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3000以上のインディーズ映画を無料でオンライン視聴できるsnagfilms

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音楽も出版もあらゆるコンテンツ産業の流通がインターネットの波の中で変革を迫られていますが、映画の配給もまた大きな変革期にさしかかっています。
映画ビジネスは、劇場公開の一次収入以外のDVDやビデオ販売、テレビ放映権などの2次3次収入の方が多いというのが多いのですが、
しかしこれがインターネットににとってかわられることでその収益源が大きく落ち込んでいるのが現状です。そういう状況なので、一次収入の劇場公開のみできちんと利益を出せる企画が立てられやすいという傾向が強まり、有名なマンガ原作ものか、テレビの続編みたいな作品が多いのが昨今の日本映画なわけです。別にそういう映画もあっていいのですけど、多様性がもっとほしいよね、という話です。

インディーズ映画の現状はどこの国でも厳しく、国が助成金をしっかりだしてくれるところか、アメリカのように市場が極端に大きい所意外ではたちゆかなくなってきているのが現状です。

新しいテクノロジーの台頭により、カメラは安くなり、プロ仕様の編集ソフトも低価格した分製作費は安くなりますが、それ以上に販路の確保が難しくなってしまっていて、多くの作品が行き場を失っています。DVDを出しても売れないので、インディーズに配給会社が手を出しにくくなっています。インディーズ映画を中心に配給していた会社そのものがつぶれていき、単館系の映画館に客が入らないという悪循環のスパイラルが始まってしまっています。

これを断ち切るには、どこかで新しい流通経路を作り、楔を打つ必要がありますが、新しい流通経路=インターネットでどう収益を上げるかについては試行錯誤の状態ですね。

そんな中で、アメリカではsnag filmsというサービスが立ち上がりました。これはHuluにようなタイプのビジネスモデル(Hulu Plusではなく)で無料で作品を配信し広告収入で、インディーズ映画を観放題にしているサービス。現在3000以上のインディーズ映画がこのsnag filmsで配信されています。

iOS、アンドロイド用のアプリも用意されていて、様々なデバイスから個性的なインデペンデント映画を視聴することができます。
最近ではROKUなどのSTBにも対応し始めました。GoogleTVにも対応していますね。
The Official Google TV Blog: SnagFilms brings you hundreds of indie movies, on demand, for free on Google TV

Snagfilmsのファウンダー、Ted Leonsis氏はマシャブルのインタビューで以下のような問題意識でこのサービスを立ち上げた、と語っています。

現在のインデペンデントフィルムメーカーは映画祭への参加も非常に狂騒が激しい。役9000の映画は毎年s難ダンス映画祭にエントリーされるが、実際に選ばれるのはたったの118本だけ。さらにその118本のうち、80%は配給会社と契約を交わすまでにはいたらない。もうインディーズ映画配給のモデルは崩壊している。今、インデペンデント映画配給会社に買われるというのは、ハーバード大学への合格率よりも(5.9%)低い。

収益モデルは広告モデルが基本。このサイトのインディーズ映画は無料で視聴可能となっています。新人作家やインデペンデントで活動する作家たちにとってなにより大事なのは、認知してもらうこと。インディーズ映画は、有名なメディアに取り上げてもらえる可能性は少ないので、今までは映画祭へ出品されるぐらいしか認知される方法はなかったのですが、無料の広告モデルでビジネスとして成り立つのであれば、これをきっかけに知名度を上げていくインディーズ作家も生まれるかもしれませんね。

このSnagfilmsは、自社サイトでオンデマンド配信を手がけるだけでなく、他のオンデマンドサイトへの配給も手抱けていて、ケーブルテレビのコムキャストのXfinityやVerizonのFIOSのオンデマンドサービス、さらにはHuluやAOLやYahooなどにも作品を提供しています。あとはサムスンやソニーなどのスマートTV向けにも作品を配信しています。デジタル時代の映画配給会社ですね。

インディーズ映画を取り巻く環境は現在厳しさを増していますし、このSnagfilmsという会社の試みで全てが解決するわけでもありませんが、パッケージビジネスが崩壊した今、新しいモデルを立ち上げる必要があるのは確かです。
あらゆるデバイスで視聴可能なこのSnagfilmsはインディーズ映画好きなユーザーにとっては大変素晴らしいサービスですが、作り手に対してどれほどの利益を生み出せるのかが勝負になります。

このサイトによると、広告収入は、50/50で分け合う形になっているようです。しかしながら、このサイトをきっかけに認知度を向上させてテレビへの放映権の販売に繋げたりと行ったケースもあるようです。
The Least of Theseというドキュメンタリーを制作したMarcy Garriott氏は、「Snagfilmsで作品を配信しただけで満足するフィルムメーカーはいないだろう。しかしSnagfilmsは他の配給先や権利の販売先を見つける時にも重要な役割を果たすことができると語っています。
Ted Leonsis' SnagFilms aims to make 'filmanthropy' profitable – @TBD Arts | TBD.com

ライオンズゲートなどの有名な配給会社の作品も扱っていて、なかなかいいラインナップが揃っています。ブエナビスタ・ソシアル・クラブやスーパー・サイズ・ミーなどの日本でも有名な作品もありますね。
日本からでは利用できませんが、インディーズ映画に興味ある方は一度サイトを覗いてみると楽しいですよ。

SnagfilmsのiOS用アプリ(無料)。
SnagFilms App
カテゴリ: エンターテインメント
価格: 無料