リアルサウンドブックで、九龍ジョーさんにインタビューしてきました。
九龍ジョーが語る、伝統芸能の“革新性” 「そもそも歌舞伎は、他ジャンルの要素を貪欲に取り入れてきた」|Real Sound|リアルサウンド ブック
本書は、歌舞伎、落語、講談、狂言など日本の伝統芸能を担う若手を中心に取り上げた評論集で、主に文學界での連載をまとめたものになります。伝統と革命、一見相反するように感じられる2つの単語を鮮やかにつなぎ、活き活きと今の芸能の世界を伝えてくれます。
インタビューを構成するにあたり、ポイントにしたのは以下の4点。
・神田伯山という革命児の存在
・現代ポップカルチャーと伝統芸能の関係
・時代に合わせた表現の模索
・コロナで見られた伝統芸能の変化と対応力
神田伯山さんに関しては、本書の目玉とも言うべき存在なので、一つの柱に考えました。ポップカルチャーと伝統芸能については、近年のワンピース歌舞伎などからポップカルチャーと伝統芸能の相性の良さなどについて。
時代に合わせた表現の模索は、近年社会の価値観が急速に変わっていく中で伝統芸能はどう対応しているのかなどについて語ってもらっています。そこから発展させてコロナ禍に伝統芸能がどう対応しているのかを実例を交えてお話いただいています。
「革命は、伝統芸能の四文字に含まれる」というのが本書のテーゼですが、これがどういうことなのか、コロナ禍においてそれを目の当たりにしたと九龍さんはおっしゃっていました。エキサイティングに変化していく過程が今まさに伝統芸能の世界に起きているのが活き活きと伝わってくるインタビューになってのではないかと思います。
本書は、エンタメ系ライターを志す方にもオススメです。作品の良さ、魅力を伝える文章のワザがぎっしり詰まった本でもありますので、伝統芸能以外の書き手、映画や音楽、演劇、アニメでも、どんなジャンルでも参考になると思います。