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【 #SVS6 雑感】テレビはスタートアップにとって良い市場か

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9月22日にサムライ・インキュベートさんが主催するSVS(Samurai Venture Summit)に参加してきました。

すでに6回目を数えるこのスタートアップのカンファレンス。カンファレンスというか良い意味で学園祭のようなノリを残しているこのイベント。初めて参加しましたが、活気があって面白いですね。

当日は、様々なスタートアップ企業のブースが出展され、多くのプレゼンや発表があったのですが、僕が目当てとしていたのは、「どうしたら、若者はテレビを見るのか。これからのテレビの未来像」というカンファレンス。

スタートアップの祭典でテレビの話をするというのは、なかなか日本では珍しいと思ったんですよね。だってスタートアップってITに明るい人の世界ですし、おそらくIT系スタートアップの起業家たちなんて、この日本で最もテレビを見ない人種なんじゃないかと思います。

そういう人たちの集まる総本山でどんなテレビの話をするのかな、と思い参加してみました。

登壇者の4名中、2名がお知り合いであるというのもありますが、なにより若い起業家の方々がどうテレビに興味を抱いているのかに関心がありました。

カンファレンスの内容は、SPIDERとガラポンの紹介と、テレビという市場に対してどうスタートアップはアプローチすべきか、などの話が中心で、若者がどうやったらテレビを見るのか、についての掘り下げがあまり無かったのは少し残念でした。

会場の反応もイマイチピンと来ていないような様子でイマイチ盛り上がりに欠けていたかな、という印象のカンファレンスでした。

たしかにテレビとスタートアップが組んで何かするって、日本ではあまり聞いたことないんですよね。今回紹介されたガラポンとSPIDERの他にはハードウェア系ではあまり聞きません。

今回モデレーターを努めておられたジュネシックスさんの中山さんは、Tune TVというスマートフォン用のアプリを作っておられ、類似のアプリが他にもあるので、全く無いわけではありませんが。ただニフティのみるぞうやマイクロソフトのテレBingなどの大手の開発というのが多いですね。

アメリカだとGetGlueやMisoなどのテレビ番組にチェックインするタイプのアプリが人気ですし、イギリスではセカンドスクリーン活用のZeebox、音声から番組を認識して関連情報や関連製品を表示するSHAZAMなんかもありますね。

ハード系でもスマートTV用STBのRokuやBoxee、それから放送中のテレビをどこでもネット経由で見れるようにしてしまおうというAereo、Kickstarterで資金募集していたSimple TVなどガジェット系でもいろいろ出ています。

またソーシャルメディアのテレビへの影響力を指標化するのを専門とした会社、Bluefin Labもテレビとネットを絡めたスタートアップと云えるでしょう。

単純にスタートアップ市場の規模も数もアメリカの方が多いので、比べてもアレかもしれませんけど、テレビという市場に日本のスタートアップももっと関心を持ってくれてもいいのではないかと思います。

だって、なんだかんだ云ってテレビは金は持ってるんで。そのリソースほっとく手は無いと思います。以前と比べてテレビも厳しくはなってきてはいますが、それでも動かせるお金はベンチャーと比べれば遥かに大きいです。

今年に入って、テレビ局もソーシャルメディアとの連携の道を模索する試みが相次いで出て来ているように、放送局側もいろいろ取り込みたいという機運が今高まって来ている事は確かです。

このカンファレンスにフジテレビのデジタルコンテンツ事業部の種田慶郎氏も参加していたのですが、種田氏は、テレビ視聴に付加価値を与えることのできるアイデアなら、大歓迎なので飛び込みでもいいからどんどん持って来てほしいと仰っていました。

実際、日本の放送局の中の人もアメリカの事例の情報は持っているので、ソーシャルメディアとの連携視聴を促すGetglueなどのアプリが新しい視聴体験を作り、テレビの視聴率が回復傾向にあることは知っています。日本の放送局もそういうアイデアを取り込みたい機運は高まっているので、今がチャンスかもしれません。

さらにいうと、今年からそういう機運が本格化してきたこともあり、テレビ局の中の人たちも結構聞く耳は持っています。

フジテレビ以外の局でもそういう傾向だと思います。

ただスタートアップ界隈も転換期にあるのかな、という印象も今回のSVSを見てて思いました。以前はソーシャルアプリ系のサービスや写真などのサービスが多かったように思いますが、そういうのが減ってB to B向けのサービスが増えているという印象を持ちました。企業や人材のマッチング系とか、

こちらのブログの方も同様の傾向を見て取っているようです。
#SVS6 出展者から見る、今半期のスタートアップ4つの傾向|椿ブログ

ここにテレビを含めたコンテンツ系の流れがきてくれると大変嬉しいのですが、日本の若い起業家の方々にはまだまだテレビという市場が魅力的だと思われていないようです。というかテレビあまり好きじゃないんだろうな。。。

テレビがつまらなくなったとか、マスゴミとか色々云われてしまうテレビ業界ですが、強力なパワーを持っているのは確かですし、コンテンツ製作能力もなんだかんだ言って持っていますので、そういうテレビの世界を自分たちのアイデアで変えていくっていうのも考えようによってはやりがいのある仕事になるんじゃないかな、と思うのですが、起業家のみなさんいかがでしょうか?

同時に、そういう若いスタートアップを志す方達に魅力的な市場だと思ってもらえるように、もっとオープンな姿勢を積極的に見せていく必要がテレビ局側にもありますね。一緒に組んでやってくれると思われてないんですよ、きっと。それはすごく損なことだと思います。新しい才能がテレビの方を向いてくれないってことですから。

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志村 一隆
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