アニメ!アニメ!に、IMART2022「アニメ×Web3にどんな可能性があるのか?」のトークセッションのレポートを書きました。
NFTで個人アニメーターが売上3,000万円を記録。Web3をアニメにいかに活用できるか先駆者たちが議論【IMART 2022レポート】 | アニメ!アニメ!
登壇者は、
平澤直(アーチ株式会社代表取締役/株式会社グラフィニカ代表取締役社長 /株式会社YAMATOWORKS取締役/株式会社ゆめ太カンパニー取締役)
GOZ(アニメーター)
浜中良(株式会社Onakama代表取締役)
の3人。
NFTにDAOなど、Web3と呼ばれる潮流は、アニメにどんな影響があるのかを議論するセッションです。最も面白い話はやはり、GOZさんのNFTの話でしょうか。個人のアニメーターが3000万円の売上を挙げたということで、アニメーターのキャリアのあり方として面白い事例だと思います。
IMARTは毎年いいトークセッションがもりだくさんで非常に貴重な場だと思います。今後も毎年やっていただきたいです。
以下、原稿作成時のメモと構成案。
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平澤 直 (ひらさわ・なお / Nao Hirasawa )
GOZ (GOZ / GOZ )
浜中 良 (はまなか・りょう / Ryo Hamanaka )
まつもと あつし (まつもと・あつし / Atsuhi Matsumoto )
テーマはウェブ3とアニメで何ができるか。
モデレーターはまつもとさん、アニックというNPOの活動とは
2019年設立。異業種とのコラボでイノベーションを起こす。
GOZさん、アニメーターのGOZ。原画や作監、デザインのしごとをしている。ごうずはるな。今日はアニメの日白蛇伝の公開日。今日は創業日としてGOZアニメの。
浜中さん、ANICの理事、インディーズアニメの映画祭を開催など
浜中さん、コミュニティを通じて何かを学ぶことをしている
アニメという観点でどんな機会があり、何に着目しておくべきか。
アニメは環境変化に適応して発展してきた。
DAO的な制作体制
NFTはアニメの助けとなるか
ウェブ3はアニメの未来をどう変えるのか
DAO的な制作体制から生まれるアニメ
アニメ・ゲームジャムのふりかえり
浜中;ハッカソン。一週間で。ポイントはユニティを使ってアニメを作る。ゲームエンジンを使ってどうアニメが作れるか。コミュニティ的な考えでアニメを作る。
DAOとは。ラジカルな意味合い。ディスコードでチーム分けしたメンバーがユニティで作る。
分散型制作とアニメの相性
平澤;コロナで社員全員で集まって作れなくなった。オンライン上で会社のサーバにアクセスして操作、処理してきた。当初はどうやったら新人にものを教えられるか。課題がいっぱいでてきた。コロナが収まったら出社したいかというとそうでもなくなってきた。分散でも一定のクオリティ、指導できるようになってきたと感じる。
まつもと;経営的にそれはプラスなのか。
平澤;部分的にはある。同時に一体感を保つかは大事。組織の意義がよりはっきりと問われる。都内じゃなくても仕事できるようにするなど、プラスアルファを提供できる会社なら、より自由な働き方を模索する。クリエイターも変わらざるを得ない。自分で伸びていく人か、教えられて伸びるか、それがオンラインでできるか。
まつもと;オンラインで指導の難しさ。
GOZ;すごく勉強になった。チームでどっぷり使って入るクリエイターじゃなく一匹狼派閥なので、海外でも作業できるようにしてきた。言語の問題さえ超えればどこの国の人とも仕事できるようにしてきた。コロナでも困ることなくやってきた。クリエイターから自主的にやっていけないと生き残れない時代になった。
浜中;ハンズオンで指導育成。となりで話してくれる価値は高いが、ブレンダー講座もオンラインでやってる。コミュニティがあることが本質的に大事。学校はそういう意味でよくできてる。これをオンラインでやることもできることがある。
まつもと、オンラインでもできるのか、オンラインのができることがあるのか。
浜中;深く学ぶという点だとリアルのがいい。オンラインでいいのはいろんな地域から濃い人が集まる。夜中の2時や3時まで話すこともある。一長一短。
まつもと;スキルのマッチングとして、作品の方向性が決まっていく。マッチングはオンラインでうまくできるのか。
GOZ;やっぱりオフラインじゃないとわからないことはある。人間同士で作業するので、いくらズームで話をしてもすれ違いがある。クリエイティブな部分には顔を合わせないと行けない部分がある。
平澤;逆にいうとオンラインミーティングという選択肢を手に入れたという言い方もできる。今は、なれてきてオンラインでクライアントとの打ち合わせをする。国際共同制作が進んだ。自分がすでに持っているスキル、互いにわかっていればマッチングできる。オフラインは節目で必要な感じがある。ツールはより直感的に使えるようになってきている。短期間が役割がはっきりできたチームが空き時間で作っていける。エンジニアとクリエイターがセットで仕事していく。クリエイションのチームワークを指す。
浜中;20時間くらいd30秒のアニメを3,4人でつくっていけるようになった。DAO的というのはユニティや技術の制作体制から可能性としてみえてきた。
GOZ;初めてあった人たち3,4人で作ったのは驚きました。楽しいがあふれてる。
浜中;熱量をコントロールするのかが大事。
GOZ;DAO的なことで言うと、同じ目標に突き進んでいくのが大事。
NFTはマネタイズの助けとなるか
バブル崩壊、この後何が起こるか
GOZ;銀座の個展でNFTを販売する試みをした・3000マンくらいの収入になった。ループアニメーションを飾るというスタンスでモニターごと売る。
まつもと;ライセンスビジネスはマスに対してできるだけ多く販売するのが基本だが、一点ものとしてのIP活用を示したのでは。
平澤;今後もこの活用チャレンジはある。アニメ的なルックが価値を認められてきている。マス消費で愛されるものもあるし、アートの世界もアニメルックで勝負できるようになってきた。自分がサウジのファンドと一緒にある種の一点ものアートみたいなもの。これまでの既存アニメのスタジオも参入してくるかもしれない。アートとしての価値が高くなって、それを販売するツールとしてNFTが使われている。
まつもと;ANIMのホルダーになることで様々なプロジェクトに参加可能。今までは感性したアニメにファンが金を出すものだったが、パスポートを持って関わり続けるのがNFT。
平澤;このような営みはたまにある。ときメモファンドとかバジリスクファンドとか、特定の作品に投資できる、運用がうまくいけば利益もらえる。当時は法的規制があったり、ミッシングリンクになっている。バンダイビジュアル時代、会社にいなければこういう形で応援してみたいと思っていた。何かしら参画したいというニーズにNFTはいいこと。透明性がキーワード。アニメ制作の見えてこなかった場所を見えやすく。クラウドファンドの次にNFTはくるといい。
まつもと;コミュニティを運営していってそこからアニメが生まれる時にどう活用できるのか。
浜中;ファンが参加できるかがコミュニティ的には大事。この話はクラウドファンドの時にもあった。これがNFTになったらどうなるのか。実はそんなに大きくならないのではという気もする。
平澤;急成長はしないだろう。投機の要素が入るので盛り上がる可能性はあると思う。逆にそのせいで情報開示しないと上場企業のように炎上するかも。見知った人からお金をもらうほうが大事。
まつもと;突き詰めるとコミュニティの話。コミュニティの質が問われるのでは。室はどう担保できるか。
浜中;いろんなコミュニティが生まれているが。クラウドファンドも助けになるとは思う。期待値ほどいってない感じ。うまくいくコミュニティはトップだけ。そこまでいかないコミュニティをどうマネージメントするのか。
平澤;クラウドファンドは初期は良いものが見過ごされているから支援するという名目が多かったが、お金を出したいニーズを探って叶えるという方向にシフトしている。
GOZ;NFTはまだ未知の部分があるのであるきにくい。クラウドファンドよりも持続性があるつながりができるはず。マネタイズの主流にはなるが時間はかかる。
まつもと;アニメ業界的にNFTのプラットフォームが進むのか。
平澤;中央集権にならないのが大事だけど、ある程度プラットフォームの選別は進むのではないか。
まつもと;ウェブ3の自己矛盾。中央集権的になっていいのか。価値交換をするプラットフォームはしっかりする必要があるが、支えるコミュニティはDAO的であるべき。アニメについては二重構造かも
浜中;ウェブ3は全部分散的になるということではない。SNSは使うし。どこを分散的にやっていくのか。
平澤;今の実業でNFTに切り替わってほしいのは利益の配分。計算して通知するのも大変なので、NFTを使えば半自動的に計算できるので、細かくクリエイターに使われると報酬計算が自動化される。それが整えば細やかな配分できるようになる。
GOZ;製作委員会云々の部分が個人のクリエイターにとって気になる。職人気質の人にはとっかかりにくい。NFTは覚えておいてくださいねということで率先してまず自分でやった。心の準備にために意義があると思う。
まつもと;アーカイブ活用の観点。アニメの中間成果物のアーカイブにも相性がいい
GOZ;一番自分たちが気にしてきたこと。ものすごい紙の量を捨ててきた。もしりゅうつうさせることができれば、その部分。NFTの一番大事なのは一緒に作るという意識ができること。アニメはまさにそれをやるべき。
平澤;著作権はきちんとした防衛はできていれば不可能ではないと思う。そこから先、コミュニティ運営のディテールになるが、コミュニティの外に出たらどうするとか、
浜中;今はツイッターでこれやりましたって上げている。どちらがNFTで出したがOKと決めてやれるのではないか。そこをクリエイターがやるのかどうか、そこを仲介する人が大事。
平澤;ここに踏み込むと個人で原画集を出す感じになるのでは。委員会としてOKを出すかどうか。中間成果物を出す時に版権所有者と利益の配分をどうするか決める必要はあれば。成功例がでればそれで追随できるようになるのでは。
まつもと;もったいのでマネタイズの助けになればいい。
まとめ アニメの未来をどう帰るのか
平澤;組織経営の観点だと、ゲームエンジンとAi。この半月くらいのAIの成果は怖い。アニメの世界にもくるだろう。新しい常識としてAIに助けてもらう前提でどういうクリエイションをするのか、研究を開始している。イノベーションのジレンマで対応が遅れないように。
GOZ;個人のクリエイターでいうと、この言葉すら知らない人もいっぱいいる。まず知ろうよというところから。個人として大事なのは、思想の部分でNFTとかをどういう観点で考えていくかという責任の問題になる。そこをクリエイターとして勉強しないといけない。自分はどういうことを大事にするかをしっかり持たないといけない。
浜中;どうキーワードをまたぐかが大事で、コミュニティ野中でどう情報交換するかなど。違う技術が発展したときにアニメとどう結びつけるのか情報交換できる場が大事だと思う。そこをまとめられる人の重要性が高まる。
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メモ終わり。AIの話なんかも出てきて、今後のアニメ業界を考える上でもヒントになるトピックがたくさんあったと思います。
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