11月29日から公開された、台湾映画『幸福路のチー』のソン・シンイン監督にインタビューしてきました。
世界中が「自分たちの物語」と称賛した台湾の新人監督の自伝映画『幸福路のチー』 | ハフポスト
アニメ業界の方からは、公開前から多くの絶賛の声が上がっていた本作ですが、アニメ関係者やアニメファンのみならず観てほしい作品で、広い観客層に訴える力ある作品だと思ったので、あえてアニメ文脈でない質問をたくさんしています。
文中にもアニメーションという単語は、最初の一行にしか使っていませんが、意図的です。アニメーション作品として優れた点もいくつも挙げることができる作品ですが、多分いろんな人がやるだろうと思ったので、僕は別の観点から書こうと思いました。
個人的お気に入りのシーンはいくつもあるのですが、やはり記事内でも触れたオーナメントのシーンです。「アメリカン・ドリーム」から醒めて現実に直面するあのシーン、すごいと思いました。そこで運命の出会いをしますけど、同じものを見ているのに、思っていることはまるで違うという。あの2人は出会いの時からすれ違っているんですね。出会うきっかけとすれ違っていることが同時に描かれ、さらにアメリカン・ドリームの現実、台湾と米国の複雑な関係までぼんやり浮かんでくるのですが、一つのアイデアでここまでいろんなものを引き出せるのはすごいことです。
アニメーションとして素晴らしいですが、何より脚本が抜群に良い作品だと思います。脚本を売ってほしいです。
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