今年からYouTubeはオリジナルコンテンツの制作にも注力しているんですが、YouTubeのオリジナルチャンネルの一つ、Recipe Rehabというクッキング番組がアメリカの地上波、ABC放送で放映されることが決まりました。今月から放送開始ということです。
YouTube製作の番組がテレビの番組としてプログラムされるのは初めてのことです。オンラインの動画プラットフォームが本格的に動画の製作に乗り出した結果が早くも出てきています。テレビを権威と認めるかどうかは、個々人の価値観にもよりますが、このことによってYouTubeがコンテンツの制作スタジオとして、業界で認知されれば、さらにお金も才能も集まってくることになるでしょう。
YouTubeは昨年から、良質なオリジナルコンテンツを製作できるような体制作りを初めていましたが、今回のABCの公式番組への「昇格」によってさらにオリジナルコンテンツの価値を見出したかもしれません。
参照:Film Goes with Net YouTubeのTV化。もう放送局はいらない? » Film Goes with Net
Recipe Rehabは一本5分から10分のYouTubeのチャンネルですが、テレビ用には追加で22分の作品にするようです。再編集であるのか、エピソードをバンドルして一つの番組とするのか不明ですが。
YouTubeのオリジナルプログラムの責任者のAlex Carloss氏は、ロイターのインタビューに対して、「Recipe Rehabはクリエイターがテレビとウェブをどう結び付けるかの最新の好例になるだろう」と語っています。
このYouTubeチャンネルは現在もYouTube上で配信されています。10/2時点で72本の動画がアップされていて、累計で34738回の再生回数となっています。
製作しているのは、健康情報のオンラインポータルサイトを運営しているEveryday Health社。月間のユニークビジター数は3000万ほどあるようで、結構な人気サイトみたいですね。
ちなみにこんな番組です。ヘルシーなハンバーガーとフライドポテトを作り方のようです。二人のシェフが出てきて対決形式になっています。
しかし、ヘルシー思考であれば、まずハンバーガーという選択肢を捨てればいいと思うけど、やはりハンバーガーを食べたいんだな。。。
これが番組の中で作られたハンバーガーですが、ボリューム満点ですね。
この短い番組を見る限りは、しっかり編集もできているし、朝の情報番組程度の質はありますね。
ネット動画としては、今回テレビに番組としてそのまま取り上げられるのは画期的ですし、ネット動画の価値をより高めることになると思います。
反対にテレビ局側にも手軽にコンテンツを調達できるというメリットもありそうですね。
今後こういうケースがどれだけ出てくるのかわかりませんが、情報番組以外にも新しい才能の発掘の場としてYouTubeとテレビ上手く連携していくといいな、と思います。