リアルサウンドブックに、『僕のヒーローアカデミア』について書きました。
『僕のヒーローアカデミア』が問いかける現代の難題ーー不寛容な社会とどう向き合う?|Real Sound|リアルサウンド ブック
以前も書いたことあるんですが、改めて。最近の展開も面白いので。世の中の不寛容さが目立つ展開になってきていて、ヒーローが戦う相手はヴィランだけじゃなくて、そういう世間の不寛容さとも戦わないといけないものになってきています。
元々、ヒーロー活動がグレーなとこがあったんですけど、グレーを認められなくなってきているんですね。白か黒かはっきりしろ的な世の中になってきているわけです。
このマンガ、ヒーローの謝罪会見がしばしば出てくるんですよね。これは結構少年漫画として珍しい気がします。ここに『ヒロアカ』の独自の立ち位置を僕は見ています。
以下、原稿作成時のメモと構成案。
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Thesis
現代社会で「シロ」でいつづけろという窮屈さと困難さとも戦わねばならないヒーローたち
Point3つ
ちょいちょい描かれるヒーローの謝罪会見があることの意味
つるし上げられるヒーローたち
しかし、大枠では多くの人を助けているにも関わらず
元々、ヒーロー活動はグレーなところから始まった
しかし、認知拡大につれて「清廉潔白」であることが求められるように
なぜグレーを認められなくなるのか
完璧に振舞うことなど、誰にもできない。ボロボロになったデクの姿がそれを物語る
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完璧なんかでいられないと訴える未成年の主張のエピソード・・・未成年という不完全な存在だからこそてらいなく言えるもの
しがらきとむらやヴィラン立ちとの戦いは、ぶちのめすだけでは終わらない
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ヒーローに対する世間との認識とも戦う必要がある。ジャンプ漫画のヒーローでそんなものと戦わされたヒーローはかつていただろうか。どんな結末を迎えるのか、最後まで見届けたい
Intro
謝罪会見がある
ヒーロー漫画には珍しいシーンだ。
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ヒーローはなぜか清廉潔白でなくてはいけないと、世間は思っている
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Body1謝罪会見のシーンで描かれたこと
ホークスの過去、父のこと
エンデヴァーの過去、荼毘との関係
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潔白でないと人々は安心できないらしい。
Body2グレーゾーンから始まったはずのヒーロー
ヴィジランテで描かれる、グレーなヒーロー活動、だがそれは全てのヒーローの原点でもある
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力を行使する暴力性の矛盾は、グレーゾーンであるからこそ許容もできる
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しかし、ヒーローの社会的認知があがって清廉潔白でなくてはいけなくなった
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グレーゾーンを認められない社会の窮屈さが、むしろヴィランたちの拡大と暴走を後押ししている面も確実にある、ヒロアカはそのように描いている
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SNS時代に、有名人が清廉潔白であることを求められているのと似ている。。。そもそも芸能人は芸を提供することが仕事だったはずなのに、別の要素を求められるようになった、ヒーローも同じ。
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そんな世間の目ともヒーローは向き合わないとこの物語は追われない。敵を倒すだけでは解決しない、そのことにどんな結論を出すのか、クライマックスが近いヒロアカの行方を最後まで見届けたい。
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メモ終わり。