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金曜ロードショー『葬送のフリーレン』放送などテレビ局が再びアニメに力を入れ始めた理由について書きました

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 リアルサウンド映画部に、テレビ局がアニメ戦略に本格的になっている理由について書きました。

 『葬送のフリーレン』『七つの大罪』が新枠で放送 テレビがアニメに力を入れる2つの理由|Real Sound|リアルサウンド 映画部

 2023年10月期のテレビアニメはものすごく多くて、どうも70本以上あるみたいですけど、それに加えて金曜ロードショーで『葬送のフリーレン』が初回2時間放送したりとかなりの力の入れよう。その他、『薬屋のひとりごと』も3話一気に放送するなど、力の入れ方が変わってきています。

 この流れの要因は何か、広くテレビ局の事業モデルの変化、これまでの視聴率による放送収入の下落などを背景に放送外収入を求める必要があることなどについて書いています。

 テレビ局にとってアニメの重要性が一段と増しているということです。海外市場を切り開くことも可能だし、様々なメディアミックスで放送収入の下落をカバーしたいのですね。そのために、放送時間もだんだん上に上がってきています。僕はそのうち、アニメのゴールデンタイム復活もあり得ると思っています。アニメを重要視しているのはどの局も同じで、アテンション獲得の競争は加速するでしょうから。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案です。
 
 
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参考
少し前から、深夜アニメの放送枠も徐々に上がってきていた。

視聴率はもう古い!?テレビ業界が本当に気にする2つの数字とは? | 日テレ人材センター

テレビ各局がアニメに一気に注力!新しい動きのTBS、日本テレビ、NHKを追った(篠田博之) – エキスパート – Yahoo!ニュース

積極的枠移動、土曜昼に旅&街ブラ集中、アニメ枠新設、ジャニーズ対応…10月改編動向 | マイナビニュース
テレビアニメだけでなく、映画も

– 今、王道こそが求められている──『金の国 水の国』プロデューサーが今、世界に届けたい夢ある物語 | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-

放送に捉われないコンテンツ制作の必要性は間違いなくあります。その中でアニメーション映画は重要なコンテンツになっていくでしょう

– アニメ制作、イベント、映画配給……『呪術廻戦』『チェンソーマン』のMAPPAがチャレンジしつづける理由とは | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

大塚:そうですね。これはいろいろなところで言っていることなんですけど、アニメが開かれたというより、時代がこちらに寄ってきたという感覚のほうが強いです。だからといって、深夜放送からゴールデンに移動させて上手くいくかというと、違う気もします。あの時間帯に観る人が増えたんだろうなと。もちろん配信で観られるのも大きいと思いますし、深夜放送といっても最近はちょっとずつ早まっていますね。

木村:放送時間帯はビジネスの構造にかなり影響されます。昔、ゴールデンタイムにアニメが放送できていたのは子どもの数が多かったからです。それが少子化などさまざまな要因があって、ビデオグラムを売る方向に業界全体がシフトして深夜アニメが定着しました。いまは配信によって、サブカルチャーからメインカルチャーへと立ち位置がもしかしたら変化してきているかもしれない、だったらあまり深い時間帯じゃなくでもいけるのでは、という考え方が出てきているんだと思います。

テレビ東京さんとご一緒させていただいたときは、放送時間もかなり画期的な枠を用意いただけました。各局がその流れに追随しているので、トレンドとしてはこれから放送時間が浅くなっていくかもしれません。

 
 
Thesis

アニメというコンテンツは今、テレビ局にとって何なのか

編成にその変化が如実に表れている。
 
 
Point3つ

放送外収入の重要性の向上

グローバル市場への危機感

世帯成長率は回復するか、個人視聴率との絡み、、、アニメの個人視聴率はどうなのか

放送局ならではのアニメの戦略はあるか。リアルタイム視聴の強み、配信は盛り上がりを造れていない。
 
 
Intro

10月期(秋期)のアニメは70本以上ある。過去最多レベルの数である。

90年代後半から増加した、いわゆる深夜アニメ放送のビジネススキームが確立していらい、アニメの製作本数は増減を繰り返し、配信によってグローバル市場に本格的に乗って、さらに勢いを増して増加した。

多いだけではなく、放送時間にも変化が出てきた。葬送のフリーレンは初回スペシャルで金曜ロードショーの枠で放送され、その後は11時台での放送、TBSは夕方のアニメ放送枠を増やしてきた。

民放各局のアニメの力の入れ方が一段を加速してきた。

この背景はテレビを含む、映像産業全体の構造的変化によるものだ。
 
 
Body1 放送外収入の重要性の向上

放送収入はもう伸びないことが確定的だ。

放送収入はもう伸びないことがはっきりした〜2022年度キー局決算を考える / テレビとネットの横断業界誌 Media Border

「放送収入」つまりCM枠を販売して得た収入だ。

テレビ東京とTBSは放送外事業に注力

おそらくジャニーズ問題によるスポンサー離れの問題で今年から翌年にかけて放送収入はさらに落ちる可能性がある。

グッズや海外配信権利、当たれば劇場版展開などライツで稼げるアニメは、放送外収入の中でもとりわけ重要だ。

テレビ東京は、利益ベースでは、ライツ事業が放送事業に追いつきそうだ。(放送事業が15,731百万円、ライツ事業が13,802百万円)

いち早く放送依存から脱却している。

TBSは、アニメ以外にドラマや、ハリーポッターなどの舞台やイベントなと多角的に収益源を求めている。THE SEVENという子会社を設立。放送用コンテンツではなく、配信用コンテンツを作るためのスタジオだ。 300坪の専用スタジオにVFXチームの内製…グローバルを目指す製作会社「THE SEVEN」の挑戦 | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-
 
 
Body2 グローバル市場への危機感

放送収入の低下とも連動する話だが、放送収入低下の要因は大きく2つ。ネット配信などで娯楽が多様化し可処分所得の獲得競争激化、そして国内市場の冷え込みだ。テレビは多くの人に広告を見てもらうビジネスモデルだが、人口が減れば当然広告効果も減る。

国内市場縮小の危機感がいよいよ本格化している。

TBSの辻本プロデューサーはこう語る。

– 【イベント動画配信開始!】「日本実写作品のグローバル展望」Dialogue for BRANC #2 レポート | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-

実際にグローバル市場とは何か、漠然と捉えられているのではないかと指摘。辻本氏は、まさに現場でプロデュースする側の意見として同調しつつ、国内市場だけで回収するこれまでのビジネスモデルに限界を感じており、「グローバル展開しないとまずい」という思いが先行しているような状態だという。

今、日本でグローバル市場を最も切り開いているのはアニメ・ゲーム・マンガだろう。映像として日本アニメは完全にグローバル市場で売ることを前提に作られている。

アニメは放送外収入の増加とグローバル市場の獲得、2つを同時に満たせるコンテンツとして期待されている。

テレビアニメではないが、そうした動きは劇場アニメにも表れている。

日テレの谷生プロデューサーはアニメ映画は今テレビ局にとって「非常に大事」と語る。日テレは、2022年から2023年前半にかけて、転スラ劇場版、かがみの孤城、金の国水の国と3本の長編アニメに出資参加している。日テレにはジブリやスタジオ地図作品など、アニメ映画への出資ノウハウが昔からあるが、ここを積極的に育てようとしていると同時に、テレビアニメにも注力し、放送収入の大きな落ち込みをカバーするつもりなのだろう。『葬送のフリーレン』はそのキラーコンテンツとして期待をかけていると思われる。

ジブリの買収も放送外収入とグローバル市場での利益増加に期待できるからの買収だろう。
 
 
Body3 放送時間の変化

さて、気になるのは最近、各局のアニメ放送時間の変化だ。

MAPPAの大塚さんもこう言っていた。

– アニメ制作、イベント、映画配給……『呪術廻戦』『チェンソーマン』のMAPPAがチャレンジしつづける理由とは | Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

大塚:そうですね。これはいろいろなところで言っていることなんですけど、アニメが開かれたというより、時代がこちらに寄ってきたという感覚のほうが強いです。だからといって、深夜放送からゴールデンに移動させて上手くいくかというと、違う気もします。あの時間帯に観る人が増えたんだろうなと。もちろん配信で観られるのも大きいと思いますし、深夜放送といっても最近はちょっとずつ早まっていますね。

木村:放送時間帯はビジネスの構造にかなり影響されます。昔、ゴールデンタイムにアニメが放送できていたのは子どもの数が多かったからです。それが少子化などさまざまな要因があって、ビデオグラムを売る方向に業界全体がシフトして深夜アニメが定着しました。いまは配信によって、サブカルチャーからメインカルチャーへと立ち位置がもしかしたら変化してきているかもしれない、だったらあまり深い時間帯じゃなくでもいけるのでは、という考え方が出てきているんだと思います。

テレビ東京さんとご一緒させていただいたときは、放送時間もかなり画期的な枠を用意いただけました。各局がその流れに追随しているので、トレンドとしてはこれから放送時間が浅くなっていくかもしれません。

葬送のフリーレンの11時台は、TBSの7つの大罪の夕方放送といわゆる深夜アニメの時間帯ではない枠にアニメ放送時間が新設された。

11時台は、テレビアニメ『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編の11時15分と同じくらいの時間帯。鬼滅の刃は放送外収入もとてつもなく稼ぐが、視聴率は最終話で世帯7.6%、個人4.6%と

「個人視聴率と世帯視聴率」 ビデオリサーチが解説 視聴率基本の『キ』 | テレビ | VR Digest plus データでイマを読み解く

リアルタイム視聴による毎週の盛り上がりは、バカにできないムーブメントを呼ぶことがある。最近では、水星の魔女がいい例だろう。浅い放送時間にしてリアルタイム視聴できる人間を増やしていくことで、こうしたバズを作りやすくする意図もあるだろう。

11時台はテレ東もスパイファミリーを置いている。今後、どんどん放送時間が浅くなれば、ゴールデンタイムにアニメ放送が復活する日もあるかもしれない。

ちなみに、これまでは深夜展開だったアイドルマスターシリーズ最新作、アイドルマスター ミリオンライブ!は日曜午前10時に放送。ニチアサ枠
 
 
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 メモ終わり。

 テレビの事業モデル転換の象徴となるのがアニメとドラマの増加です。実はテレビドラマも今期は50本くらいあってこっちも増えているんですよね。ドラマも視聴率による放送収入だけでなく、配信からの収入も狙えるものなので。人気になれば劇場版も作れるし。

 いずれにしても、今後はテレビ局は放送外収入を求める動きはますます加速していくので、アニメへの投資は増えていくと思います。
 
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