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『さよなら私のクラマー』映画と漫画の比較記事を書きました

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 シネマズPLUSに『さよなら私のクラマー』の映画と原作の比較記事を書きました。

 【映画VS原作】『さよなら私のクラマー』それぞれの魅力解説|男女のフィジカル差を乗り越えるモノとは | cinemas PLUS

本作は、前日譚の『さよならフットボール』のアニメ映画化です。全2巻でコンパクトにまとまっていて、映画にちょうどいいサイズ感の物語だったと思います。

 テレビアニメ版は、原作の本編、というか高校生編をやっていますが、コロナの影響で公開日が延期になってしまったので、テレビが先に放送されてしまいました。本当は、こっちを先に観た方がよいのだと思いますが、しょうがないですね。

 なかなか良くできていたと思いますし、原作から映像に翻案するにあたって、どう変えてきたかを中心に書いています。上手く変えているなと思いました。

 主な変更点はこの3点。
・監督がなぜ恩田を出したくないかに根拠を作った。一度怪我している。
・3Dカメラでサッカー中継の構図からぐっと一気にプレイヤーによせてダイナミックなカメラワークと3Dキャラを躍動感を持って動かしている。
・モノクロからカラーへと変わったので、舞台を変えた

 監督が恩田を試合に出したくない理由を強化してます。原作は、途中まで監督がやや冷たく見えてしまう印象でしたが、観客にも納得できる形で試合に出さない理由を冒頭にエピソード追加して補強してます。

(C)新川直司・講談社/2021「映画 さよなら私のクラマー」製作委員会

 スポーツアニメでは3Dの出番が多いですが、本作でも活躍してます。ダイナミックなカメラワークで臨場感ある試合を作ることができていたと思います。

 試合は原作では、土の中学校のグラウンドなんですが、映画では豪華にスタジアムになっています。緑の芝生がやはりカラーだと映えます。モノクロだと土と芝生の違いを強く実感することはないと思いますが、カラー映像にするとかなり印象が変わります。

 原作も映画も面白いので、是非みなさんに観てほしいです。

 
 以下、原稿作成時のメモと構成案です。
 
 

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原作VS映画
原作と映画の違いと映像化したことのメリット

 

Point3つ
・監督がなぜ恩田を出したくないかに根拠を作った。一度怪我している。
 これで試合に出したくない監督の葛藤を深くすることに成功している。
・サッカーシーンをどう映像化したか。3Dをどううまく使ったか。
 3Dカメラでサッカー中継の構図からぐっと一気にプレイヤーによせてダイナミックなカメラワークと3Dキャラを躍動感を持って動かしている。
 手描きと3Dのバランスも悪くない。3Dのパートはあまり顔を映さずに足にカメラを寄せるなどの工夫で目まぐるしく動くサッカーをアニメで描いている。
・舞台もより豪華に変えている
 中学校の校庭だった試合の舞台をスタジアムに変えた。
 

作品自体の魅力とテレビアニメ版と原作の関係を明確に説明しておくか
この映画。。。中学時代、つまり前日譚、さよならフットボール
テレビ・・・高校時代、さよなら私のクラマー

 
作品の魅力と本質
・ジェンダーとスポーツの大変難しい問題が本質にある
 体格という覆しがたい差
 中学時代、フィジカルに差が出始める時期を描いている
・サッカーとはどうあるべきか、フィジカルだけがサッカーだけじゃないファンタジーあふれるテクニックが人に夢を見せる。主人公はまさにそういうプレーをする。

 
 

Intro
作品の公開情報
原作情報
作品概要。。。少女のサッカーの物語
 
 
Body1原作、テレビアニメとの関係を整理
さよならフットボール。。。映画、中学編。。。スポーツにおける男女差がテーマ
さよなら私のクラマー・・・テレビ、高校編。。。。女子サッカー全体の課題や情熱をテーマ

今回の映画のあらすじ

 

Body2原作をどうアレンジしたか。
監督がなぜ恩田を出したくないかに根拠を作った。一度怪我している。
これで試合に出したくない監督の葛藤を深くすることに成功している。
サッカーシーンをどう映像化したか。3Dをどううまく使ったか。
3Dカメラでサッカー中継の構図からぐっと一気にプレイヤーによせてダイナミックなカメラワークと3Dキャラを躍動感を持って動かしている。
手描きと3Dのバランスも悪くない。3Dのパートはあまり顔を映さずに足にカメラを寄せるなどの工夫で目まぐるしく動くサッカーをアニメで描いている。
舞台もより豪華に変えている
中学校の校庭だった試合の舞台をスタジアムに変えた。
小さい頃のエピソードもかなり交えている
過去のエピソードを増やしていることで、原初的なサッカーの喜びとナメックとのエピソードが増えていて、よりドラマが深堀されている。 

 
 

Body3
作品そのものの評価と魅力
体格という、どれだけ社会が平等になっても覆せない差をどう考えるのか。

中学時代というのがポイント・・・小学校時代ならフィジカル差はほとんどない。高校時代なら差がありすぎる。フィジカルに明白な差が出始める時期を描いている
弟に身長追いつかれているなどのリアルさ。自分だけ置いていかれるような感覚。

でも、サッカーというスポーツはフィジカルだけじゃない。ファンタジーあふれるテクニックことその魅力の本質。主人公はそんな夢のあるプレーをする。

フィジカル以外の全てで上回ると言い切る主人公の凛々しさ。
頑張る全ての女の子たちを応援する作品
 
 

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 メモ終わり。

 なかなか良い作品に仕上がっているので、多くの人に観てもらいたい作品です。ちょっと他の作品に埋もれ気味になっているのが気になります。フィジカルというものは、ジェンダーを考える上で最も難しいことの一つだと思います。本作には、女子サッカーがエンターテイメントとして男子サッカーに勝つためにはなにが必要なのかという視点もあると思います。

 フィジカルで勝てないなら、それ以外の全てで勝つ、というセリフがありますが、それができれば女子サッカーは男子以上に魅力的なものになるかもしれません。

 
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