Twitterというリアルタイムに特化したソーシャルメディアはテレビ視聴と相性が良いというのは、すでに定着しつつあり、先日も書いたアメリカの大統領候補によるテレビ討論会もテレビ放送/YouTubeのサイマル放送と一緒にTwitterのタイムラインも多いに盛り上がっていました。
こうした大きなイベントやオリンピックなどのスポーツ中継などではTwitterと一緒にテレビ視聴するスタイルが一定の層には確実に定着しているのだな、という実感があります。
アメリカでは日本よりもさらにその傾向は強くなっているように思います。元々アメリカ人は何かにつけて、主張したがりますし。
実際にエミー賞やグラミー賞、スポーツスーパーボウルなどの大型のイベントのテレビ放送の視聴率はソーシャルメディアの普及で息を吹き返しつつあり、もはや番組構成上でもソーシャルメディアなしには考えられないという状況に鳴ってきています。
特にTwitterですね。こうした大型のイベント中継では、Twitter上でも大きな話題となりますし、莫大なツイートが生まれます。
しかし、テレビのコンテンツはそうしたイベント中継だけでなく、ドラマやバラエティなどもあります。こうした作品は、あまりソーシャルメディアでバズるみたいな傾向は聞かれないかもしれません。
しかしアメリカのテレビ番組にチェックインできるアプリ、GetGlueが公式のブログで、ドラマやコメディショーはイベント中継とは別の傾向があると云います。
「プライムタイムにおけるドラマやコメディショーなどのソーシャルTVの傾向は少し(イベント中継とは)すこし違った傾向にある。ドラマなどの作り込まれた作品群のソーシャルエンゲージメントは急速に成長している。しかしそれはTwitter上ではなく、GetGlueで起きている。人々は(GetGlueで)自分の好きな番組の更新情報などを他のファンと頻繁に共有している」
Source: GetGlue Tops Twitter In Scripted Primetime TV
ドラマの話題はTwitterよりもGetGlue?
以下のグラフがGetGlueが発表しているTwitterとGetglueのソーシャルアクティビティを比較したものになります。
ソーシャルメディアで最も話題になった10個の、イベント中継やニュースを除いた地上波番組で比較すると、いくつかの番組では、GetGlueのアクティビティがTwitterを上回っています。
これがケーブルTVの番組になりますと、より顕著にGetGlueの強さが見て取れます。
以下のグラフは、ケーブルTVのチャンネルで放送された、やはりイベントやニュースなどを除いたソーシャルアクティビティトップ10のTwitterとGetGlueの比較です。
トップのTrue Blood以外は、全てGetGlueの方が大きなアクティビティを生んでいますね。
True Bloodは、全国的な人気を誇る大ヒット番組ですので、さすがにTwitterでの言及も多いようですが、その他の通常番組ではむしろGetGlueのようなテレビ番組に特化したアプリの方がより多く使われる傾向にあるようです。
GetGlueはノイジー情報が少ない
GetGlueでのユーザーのコメントは、テレビに関するものだけに特化しますので、番組に関するコミュニケーションはより純粋なやり取りができるので、ノイジー情報は少ないですし、その番組にチェックインするという足跡をつける行為もそのものにもファンには意味があるのかもしれませんね。
番組によっては、チェックインしたユーザーの中から抽選でプレゼントなどの施策もやっていたりします。
大事なのは、一過性のイベントではなく、継続性のあるコンテンツでは長くファンの心を掴むのが大事ということで、それに貢献できるのは、TwitterかそれともGetGlueのような専門性のあるチェックインサービスか、ということですね。このGetGlueの傾向は、テレビのコンテンツの多様性を考える上で、割と重要な気がしています。
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