リアルサウンドブックに堀越耕平さんの『僕のヒーローアカデミア』について書きました。
『僕のヒーローアカデミア』デクとオールマイトは日米関係を照らし出すーー多角的な批評性を考察|Real Sound|リアルサウンド ブック
ウェブ記事としては少し長い記事になりましたが、ヒロアカはいろんな角度から考えがいのある作品なので、こうなりました。ポイントは主に次の2つ、
- 戦後日米関係の寓意・・・横山宏介さんの議論を参考にしています
- 法と正義について日米の違い・・・プロヒーロー制度と超人登録法
です。
ヒロアカについてはもっとたくさん語れることがあると思います。ヴィランのあり方も素晴らしいですし、デクのお母さんもユニークなキャラですね。少年漫画の主人公の母親としてはかなり珍しいキャラだと思います。記事の中でも触れましたが、スピンオフを題材に自警団について掘り下げるのも面白いと思います。
以下、本記事を書くにあたってDynalistにメモったことです。そのままコピペしているので、読みづらいけど、こんなことを考えながら記事を書いたよ、という思考のプロセスがわかるかも。思いついたことをざっくばらんに書いたり、参照できる記事からの引用を並べたり、なんとなくの構成を作っています。読みにくいけど暇な人は読んでみてください。
出来上がりだけでなく、思考のプロセスもブログに残しておくと便利かもしれないと思ったので、これからはできるだけメモをブログに残していこうと思います。本当は他に手書きのメモもあるけど、それは面倒だからやりません。
ここからメモ
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世界の警察とアベンジャーズ
災害救助、ヒロアカ
スパイダーマンの小さな親切
スーパーヒーローの大量生産に疲れた人々が悪を求める・・・スーパーヒーローものがビッグビジネス化していく現実への皮肉とも取れる
ちっぽけな自分から始まる物語
アメリカの影・・・・アメリカがヒーローを必要とするのは神話の代替、歴史が浅いゆえに
日本にとってのアメリカとは。守ってくれる超大国。
その陰り。憧れるけれども限界はある。そしてアメリカのやり方で世界は本当によくなるのかという疑念。オールマイトの抑止力は本当に機能したのかという疑念。ヴィランの言うことの正当性
アメリカの傘の下から抜け出して新しい秩序を模索しなければいけない今の日本、オールマイトが引退した後のヒーローたちのあり方も模索しなければいけない。世の中の混沌
アメリカもまた、自身のやり方に対して内省的になる様が反映されている。シビル・ウォーの展開
母親の存在が強烈は作品、ひいては日本的マッチョイズムへの批評性を獲得している。
アメリカと日本、常にアメリカの庇護下になった戦後日本
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常にオールマイトというアメコミ風ヒーローに守られていた世界、そのオールマイトが崩れると何が起こるのか。
ヒロアカとはどういう作品なのか。
手塚治虫はアメリカ映画に憧れた
Point3つ
戦後アメリカと日本の関係性と本作の相似点
神話の複製物、アメコミとヒロアカの構成
ヒロアカがアメコミ的でなく、独自のものであろうともがくのは現代日本のもがきか
Intro
ヒロアカが人気
これはヒーローものであるということ。
8割の人工が特殊能力に目覚めた世界を舞台にしている。
スタイルとしてアメコミの影響が指摘されている。
海外でも高い人気を誇り、今の体表的なMANGAだ。
日本製ヒーローものは、本家アメコミと何が違うのか。
Body1 アメコミとはどんなものなのか
アメコミとはそもそもどういったものなのか。なぜアメリカはスーパーヒーローを待望するのか。
たわいもない娯楽だという評価をよそに、スーパーヒーローは、リベラル民主主義の文化におけるアリストテレスの理想のマニフェストである。スーパーヒーローの倫理学P30
神話の複製物。アメコミは現代版の神話としてナショナリズムと結び付くのだし、アメリカ映画の特権的な被写体として君臨してきたのだった。スーパーヒーローとはまさに、「複製可能」=「映画的」な英雄の謂に他ならない。(https://school.genron.co.jp/works/critics/2015/students/yokoyama/386/)
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特に現代では、私たちは神性や半神半人をロールモデルにすることを拒否する傾向がある。P18・・・・例スパイダーマン、アイアンマン
しかし今日では、その「映画的」存在もまた「超-映画的」な世間からの影響を免れ得ない。『マイティー・ソー』では「ソー」が、「Face Book」に上げる写真のために笑顔を求められるシーンが挿入される。(https://school.genron.co.jp/works/critics/2015/students/yokoyama/386/)
ヒーローは過剰に生産・消費されはじめた。
神話・歴史を持たないアメリカにとってのロールモデルを提供し続けたのがアメコミだ。
Body2 ヒロアカとはどんな作品なのか。
8割が特殊能力に目覚めた世界・・過剰に多くいるヒーローたち
能力のないちっぽけな少年が主人公が力を譲渡されヒーローとしての道を歩んでいく
アメコミ・ヒーローで最も主人公に近い存在はスパイダーマンに近いか。
オールマイトのキャラクター。。。ザ・アメコミ・ヒーローといったデザイン、抑止力としてのアメリカのパワーのようでもある。
作者のアメコミ好きはサムライムのスパイダーマンから始まっている。デザインの意匠レベルでは様々なアメコミ作品の影響を受けているだろう。構図や擬音の遊びにも表れている。
日本的なヒーロー像である部分。
災害救助もヒーローが行っている点。この国で最も多くの人を殺すのは自然災害なのだから。
国がヒーローを管理している。免許制である点は、アメコミと一線を画す。シビル・ウォーで内戦を起こすほどの事態である、マーベルなら。
アメコミ・・・正しさのために法の枠外にでることも辞さない・・・良い点と悪い点がある。どこまでも法の中にいることが正しいとするヒロアカの世界。
法や国家が間違っていることもある。アメコミはレンブラントの夜警に描かれた自警団のようなもの。
スピンオフでヒーローの原点と描かれている。(https://shonenjumpplus.com/episode/10833497643049550348)
しかし、自警団は今はヒロアカ世界では犯罪でしかない。ヒーローのルーツなのに?
Body3 高度な社会批評的視点を知らずのうちに内包している
本作がジャンプ王道でありつつ、新鮮な点
映画の監督のコメント。。アニメの長崎監督が本作はジャンプ王道でありながらどこか新しいと話していました。 (https://heroaca.com/special/interview.html)
オールマイトというアメリカの象徴、それに頼り続けてきた日本。しかし、それで本当に良いのかという疑念とオールマイトの引退後、どうすべきかを模索するヒーローたちにアメリカの傘の下ではいけない、自立しなくてはいけない日本の今が重なる
日本漫画の父、手塚治虫もアメリカ文化の影響下にある。そこからいかに独自のものを築き上げるのかの苦闘だったのが漫画の歴史ではなかったか。今、MANGAは日本独自の文化として世界で愛されるようになった。堀越耕平のアメコミの影響と距離の取り方への苦闘、そして日本がアメリカの影響下から抜けねばならない苦闘がそこに重なる。作者自身が意識せずともそういう日本社会のジレンマを内包している作品である。
『ヒロアカ』の設定は下記のようになります。現代の日本は、最強のスーパーヒーローであるアメリカ的存在、オールマイトに守られていたが、その力が衰えを見せ始める。(https://school.genron.co.jp/works/critics/2015/students/yokoyama/703/)
総個性社会は、個性抑圧社会でもある。出る杭は打たれる日本社会?
超人登録法とシビル・ウォー、アメリカとは対象的な国家管理されたヒーロー像
オールマイトのやり方では悪は根絶できなかった。そして、ヒーローが飽和した現代、抑圧されてきた悪はそういう無邪気な邪悪に惹かれるのかもしれない。(3巻)死柄木弔の台詞。
現代ヒーローの堅苦しさについて 10巻
ヒーローの暴力とヴィランの暴力はどう違うのか、という問い
母親のいなかったジャンプ主人公の少年たち。。。。ぽっちゃりした母親のなんと素晴らしいキャラクターか。
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メモ終わり。
他、参照したリンク。
ちなみにカラー扉のここに英語で何か入ってますが、これはアメコミのスタイルをパロディにしたものですね。アメコミは日本の漫画よりも分業がかなり進んでいるので、一つの作品に沢山の名前が載ることがあります。(次のツイートに続く) pic.twitter.com/P8cgV9kcXh
— 僕のヒーローアカデミア公式 (@myheroacademia) July 14, 2014
https://ddnavi.com/news/226937/a/
https://school.genron.co.jp/works/critics/2015/students/yokoyama/703/
https://natalie.mu/comic/pp/heroaca
https://ddnavi.com/news/233992/a/
http://www.ktr.to/Comic/assistant.html
堀越耕平『僕のヒーローアカデミア』インタビュー 新世代の王道少年マンガはアメコミヒーロー×学園もの! 人気炸裂(SMASH!!)の連載へと短編を進化させた方法とは!?