Neoneoというドキュメンタリーの専門雑誌があるのですが、そのウェブ版に『61 ha 絆』というドキュメンタリー映画のレビューを書かせていただきました。
以下のリンクで読めます。
【Review】センセーショナリズムから遠く離れて 人間に寄り添うこと『61 ha 絆』text 杉本穂高 | neoneo web|ドキュメンタリーカルチャーの越境空間
ハンセン病という重い題材を扱っているのですが、描かれているのは悲劇の歴史や差別ではなく、むしろそうしたセンセーショナルな情報を敢えて抑制した作品です。
情報というのものは、センセーショナリズムをなかなか切り離せないものです。それが情報として報道されたり、だれかがSNSでつぶやいたり、写真を投稿したりするものは、平板な日常と比較して、それが珍しいものだから、ということを多く、それ故に情報というものは、ある種の過剰さを伴います。
この作品の優れている点は、掘り返せばいくらでも『過剰』な情報を引き出せる題材を扱いながら、逆にそれを抑制することで過剰に、かつ大量に情報が流れる社会のアンチテーゼとなっているとこだと思いました。
得てして、何かを伝えるときに僕らはセンセーショナルに振る舞おうとしがちですが、この映画は別の道を提示してくれています。
詳しくは上記のリンクからレビューを読んでみてください。
映画は11月24日(土)から渋谷のアップリンクで上映開始です。
このカラオケ好きの老夫婦、とても可愛らしいですよ。
映画の公式サイトはこちら。
61ha 絆 61ヘクタールきずな公式サイト
ソーシャル・ドキュメンタリー ──現代日本を記録する映像たち (CineSophia)
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萩野亮 鎌仲ひとみ 大澤一生 佐々木友輔 藤村龍至 佐藤直樹 ヤン・ヨンヒ 佐藤信 大宮浩一 立岩真也 津田大介 開沼博 藤井光 安岡卓治 想田和弘 和合亮一 松江哲明 渡邉大輔
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