リアルサウンドブックで、4月に連載終了となった『進撃の巨人』の座談会に参加してきました。
『進撃の巨人』は時代とシンクロした作品だったーー評論家3名が徹底考察【前編】|Real Sound|リアルサウンド ブック
『進撃の巨人』は“人間の争いのメカニズム”を描いたーー評論家3名が徹底考察【後編】|Real Sound|リアルサウンド ブック
座談会のお相手は渡邉大輔さんと倉田雅弘さん。いろいろと勉強になりました。
座談会をやったのは2月だったと思いますが、掲載は最終回直前となりました。なので、最後の数話の展開はみな知らない状態で話しています。
本作はマンガの歴史に残る大傑作だったと思います。『AKIRA』や『風の谷のナウシカ』や『デビルマン』などの作品と肩を並べる、2010年代を代表する作品になったと思います。
座談会でも話していますが、情報のコントロールが抜群に上手いですし、長期連載にもかかわらずキャラクターが誰一人ぶれていない。そして、人類史の争いの歴史を俯瞰するかのような壮大な視点で、人間が争いを止められないメカニズムそのものに触れた作品だと思います。争いを止められないメカニズム、というのが僕が一番言いたかったことだったので、それがきちんと言えるチャンスがあってよかったです。座談会は全て自分のコントロール下にはならないですし、編集・構成も自分でやりませんから、なかなか難しいですね。
人類史の様々なものへのメタファーとして機能し得る強烈で深遠な内容です。リアルタイムでこの連載を追えたことは非常に幸せなことだったと思っています。