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ソーシャルTVニュースピックアップ8/31〜9/7

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さて今週は、米国ではMTVのビデオミュージックアワードがあったり、共和党と民主党の党大会があったりと大きなイベントが重なりました。
結果民主党大会とMTVアワードの重なった日は、ソーシャルメディアにおいて歴代最もテレビ番組への言及の多い日となったようです。

ていうかこのテレビを視聴しながらソーシャルメディアも利用する人の数は日々増え続けている感じがしますので、この記録もすぐに破られるんじゃないかなあ、という気がします。

その他、Off Airに入ったABC FamilyのPretty Little Liarsのウェブシリーズ開始などいろいろな話題が今週もありました。

テレビ視聴者の62%が視聴中にソーシャルメディアを利用しているという調査結果

ソース:62 percent of TV viewers use social media while watching

エリクソン社はテレビ視聴とソーシャルメディアの利用実態の調査を発表し、62%ものテレビ視聴者は、視聴中にソーシャルメディアを利用していることが明らかになった。同社は昨年も同様の調査を行っており、前年度と比較して18%上昇している。
男女別に見て見ると、女性の方がテレビ視聴中にソーシャルメディアを利用する層が多く、男性58%に対して女性が66%となっている。

また利用頻度においては、ソーシャルメディアをテレビを視聴しながら利用する層のうち、20%以上が毎日テレビを見ながらソーシャルメディアを利用すると応えている。

調査はテレビを見るために利用するタブレットについても明らかにしている。67%の回答者がテレビを見るためにタブレットかスマートフォン、ノートPCを使っていると回答している。
「テレビ視聴のためのデバイスとサービスの増加によって、人々はより使いやすく、簡単に番組を視聴でき、必要とするもの全てを一緒に提供してくれるサービスを熱心に探すようになってきている」とエリクソン社のNiklas Rönnblom氏は言う。

また同氏は、「ソーシャルTVは、視聴者にオンデマンドも放送中のプログラムも同様に提供し、コンテンツを発見しやすくし、様々なデバイスからシームレスに番組にアクセスできるようにすべきだろう」とソーシャルTVのあり方について語っている。

またエリクソン社の調査結果はこちらから無料でダウンロード可能だ。ソーシャルメディアの利用状況の他、コードカットやオンデマンドサービスの利用状況についての詳細はデータ掲載されている。
www.ericsson.com/res/docs/2012/consumerlab/tv_video_consumerlab_report.pdf


Via TV and Video Analysis of evolving consumer habits

大人気ドラマ「Pretty Little Liars」のオリジナルウェブシリーズが開始

ソース:ABC Family Rolls Out Web Series Pretty Dirty Secrets | Adweek

先週シーズンフィナーレを迎え、ソーシャルメディアでも多いに盛り上がりを見せたABCファミリーの大ヒットドラマ「Pretty Little Liars」は、来シーズンの制作・放送は決定しているが、新たにオリジナルぼウェブシリーズも公開された。

Pretty Dirty Secrets」という名称でウェブオンリーで公開されるこのシリーズは、全8話で構成され、毎週火曜日のよる8時(本シリーズのテレビでの放送時間と同じ)に新エピソードがABCFamily.comとHulu配信開始される。

どれだけ大ヒットしたドラマでもシーズンが最終回を迎えれば人は忘れてしまうかもしれない。この多くの情報とコンテンツの飛び交うインターネット時代に次のシーズンの放送開始まで何もしなければファンの心は離れてしまうかもしれない。
次のシーズンの穴埋めというか、ファンの興味を繋ぎ止めるためのウェブでミニシリーズを、というわけだ。

このミニウェブシリーズは本編の脇役だったキャラクター達にスポットが当てられており、スピンオフのような要素もある。また次のシリーズに登場する重要キャラクターも登場し、来期のシリーズを一層深く楽しむためにもファンには必見の内容となっているようだ。

こうしたWebisode(Web+Episodeの造語)は幾つかの番組がトライしているが、成功例がない。Pretty Little Liarsはデジタルネイティブの現ティーンエイジャーの間で大きな人気があり、ソーシャルメディアで最も大きな成功を収めたドラマでもある。ウェブに慣れ親しんだ世代にアピールするこでWebisodeの成功モデルを作ることができるか注目されている。

MTVがネットで拡散すべき価値あるビデオを決める新アワード設立

ソース:Video Music Awards to Feature a “Most Share-Worthy Video” Category | The College Juice

YouTubeの登場以来、音楽業界は激変した。アーティストの成功は、YouTubeなどでミュージックビデオがどれだけ多く視聴されるかも重要な要素となっており、中にはジャスティン・ビーバーのようにYouTubeからスターダムにのし上がる存在も出て来た。
すでに音楽とミュージックビデオの世界はネット動画の存在抜きには語れない。そしてネット動画とアーティストの関係は単に公式ビデオをアップロードするだけには留まらず、パロディやカバー動画などの二次創作がだれだけ多く制作されるか、というのも現在の口コミカルチャーにおいては非常に重要だ。
そして、ソーシャルメディアでのプレゼンスは今やアーティストの成否を決める重要な存在だ。MTVは、ミュージックシーンにおける重要な変化を捉え、Music Video Awardにおいて「Most share-Worthy Video(最もシェアすべき価値あるビデオ)」という新しいカテゴリーを設立した。

この賞はユーザーの投票によって決定される。公式ページには候補作が並んでいるが、右下にハッシュタグつきのツイートボタンが設置してあり、一番ツイート数の多かったビデオが受賞となる。

第一回の受賞はOne Directionの「What Makes You Beautiful」で、トータルツイートが2797万2134ツイートを記録。このツイートボタンは、勿論ミュージックビデオのリンク付きなので、それだけの回数Twitterで共有されたことになる。

受賞したミュージックビデオはこれ。大して面白くない気がしますけど。。。

ただ、シンプルな作りなので、マネはしやすいかもしれません。この女の子達がカバーした動画2200万再生を超えています。歌上手いですね。

ちなみにMTVの公式ページではこの公式のミュージックビデオと彼女達のカバー動画をつなげたGIF動画を置いている。自身で公式動画とファンメイドの作品を合成したGIF画像を作るあたり、MTVも2次創作についての理解が深いのだなと感心する。

若者に広がるソーシャルビューイング

ソース:Social Media Becoming Integral to TV Viewing and Enjoyment, Among Younger Viewers | Horowitz Associates

New Horowitsの調査によると、ティーンエイジャーの約3分の1はソーシャルメディアでの口コミをきっかけとしてテレビ番組を視聴しており、さらに4人に1人は、視聴中の番組についてソーシャルメディアで言及するという。

Horowitz Associatesは、最新の消費者動向調査「Multiplatform Content and Services 2012 edition」を発表した。その統計調査の中で、若い視聴者は特にソーシャルメディアによって行動を決定づけられていることが明らかになった。
18歳から34歳の24%、15歳から17歳の30%はテレビ番組を見始めるきっかけとして、ソーシャルメディアとインターネットからで何らかの情報を見たから、と回答している。
また、ソーシャルメディアユーザーの14%が自分の見ようと思っていた番組を思い出すのにソーシャルメディアが役立つと回答し、12%のソーシャルメディアユーザーは、他社とソーシャルメディアを通じて番組内容についてコミュニケーションを撮っているという。

日本でも若い層は、テレビの視聴時間が減っているという。しかし、ソーシャルメディアの活用は若者を再びテレビ視聴に向かわせるきっかけとなり得るのかもしれない。

上半期、最もソーシャルなCMとブランドは?

ソース:Exclusive: The most social commercials and brands on TV

ソーシャルTV専門のデータ会社、Bluefin labは今年上半期最もソーシャルメディアで話題となったテレビCMとブランドのランキングを発表した。

ランキングの詳細はこちらのリンクをご覧頂きたい。

最もソーシャルなブランドに選ばれたのはApple。Apple自体はあまりソーシャルメディア戦略とたくみにおこなっているわけではないが、熱狂的なファンを数多く持つAppleは新製品の噂がたえずあり、常にソーシャルメディア上で情報が溢れている、ソーシャルメディアにおけるブランド認知力ではたしかにNo.1だろう。
最もバズったテレビCMは、Sun DropのCM。このようなダンスを用いたCMをシリーズで制作している。

この他、スーパーボウルや、グラミー賞などの主要イベントのスポンサーCMで最も話題になったCMのランキングなども発表している。

スポンサーの広告費を決定づけるのは視聴率だが、こうしたソーシャルメディアを用いたデータもまたCMのリーチやインプレッションを測る上で今後有効な手段として認知されていくかもしれない。

共和党大会と民主党大会、ソーシャルTVの勝者はどっち?

ソース:Republican vs. Democratic Conventions: Who Won Social TV? | Bluefin Labs: Social TV Analytics Blog, powered by Bluefin Labs

今週、先週と相次いで、アメリカの2大政党の党大会が行われ、どのメディアも大きく報じている。イーストウッドの無人の椅子に話すパフォーマンスなど話題をさらった事例がいくつもあるが、両党大会はどちらが多くソーシャルメディアで話題となったのだろうか。

ソーシャルTVデータ会社、Bluefin labが両党のコンヴェンション放送時におけるソーシャルコメント数を比較したインフォグラフィックを公開した。
まず、トータルのソーシャルコメント数は民主党が約500万、共和党が約200万と大差がついた。このあたりはさすがソーシャルメディア大統領のオバマといったところか。
両党の最もコメント数の多い瞬間は、やはり両党の候補者のスピーチ時だった。ロムニーのスピーチは最大で1分あたり17458のコメント数を記録し、オバマ大統領は1分あたり最大で52988ものコメント数を記録した。

また男女別のコメント数の比較も興味深い結果となった。民主党大会は女性によるコメントが過半数の54%を占めたが、共和党大会では女性からのコメントが44%に留まっている。
通常、政治的なニュースやトークショーでは女性のコメント数は少なくなる傾向があり、女性のコメントは平均で45%ほどだという。そうすると共和党の記録した数字はほぼ平均であり、民主党は女性からの言及が平均を大きく上回っていることになる。

元々、女性はどちらかというと民主党を支持する人は多いし、おそらくミシェル夫人の存在がこの結果には大きな影響を与えているだろう。
こうしたデータもまた、両陣営の今後のキャンペーンに活用されることになるだろう。

「コードカットは増え続けている」VerizonのFIOS TVの責任者が認める

ソース:FIOS TV exec: Cord cutting is growing, and changing the TV biz — Online Video News

多くのケーブルTV会社やスタジオはコードカットについて意図的になのかどうかわからないが、あまり議論をしようとしない。まるでそれは不都合な現実から目を背けているようだ。しかし、米国の大手通信会社Verizonのテレビサービスである、FIOS TVの責任者Maitreyi Krishnaswamy氏は、The Tampa Tribuneのインタビューでコードカッドは増え続けており、テレビのビジネスは大きく変わっていく事になるだろうと語っている。
FIOS TVはタイムワーナーやコムキャストと同様にケーブルTVの有料チャンネルなどを提供するサービスであり、その責任者の公式の場での発言は大きな意味を持つ。

Krishnaswamy氏は、コードカットは単純にテレビにお金を払わない人が増えるという事を意味するのではなく、新しいビジネスモデルを構築していくきっかけともなると捉えているようだ。実際VerizonはDVDレンタルボックスを運営するRedBoxと提携し、Netflixに対抗するオンデマンドサービスを立ち上げている。
元々FIOS TVはタイムワーナーやコムキャストと比べると後発のサービスでシェアもそれほど多くはない。なのでコードカットのような大きな変化は、考えようによってはチャンスかもしれない。既存のシェアを削られたくないケーブル会社よりはフットワーク軽く新しいビジネルモデルを作ることができるのかもしれない。

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