リアルサウンドテックに、Netflixで配信されている韓国のSF超大作映画『スペース・スウィーパーズ』について書きました。
韓国SF超大作『スペース・スウィーパーズ』の魅力 米中“スペースオペラ”との違いは?|Real Sound|リアルサウンド テック
本作は、本来は映画館で上映予定だったらしいですが、コロナの影響で公開が難しくなり、Netflixに売却した作品です。製作費は日本円で約22億円だそうで、日本や韓国の作品としては破格の製作費です。日本でも『キングダム』あたりがようやく10億円くらいなので。
しかしこれでも、ハリウッド映画と比較すると20分の1くらいの予算です。それでいて作品のスケールがハリウッド映画に負けていません。韓国の映画制作能力の高さを見せつけた作品だと思います。
テック的なポイントは、そのCG技術が高いという点と、スペースデブリの問題を取り上げました。主人公たちが宇宙ゴミを片付ける船の乗組員という設定なのですが、現実に宇宙を漂っているもののほとんど人工物らしいですね。
他にも作中にアンドロイドやナノボットなども登場しますが、そこはSFではよくあるもなんおで、あえて取り上げるほどではないかなと思い割愛しました。
以下原稿作成時のメモです。
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製作費200億ウォン「スペース・スウィーパーズ」ネトフリで全世界配信:朝日新聞GLOBE+
「宇宙ごみ」とは 高速で漂流、ISS衝突なら被害甚大: 日本経済新聞
宇宙ごみが相次ぎ落下、住民騒然 スペイン 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
テック的ポイント3つ
宇宙ゴミ問題
ナノボット
火星移住
映画的ポイント3
壮大なスペースオペラ
質の高いCG、製作費は22億円
韓国でのSF映画熱の高まり・・・技術革新のたまものか。。。韓国映画らしさを保って大作にしている
国際マーケットを意識してか無国籍感、登場人物の国籍・人種もかなりミクスチャーにしている
Intro
監督のSF超大作『スペース・スウィーパーズ』が面白い。ハリウッド映画と見紛うようなビジュアルの豪華さと韓国映画らしいキャラクターたちの活躍が見どころ。
韓国映画初のスペースオペラ
見どころを紹介
Body1
あらすじ
ナノボットや子スペースコロニー、火星移住、富裕層と地球に残る貧困層などSF作品でおなじみのキーワードを散りばめながら、韓国映画らしいエッセンスのはみ出しものたちの活躍と絆を描いている。
映画的なポイント
質の高いCG。迫力ある描写の連続と、ロボットキャラのリアリティと宇宙空間の見事さ。
こうした作品が生まれた背景には当然CGの発達がある。そして、国外の市場を狙えるジャンルであることも重要なようだ。それを意識してか、無国籍感覚にあふれ、人種も言葉も多彩だ。
Body2 スペースデブリ問題
テック的なポイントは、スペースデブリの掃除屋という主人公たちの属性が面白い。
宇宙ゴミは現実にも地球に落ちて被害をもたらすことがある。今後、人類が宇宙に出れば出るほど、この問題は深刻化していく。実際に掃除屋が必要とされる時代も来るかもしれない。
Concl
これで製作費は20億円前後というから、ハリウッド映画に比べれば随分安い。しかし、ビジュアルの豪華さではまったく引けを取らないものに仕上がっている。大変質の高いプロダクション能力を見せつけた。
韓国では、オムニバスドラマのSF8という作品も昨年あり、技術の発達とともにSF作品の機運が高まっているようだ、今後、韓国はハリウッドに取って代わるSF映画の産地になるかもしれない。
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メモ終わり。
本作とても面白かったです。スケールが大きいだけでなく、ドラマもなかなかしっかり作ってあるし、はみ出しものたちの活躍という点で韓国映画らしさも存分に感じさせてくれました。
ハリウッド映画に比べれば随分安い値段で購入できていますから、Netflixにとっては安い買い物だったかもしれません。このクラスの作品が20億円台で制作可能なら、ハリウッド映画買うよりはるかに費用対効果が高いのではないかと思います。
近年、韓国コンテンツの人気はアジア圏を中心に飛躍的に高くなっています。Netflixのアジア戦略で最重要なのは韓国コンテンツなのは間違いないでしょう。そしてこのスケールの作品がたくさん生まれるなら、ハリウッドと並ぶコンテンツの柱になるのかもしれません。