TwitterがついにIPO申請しました。S-1書類を9月に提出してスムーズに進めば3ヶ月以内には無事上場できるとの見通しのよう。
で、公開されたS-1書類の中身を見ると、Twitter社はまだ赤字のようです。
ライバルのフェイスブックがIPO申請した時にはすでに黒字化を達成していたのでそれとは対照的ですね、という主旨の記事をテッククランチが買いてますね。
Twitter vs. Facebook; 両社のIPOを図表で比較する | TechCrunch Japan
考えられる理由は、初期の投資家たちからの圧力で、大きな流動性が必要になったことだ。この規模の企業が、古くからの投資家たちの要求に応える方法は、売却かIPOかどちらかしかない。つまり、Twitterの場合は、一つしかないということだ。
この次点でIPO申請した理由はこのようにテッククランチでは述べていますが、まあとにかくどうにかして利益のだせる企業に今後はなっていかないといけません。これから今までのTwitterとは違った展開も色々出てくるかもしれなせんが、どんなサービス展開を現時点で考えているのでしょうか。
2012年末からTwitter社の動きで目立つのはテレビ周りから収益を挙げようという動きです。今年に入ってからのTwitterの派手な動きはテレビ関係に多かったですね。
2012年の12月には、テレビの視聴率を計測しているニールセンとの提携を発表し、「Nielsen Twitter TV Rating」という新しいテレビ番組指標を作ると発表しました。
リアルタイムに意見を表明できるTwitterは特にテレビとの同時利用に強く、Twitterを見ながら、あるいは書き込みながら利用するソーシャル視聴というスタイルを生み出しました。その番組に関するツイート内容を様々な尺度で解析して、番組の価値指標にいかしていこうということをTwitterとニールセンは考えているわけですが、昨年末の発表ではこれがスタートするのが2013年の秋とのことでした。そろそろ始まるんですかね。
この時期にIPO申請してきたのは、このサービス開始のメドがたったということなんでしょうか。
視聴率は見た人数のおよその総量の算出ですが、コメントつきのツイートの集計と分析はどんな風に見られているのかを明らかにできますので、視聴率は別の尺度からの番組価値分析をできるかもしれません。
(参照:ニールセンはTwitterを使ってTVを巡る生態系調査をしたいんだろう)
その分析の精度を高めるためか、今年に入ってからTwitterは、広告主、広告代理店、テレビ局などにリアルタイムのソーシャルメディア嬢での視聴動向を分析するツールを提供しているBluefin Labsを買収しています。この会社のブログは面白いデータが満載で僕は好きだったんですが、Twitterに買収されて以降更新されなくなってしまい、大変残念に思っていますが、買収されて「上がり」となったので、無料でデータ提供なんかしねえよ、ということですか、そうですか。
さらにTwitterは今年の8月にBluefin Labsの競合だったTrendrrも買収。テレビのソーシャルメディアにおけるデータ分析はこの2社がトップランナーだっと思いますが、ツイッターが両方とも手中に収めています。ほかにSocialGuideなんて会社もありましたけど、ここは提携先のニールセンに買収されてますね。
それとツイッタ上で展開する新しいCM商品も展開し始めました。買収したBluefinの技術を使っているとのことです。
Twitterがアメリカでワンツーパンチ広告を開始―テレビCMを見たユーザーに広告ツイートが表示される | TechCrunch Japan
TwitterのテレビCMターゲティング広告の仕組みはこうだ。
仮に、Nikeがエア・ジョーダン・シリーズの新しい靴のテレビCMを流すことにしたとしよう。TwitterはそのCMがどの放送局からいつ、どの地域に対して、どの番組内で放映されたかを正確にモニタする。Twitterは番組名や番組のハッシュタグを検索し、Nikeの当該CMを見た可能性の高いユーザーを特定する。NkeはTwitterのテレビCMターゲティング広告を利用してそのCMを見たばかりのユーザーのストリームに新しいエア・ジョーダンに関するプロモート・ツイートを表示することができる。
今年に入って動画サービスVineも始めましたし、映像周りのマーケティング、プロモーションでいろんなことやってきそうかな、Twitter。
とか書いてたら、ニールセンが「Nielsen Twitter TV Rating」を開始すると正式に発表してました(現地時間の10/7)
Nielsen Launches ‘Nielsen Twitter TV Ratings’
まあ、やっぱりこのタイミングでのIPO申請、ということなんですかね。Twitterとしてはこの事業は柱の1つと考えているのかなあ。
売り上げランキング: 40,202