今年のトライベッカやカンヌで紹介もされたVRアニメーション「INVASION!」をハリウッドで映画化されることになった。
「INVASION!」は2015年に設立されたBaobab Studioによって製作されたアニメーション。地球を破壊しようと異星人がやってくるのだが、2羽のウサギがそれを防ぐという物語だ。異星人は一応邪悪な存在なのだろうが、とてもマヌケな感じで愛嬌のキャラクターに仕上がっている。イーサン・ホークがナレーションで参加している。
これの長編アニメ化を、マレフィセントやアリス・イン・ワンダーランドのプロデューサー、Joe Rothの会社、Roth Kirschenbaum Filmsが申し出てBaobab Studioとの提携が発表された。
VRを映画化、といっても360度のVRアニメをスクリーンで上映するのではなく、従来の2Dの映画にリメイクするといった意味合いのようだ。Joe Rothは「INVASION!を次のトイ・ストーリーにしたいと」と意気込みを語っている。
こちらが「INVASION!」のスニークプレビュー。マウスでグルグルカメラを回すことができ、その間も一つの物語が進行していく。
VRのストーリーテリングはどんなものか、今はまだ手探りの段階でもあるが、こうしてハリウッドが映画化のネタの一つとして認識し始めているのは注目に値する。しかし、容易に従来の映画の枠組みで語り直せるとしたら、VRならではのストーリーテリングと言えるのかというジレンマもある。上記のプレビューにしても、視点移動を自由に行える利点がそれほど生かされているとも思えない。(フルバージョンを見たわけではないが、プレビューの感じでは)
VRはまだまだこれからの技術なので、どのように物語を語るのか、今後も試行錯誤が続くだろう。
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