全米一の家電イベント、CESが今年も開催されました。全体としてはネットワーク機能つきの車や、ウルトラブックなどが注目を集めましたが、リビング家電の王様、テレビも様々な製品が出廷されています。テレビ関係は去年から引き続きスマートTV関連の製品が多く紹介されていますね。もうHDTV対応なんてのは当たり前の時代ですね。3Dも普通に搭載されているといった風情です。
主要なテレビメーカーの製品をカンタンに紹介していきます。
SHARP
まずは日本メーカーから。SHARPはアクオスフリースタイルを出展。
ファッションショー風の演出で、ウォーキングするモデルさんにWirelessのディスプレイを持たせてます。
Wi-Fi、バッテリー内蔵。
デカいタブレットだなあ、と思ったのは内緒です。
SONY
グラスレス3Dなども発表してましたが、ここではGoogleTV搭載の新ブルーレイプレーヤーを取り上げます。
白と黒の2カラーを用意。リモコンの形状が一新されました。ボタンのいっぱいつきすぎたファミコンのコントローラーみたいだった初代のGoogleTVプレーヤーとは違い、スリムでスマフォサイズのリモコンとなりました。
タッチパッドを指でなぞって操作。タップするだけで選択できる。裏側にキーボードがついてます。
TOSHIBA
特に目新しさはなく、よりキレイになってグラスレス3Dに対応しました、という風情。
アメリカでのグラスレス3Dテレビの第一号になるとか。
Panasonic
ジャスティン・ティンバーレイクがプレゼンに登場。ビエラのスマートTVにmyspace TVなるアプリが搭載されます。
デモを見る限りですと、今見ているミュージックビデオや、聞いている音楽をmyspaceフレンドと共有できるサービスのよう。
さらには、Apple TVのAirPlayのような機能もついているようですね。
Visio
アメリカのメーカーも紹介しておきましょう。
Google TVとのパートナー締結も発表したVisioは、シネマワイドスクリーンのテレビを出展。HDTVと3Dにも対応。Google TV非対応モデルもあるらしく、そちらはYahooのウィジェットが搭載されるよう。huluなども視聴できるようです。
Lenovo
レノボもTVに進出です。Idea Tvという名称でアンドロイド・アイスクリームサンドウィッチ搭載。Google TVではなくオリジナルのTV向けのOSとしてカスタマイズしたようですね。UIがなかなか良い感じで使ってみたくなります。まずは中国で発売され、他国での発売はまだ未定のようです。
Opera
ブラウザのオペラがテレビ用のOSを作りました。
HTML5ベースでもちろんフルブラウザ搭載、フェイスブックなどのSNS、ゲーム、Tunein radiaなどの音楽系アプリなど様々なアプリを利用可能。
どのメーカーの製品に搭載されるなどの発表はなかった模様。
LG
極薄の55インチOELDのHDTV。確かにキレイですわ、これは。
Samsung
最も優れたTV製品だったんじゃないでしょうか。
Kinectのようなジェスチャー認識、音声認識によってリモコンを持たずとも操作可能。これはテレビの体験を変えるかもしれませんね。
さらに自分の撮影した動画をサムスンのクラウドストレージの保存も可能。物理的なHDに保存ではないんですね。
そしてGoogle TVへとのパートナー締結も発表されました。Google TVなくともサムスンのスマートTVは自前のアプリを豊富に持ってます。
Appleがどんなテレビを発表してくるか、まだわかりませんが、サムスンはテレビにおいてもスマフォ同様Appleの対抗馬になりそうですね。
以上、主立ったテレビ関連の発表をまとめてみました。こうして見るとサムスンが頭一つ抜けてる感がありますね。ユーザー体験を変えようという意思が感じられます。他にはレノボのIdea TVはなかなか面白そうです。
画面のきめ細かさに関してはすでに相当の所まできていて目新しさをないので、アプリや操作性に付加価値を求めていく方向性ですね。Google TVのシステムは典型ですけど、アプリによる付加価値つけはテレビという製品を、放送の受信機能を主要機能としない方向に押し進めます。キレイなかどうかより多彩なアプリを気持ちよく使えるシステムであるかどうかがポイントになってくるのですね。
しかし、こうしてテレビが多機能化していくと、テレビの特権性が逆に薄れていく感じにも見えますね。デカくて動かしづらいPCみたいにも思えてきてしまいますし。テレビならではのコンテンツと使い方の模索はまだまだ続いているんですね。