今回は「テレ東x池上彰の圧勝だった」て書きたくないすよ。
他局からも素晴らしい特番が出てきてほしい。知的好奇心を刺激しまくる素晴らしい選挙特番が。— 杉本穂高@映画.comシネマ営業中 (@Hotakasugi) July 21, 2013
などと戦前言っていたのですが、結局こういうタイトルになってしましました。それは残念なことではありますが、しょうがない。
今回も池上彰さんの選挙特番は面白かった。知的エンターテイメントというのはこういうものだな、と関心します。
今回のテレ東の選挙特番は、主に当選者の支持母体を明確にするという狙いで番組を作っていました。候補者それぞれがいろんな利害を代表して国政の場に立っていて、国民それぞれにも利害がある。政治は元々有限の資源や予算をどう配分するかを決める場所でもあるので、この説明は非常に理にかなっていると思いますね。
組織票はかつてより弱体化しているはずなのに、そうした組織票で当選する人が多数いるというのは、どういうことかも暗に示しているでしょう(投票率)。
中継での質問も相変わらず切れ味が鋭い。
いきなり番組冒頭で、維新の会の比例で出馬のアントニオ猪木氏に対して、自ら客寄せパンダであることを自白させるように仕向けるのはさすが。これに頼らざるをえない維新は苦しかったんだな。。
最もツイート数が伸びた瞬間は宗教特集のコーナー。
テレビジンでのツイート数はこんな感じ。同じ選挙の特番を各局放送しているはずなのに。
ここでは公明期待の新人候補者、佐々木さやか氏をピックアップ。支持者(信者)の友人からの票をF票と呼ぶことや、ここが番組のハイライトだったかもしれないが、公明支持者の「投票集めると功徳を得られる」発言を流すなど、なかなかに突っ込んでいます。
新人候補者の佐々木さやか氏は池上さんとの中継でのやり取り中、ずっと顔が固くかなり軽快しているように見えました。弁護士である佐々木氏に政教分離についても聞いています。テンプレ通りの回答ですが、こういうことをちゃんと聞いて、そこにメディアの目が(あるいは国民の目が)見ているんだと示して牽制するのは非常に大事なことですね。権力の監視力としてもメディアの役割を心得ていますね。
それにしても功徳を積む発言に対して、佐々木氏の回答は「支持団体の運営についてはコメントする立場にない」との回答を引き出したあと、「ご自分も創価学会員ですよね」、→「そうです」→「ということはお仲間が応援してくれてるってことですよね」
この流れで十分、「支持団体の運営についてはコメントする立場にない」発言が無効化させていますね。大したもんです。相手は新人議員とはいえ、弁護士なのに。
あとこの辺の番組の構成の仕方も上手いよなあ。
テレ東番組が候補者つけた一言キャッチフレーズが結構面白い。公明党の佐々木さやか候補のキャッチフレーズは「創価学会のエリート」。と思ったら、「創価学会が嫌い」という自民の古川俊治候補の中継へ。
— Taro Kamematsu (@kamematsu) July 21, 2013
あと公明党の井上幹事長に対しても、「自民党へのブレーキ」発言と配慮した発言を両方引き出してダブルバインドを上手くついていたし、ああいうやり取りは自公の微妙な距離感を感じさせる。本当にブレーキとなれるのかどうかも。
陳情特集と議連特集も面白かった。現在政治家への陳情で一番多いのが保育園に入れてほしいというはそのまま待機児童問題に繋がっているし、世相を反映しているなと思いますが、2位の就職のあっせんや3位の公共事業よりも多いというのは以外。
他局もいちおう観測できた範囲拾っておく。
TBSは年金受給の世代間格差の説明のくだりはわかりやすかったと思います。国会からの生中継という豪華なことをやっていましたが、その効果のほどは不明。
TOKYO MXではネット選挙特集をやっていました。山本太郎VS鈴木寛問題を中心に勝手連による誹謗中傷合戦の問題点を指摘。またネット選挙で力を発揮したのが動画だ、という津田さんの発言も。
テレビ神奈川では若者を中心にテーマを組んで、Googleハングアウトを使って若い人をスタジオの議論に参加させるなどをしていました。全国地上波との違いを明確に打ち出すスタンスを感じましたし、やろうとしていることが明確です。
NHKはいつも通り開票速報に徹する感じで、日テレは小倉淳さんの中継の短さに笑った。元日テレアナウンサーなのにあのぞんざいな扱いは一体。。。
フジテレビはサッカーで選挙にうんざりしていた人たちの受け皿になっていたでしょう。サッカー中継前まで特番はやっていたようですけど、チェックできてない。
テレ朝は開票速報と中継が中心。
一番多くの国民が一番強く政治に関心を持つのは投票率が低かろうとも投票の日ですから、この日にがっつり時間を割いて政治番組を作れるのだから、この時間をもっと大事にしてほしいですね。結果も重要ですが、その結果が導かれた構造にもスポットを当てたり、今度の自民党で重要な存在になるであろう小泉進次郎をフィーチャーしていたり、今回の結果のみに終始しない番組作りの姿勢は素晴らしいと思います。ねじれが解消されて、与党で過半数どころか2/3にも届いているので、この権力を監視チェックとしてのメディアの役割と一層重くなるわけですから、その最初の一歩としてのこの特番、とても重要だと思うのです。
しかし、最後に山本太郎氏との中継が実現しなかったのは残念。他の局と中継時間が被ったようで。
丸川珠代氏はドタキャンがあり、維新の会の代表2人との中継はなかった。番組冒頭に出演を断られた人が何人かいると池上さんが言っていたが、だれなのだろう。(主要政党で代表が出てこなかったのは維新だけでしたが)
今回のテレ東ノ番組に関しては、こういう意見もあるようです。僕らがあのペースに慣れた、というのもあるとは思いますけども。
テレ東特番、面白いけど、前回の衆院選ほど「池上無双」という感じはしない。どの候補も中継インタビューに答えるとき、非常に慎重な物言い。厳しい質問がきても、うまくかわして「時間切れ」に持ち込んでいる。みんな「池上対策」を準備してきたようだ。
— Taro Kamematsu (@kamematsu) July 21, 2013
しかし、日本の人口って何人でしたっけ?(自己申告ベースヒドいw)
あれ?全部足すと日本の人口超えてない? #senkyo #tvtokyo pic.twitter.com/Rzzf4hLjZ2
— さたけ❎ (@satake_take) July 21, 2013
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