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『天気の子』について書きました

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 久しぶりにSPICEさんで新海誠監督『天気の子』について書かせていただきました。

 狂った世界で、狂ったように見える者こそまともだ。新海誠監督『天気の子』の破壊衝動 | SPICE – エンタメ特化型情報メディア スパイス

 僕は多分、小栗旬が演じた須賀さん目線なんだと思います。彼の心の揺らぎがすごくリアリティを感じたんだろうと思います。

 言いたいことは表題の通りなんですが、狂った世界でまともに生きたら、壊れてしまうんだと思うんです。逆に言うと、あきらめて壊れてしまえばまともに生きていけるんだと思います。少年少女に街の命運が託される世界は狂っているし、何も悪くないのにそういう狂った世界を生きていかないといけない若い人たちは大変です。「合成の誤謬」という言葉を使いましたけど、大人たちも良かれと思ってやったことの積み重ねが「狂った世界」であるということです。

 この「狂った世界でまともに生きている方が狂っている」という感覚は、僕の中にずっとあるものですけど、多分、岡崎京子の漫画の影響な気がします。『リバーズ・エッジ』とか『チワワちゃん』とか。岡崎さんの漫画には、そういう社会をなんとか壊れずに生き抜いていくみたいな強さがあるんですけど、『天気の子』はその感覚を破壊衝動に向けたみたいな感じがします。

 
 

新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド
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(C)2019「天気の子」製作委員会