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青春SF映画「クロニクル」、能力よりも残酷で危険な高校ヒエラルキー

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ブレア・ウィッチ・プロジェクトあたりから市民権を得た、ホームビデオを装う疑似ドキュメンタリー風のスタイル。一過性のブームで終了するかと思いきや、低予算映画を中心にけっこう定着しましたね。低予算で従来の劇映画スタイルで撮影すると、真実味を出すのが予算の関係上で難しかったりしまけど、こうしてホームビデオ風に撮影すると、身近にある動画という感じもあり、カンタンに真実味を出せます。

ブレア・ウィッチとか、あのスタイルじゃなく、あの予算規模で普通に撮影してたら、絶対チャチかった。そういう意味ではアイデアを低予算で生かすことが可能なこの疑似ドキュメンタリースタイルは一部のインディーズ映画の心強い味方になりつつあります。

当初2週間の限定上映でありながら、評判の高さで延長上映の決定したこの映画「クロニクル」も、低予算のホームビデオタッチの作品。このスタイルはホラー作品に良く見られましたが、この作品はSF映画です。非現実を具現化するSFというジャンルで、ホームビデオタッチという異色の取り合わせ。ミスマッチを引き起こさないか心配だったけど、テーマを思春期の葛藤に照準して、描写を丁寧に行ったのでそれも杞憂でした。
なかなか見応えある青春映画でした。
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いじめられっ子のアンドリュー、そのいとこのマット、生徒会長候補でアメフト部のスティーブは、ある日巨大な大穴を見つけ、そこに侵入して光る不思議な物体に触れる。その日を境に3人は物を浮かせたりする不思議な能力を手に入れる。いわゆるサイコキネシスのような能力だが、当初3人はその力をつかってささいなイタズラを仕掛けたりして日常を過ごしていた。
能力を使う続けるうちにどんどんと力は向上していき、空を飛べるようになる3人。この力は使い方を間違えたら大きな事故にもつながってしまう。マットはきちんと力を使うルールを決めるが、アンドリューはそれが不満だった。
いじめられっ子だったアンドリューはこの力を使って認められたかった。そんな気持ちを察したスティーブは、学校のタレントショーで、アンドリューに手品を披露させる。1夜で学校のスターになり、女の子たちがアンドリューに群がるが、アンドリューはファーストキスに大失敗。噂は瞬く間に学校中に広がり、アンドリューのコンプレックスはますます深いものに。
そしてアンドリューは孤独を深め、自分を特別な人間とし、破壊行動に走るようになる。。。

青春のコンプレックスという誰もが通る経験とテーマにしている作品。3人が手に入れる力は危険なものですが、それ以上に高校生活のヒエラルキーの残酷さが胸に染みます。あんな力を持ってしまったら、誘惑に勝つのは難しい。

いとこのまっともアメフト部のスティーブがまたいい奴で泣ける。でもスティーブは優等生でアメフト部のエース。マットも社交的でビデオブロガーの彼女ができる。この彼女の影響でマットは社会に貢献する大切さを学ぶ。能力云々ではなく、彼女の影響であるところに好感が持てるんだな、彼。

結末は残酷な青春をSF映画のスケールで描くので、とても胸が締め付けられる。大変面白い青春映画です。

公式サイトはこちら。
映画『クロニクル』オフィシャルサイト

予告編はこちら。

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