ハフポストの特集「コンプレックスと私の距離」で、コンプレックスとの向き合い方をテーマにした3本の映画を紹介する記事を書きました。
自分にかけた呪いを解けるのは自分だけ。コンプレックスとの向き合い方を教えてくれる3つの映画 | ハフポスト
取り上げた作品は、『アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング』、『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』、『40歳の童貞男』の3本です。
『アイ・フィール・プリティ』は体型のコンプレックスをテーマにした作品では最高の作品じゃないでしょうか。主演のエイミー・シューマーが素晴らしいですが、この映画は彼女のキャスティング抜きにしては成立しなかったのではと思うほどはまり役です。
本人は自分が痩せたから人生が好転してと思っているんですけど、実際に変わったのは内面だったということをユニークに描いた作品です。この映画を観て、是非エイミー・シューマーに興味を持ってほしいなと思います。彼女のスタンダップコメディもめちゃくちゃ面白くてタメになります。
『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』は、押見修造の漫画作品の映画化です。押見氏自身が吃音に悩んだ経験を基に描かれた作品で、これも非常に素晴らしい作品です。公開当時、原作者へのインタビューもしていますので、合わせて読んでみてください。
2本女性が主人公の作品を選んだので、1本は男性のコンプレックスをテーマにした作品にしようと思っていろいろ探したんですけど、男性のコンプレックスを描いた作品自体がすごく少ないことに気が付きました。で、ようやく思い出したのが『40歳の童貞男』でした。
童貞へのコンプレックスは、多くの男性が感じたことのあるものだと思いますが、それを正面きって描いた功績は高いと思います。この映画のホモ・ソーシャルコミュニティのキツさはちょっとひどいなと思う部分もありますが、まあ、それも含めて男性にとっての童貞であることのキツさがあるんだろうなと思います。
この記事を書いてみて感じたことは、男性の作品が少ないこと自体が、何かを物語っているなということです。そのことについては改めて考えたいなと思っています。
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(C)押見修造/太田出版 (C)2017「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」製作委員会