リアルサウンド映画部に、実写版『東京リベンジャーズ』のレビューを書きました。
『東京リベンジャーズ』実写化はなぜ大成功した? 北村匠海が観客とヤンキーの橋渡し役に|Real Sound|リアルサウンド 映画部
マンガの実写化事例としては、成功の部類に入るのだろうと思います。どうして成功したのかについて考えてみる内容になっています。本作はヤンキーものですけど、既存のヤンキーものファンの層を超えて広く支持される作品になりました。それはどこに理由があったのかなどについても触れています。
作品自体の魅力とキャストの説得力もあったし、ちょうどテレビアニメで人気に火がついたタイミングでの公開だったのもよかったのですが、ヒットする力のある作品だったことは間違いないですね。
以下、原稿作成時のメモと構成案。
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ヤンキーマンガの歴史|1960〜2020年代までのマンガを「ヤンキー像」とともに振り返る|ジュウ・ショ(アートライター・カルチャーライター)|note
『東京卍リベンジャーズ』ネタバレ考察座談会 ヤンキー漫画のリアリティを巡って – KAI-YOU.net
Thesis
今はいないヤンキーをループで再生するというアイデア
Point3つ
驚くべき需要の広さはどこから来るのか。。。ヤンキーは身近な脅威でも迷惑でもない、虚構のキャラ属性になった時代。。。時代劇のキャラみたいなものになりつつある
何よりも弱かった自分へのリベンジを果たす物語
キャラ化したヤンキーをどう実写に落とし込んだか。。。キャストの説得力はあった。現代日本が舞台であるためか、実写化の説得力はある。
7月27日構成
Thesis
ストレートに作品の魅力を伝えるレビューに
Point3つ
ヤンキーものと時間ループものという異色の組み合わせ
リベンジ相手は弱っちい自分
原作をどう実写に落とし込んだか
Intro
昨年、人気に火が付いた東京リベンジャーズ
アニメ放送をきっかけに原作人気が急上昇、その勢いにのって実写映画も大ヒットを記録
特筆すべき女性人気の高さ、小学校低学年の姪ですらファンだといっていた。
Body1 ヤンキーものとループものの組み合わせの妙
この手法はどんな効果をもたらしたか。
ヤンキーは今はいない。スムーズにヤンキー物を現代で展開するなら過去に行けばいい。
同時に、過去のヤンキーの義理堅さと現代の半グレ集団の質の悪さを比較する効果にもなっている。
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ヤンキーが過去のキャラかしているがゆえにできる事実。ヤンキーと言う存在が一般的でなくなって久しいが、なぜかマンガの世界では一つのジャンルとして細々と生き残り続け、ヤンキーはフィクションでだけ見かけるキャラとなった。
ある意味、時代劇のサムライみたいなものではないか。
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ループものとくっつくことで、より虚構の感覚を強めている。
過去に現代人の感覚でループするので、そんなところが、現代人のメンタリティである主人公は、目線の主人公となって読者や観客とシンクロする。目線の主人公をガイドに、観客はヤンキーの世界を疑似体験できるという構造になっている。
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この構造は、今ヤンキーマンガを描くうえで的確だ。現代人はリアルにヤンキーを知らないので、ストレートにマイキーやドラケンのようなカッコいいヤンキーを主人公にしてもいまいち乗りにくいだろう。
ヤンキーを知らない世代にヤンキーを体験させるためのフックとして現代人がループするという設定は理にかなっていた。
Body2 リベンジ相手は弱っちかった自分自身
人生をやり直しがきくのがループものの、醍醐味。。。東浩紀のゲーム的リアリティの話するか。
ループとリセットを繰り返すことで、人生のかけがえのなさに気が付く。
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かけがえのない人生をやり直すために、必要なのは、弱い自分に向き合うこと。
リベンジャーとは、だれに復讐するのか、タケミチの復讐相手は、弱っちい自分自身。
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自分もやればできるかもしれないという気分にさせてくれる作品になっている。
Body3 実写映画は原作をいかに落とし込んだか。
キャストの説得力。。。タケミチ、マイキー、ドラケンははまり役。。。何がどういいのか。
キャラクターの記号的特徴を実写映画の中で無理なく入れ込むことができている。元々、リアル寄りの世界観であることもあって、実写化に向いている題材でもある。
物語の抽出の仕方も、大きな陰謀が動き出す前で区切るために、タケミチの自分と向き合う物語を純粋に取り出せている。
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メモ終わり。
リアル寄りの世界観なので、俳優たちも特徴をつかみやすいし、プロダクションデザインもリアルな場所を当てにできるので、実写にしやすい部類の作品ではありますよね。ループというSF・ファンタジックな要素をどう扱うかですが、リアルな世界観でもそういう感覚を持ち込んでも違和感のない時代なので、うまくハマっています。北村匠海のタケミチ役はよかったですね。ドラケンの山田裕貴が一番ハマっていたと思います。