わり。

 すごく勉強になるセッションでした。プロデューサーの話をがっつり聞ける機会は多くありません。こういう機会がもっと増えるといいなと思います。
 
 
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