日本時間の3/3、第86回アカデミー賞の授賞式が行われました。
結果はこちらで確認できますが、主要賞は作品賞はスティーブ・マックイーン監督作品「それでも夜は明ける」、監督賞に「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン、主演女優賞にケイト・ブランシェット、主演男優賞はマシュー・マコノヒーとなりました。ディカプリオはまたしても受賞ならず。彼は有力候補に挙げられるとき、いつもすごい強敵とぶつかってしまうんですよね。しかし、マシュー・マコノヒーも素晴らしいパフォーマンスを見せているのでしょうがないかな。
受賞結果はそれほど波乱もなく、概ね戦前の予想通りといったところでした。アメリカン・ハッスル勢が演技賞でも無冠に終わったのが意外なくらい。作品賞は下馬評通りのそれでも夜は明ける、対抗と目されていたゼロ・グラビティは監督賞ということで賞分けしてバランスを取っていました。
しかし結果に波乱がなかったからといって、授賞式が盛り上がらなかったわけではありません。今回のオスカーで最も注目を集めたのは受賞結果よりもむしろこのTweetでしょう。
If only Bradley's arm was longer. Best photo ever. #oscars pic.twitter.com/C9U5NOtGap
— Ellen DeGeneres (@TheEllenShow) March 3, 2014
ホストのエレン・デジェネレスによるこのセルフィー。1つのtweetとしては歴代最多の300万RT超えという破格の記録。オバマ大統領の再選時のtweet「Four more years」の78万RTの記録を大幅に更新しました。
スポンサー、サムスン大勝利
この記録的RT数をたたき出したジ写真は、サムスンのGALAXY Note 3によって撮影されました。オスカー中継のスポンサーからの支給品のようですね。あの歴史的ツイートをエレンはサムスンのスマホで行いましたが、バックステージでは自分の私物と思われるiPhoneから投稿していることが確認されています。
今回のオスカー中継でサムスンは4月に発売予定のGALAXY S5のCMを初披露しました。
視聴率も過去10年で最高
ソーシャルメディアでも盛り上がりを見せたオスカーですが、視聴率はどうだったかというとこちらも大成功。
Oscars Hit 10-Year
Viewership High | Media – Advertising Age
The Academy Awards was watched by an average 43 million people Sunday night, making it the most-watched telecast of the awards show in 10 years.
過去10年間の賞の中継番組としては過去最高の視聴者を獲得したとのこと。CMもたくさんの人に視聴されたことでしょう。
それにしても、こんなにも視聴率が良かった理由はなんなんでしょうか。数年前にはオスカー中継は毎年同じで工夫がないと言われて視聴率もじりじり下げている時期もありましたが、ここ2、3年は持ち直して来ています。昨年はテッドのセス・マクファーレンの司会が物議をかもしつつも、大きな話題になりました。今年は昨年をさらに上回る結果を残しています。
2年ほど前からオスカー中継もソーシャルメディアの活用がすすみ、バックステージの模様などをTwitterなどで流す試みが行われてきましたが、そうした傾向が定着して来ている印象を受けました。
1月に開催されたゴールデングローブ賞の授賞式でも活躍した、Vineの回転台が今回も活躍。エレンのセルフィー同様大きなインパクトを残しています。
Vineでは、ジェニファー・ローレンスのつまづいた瞬間も相当拡散されてました。2年連続でのずっこけとなったジェニファーですが、ご愛嬌ですね。
Twitter TV 指標では10億インプレッションを記録
さて、エレンのセルフィー大拡散で、昨年から始まったTwitter TV指標はどのような結果になったでしょうか。
Nielsen Twitter TV Ratings
インプレッションは10億超え。スーパーボウルにはさすがに勝てなかったですが、相当な数字ですね。
ユニークオーディエンスが約1400万ユーザー。ライバルのフェイスブックは今回のオスカーで1100万人とのエンゲージを実現したと発表しているとのこと。それぞれ測り方も違うので一概に比較も難しいのですが、ユーザーの母体数の違いから言ってもかなりの成功の部類に入るのではないでしょうか。
こうしたイベント番組の生放送の際のTwitter活用はすっかり定着しましたね。しかしセルフィーはあんなに広がるとは。
思えば司会のエレンは前回(2007年)のオスカーの司会の時もこの自撮り芸をやってるんですよね。この時の相手は御大クリント・イーストウッド。
この時はデジカメで撮影して、マイスペースにアップしなきゃとか言ってて、時代を感じさせます。
サムスンはやっぱこれを知ってたのかな。彼女にスマホを持たせれば何かが起こるとか思ってたのかな。実際起きましたけど。
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