自宅のテレビをスマート化するapple TVやRoku、最近あまり噂を聞かなくなったGoogle TVなどのセットトップボックスはしばしばケーブルテレビの契約をキャンセルさせる「コードカッター」と呼ばれたりします。
それはそれらのデバイスがインターネット回線を通じて、HuluやNetflixなどのオンラインストリーミングサービスを提供することを主眼に置いたサービスだからなのですが(Google TVはちょっと違うかもしれないが、テレビ番組検索機能もついてるし)、この度D11でFanhattan改めFanがコードカッターではない、セットトップボックスを発表しました。
しかもかっこいいですねえ、これ。小さくて、リモコンもスタイリッシュ。ノーボタントラックパッド式のリモコンですね。本体(下)は手のひらサイズで、上に乗っかっているのはリモコン。
CNETが紹介動画を挙げていました。最初の1分くらいがFan TV Boxについてです。
このセットトップボックスは、イーサネット(もしくはWi-Fi)でネットに接続してオンライン動画を視聴することはもちろん、ケーブルテレビの検索機能を格段に向上させくれます。元々Fanという会社のアプリはテレビ番組を便利に探す機能を提供するアプリなので、その使いやすさをテレビ画面に持ち込んだと言えそうです。
さらにDVR機能もクラウド化。クラウドなのでたんなる見逃し防止の機能以上に専用アプリなどで外出先からでも見れるようにする気かもしれません。Fanは元々アプリの会社ですし。
従来の放送中の番組、クラウドのDVR、オンラインストリーミングがこれ一段で楽しめるということですね。重要なのはFanの検索機能や、レコメンドでそれれがシームレスに提供されること。
これはFanのiPhoneアプリの画面ですが、レコメンドされた番組の中から見たい番組を選ぶとそれがどこで見れるのかを右下に表示しています。CBSという放送局とAmazonオンデマンドがともに検索結果に表示されていますね。
この製品、どのような形態で提供されるのかわかりませんが、テッククランチによるとケーブルテレビ会社と契約しての提供を考えているようです、端末を直接ユーザーに購入してもらう方式ではなく、従来のケーブルテレビのボックスに取って代わる存在と位置づけているようです。この辺の戦略のApple TVなどとは違いますね。ケーブル会社はこの製品をコードカッターを食い止める効果を期待しているようです。
インターネットストリーミング|テレビ放送|録画番組|オンデマンド…すべてを単一のストリームに一体化する“テレビ視聴の革命”Fan TV | TechCrunch Japan
しかし、工業デザイナーのYves Beharによるデザインが美しいですね。リモコンは思い切ってトラックパッド式で指を滑らせて使うタイプ。タッチパネル時代に対応した形ですね。
コードカットが進んでいるとはいえ、まだまだアメリカではケーブルテレビでテレビを観るのが一番一般的。大多数が今使っているサービスの向上を直接狙ったこの製品はけっこういい可能性を秘めているんじゃないでしょうか。
公式サイト
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