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『翔んで埼玉』のレビューを書きました

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 リアルサウンド映画部に、『翔んで埼玉』のレビューを書きました。

 『翔んで埼玉』“日本埼玉化計画”は実際に進行中? ダメなところも見つめてこその郷土愛|Real Sound|リアルサウンド 映画部

 テレビ放送に合わせての掲載です。神奈川県民なので、これについて書くのは複雑な気持ちです。

 『翔んで埼玉』の一億総埼玉化計画について思うところを書いてみました。これは案外、実際の社会を反映している発想だよねと思っていたので。

 埼玉の平凡さ、特徴のなさは今フラットで均質な風景が増えつつある日本に確かに拡がっているかも知れないですね。どこにいっても同じチェーン店ばかりが賑わう状況ですから。サイゼリヤとか実際に埼玉県の会社ですからね。

 おちゃらけた作品ではありますが、郷土愛については結構まじめに考えられている作品でもあるので、そこにも着目してみました。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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Point

一億埼玉化計画は実行されている

一応郷土愛の物語

どんなネタがあったか。そんなに海がないのがつらいのか。

池袋は神奈川県民にとって「説明できない違和感」を感じる場所

Intro

この文章は、生まれも育ちも神奈川県のライターによる文章である。

『翔んで埼玉』はその名の通り、埼玉県についての映画だ。没個性的と言われて自尊心の低い埼玉県民の県民性を逆手にとった自虐ネタに溢れている。相当に大袈裟なカリカチュアをほどこし世界で差別される埼玉の開放のため戦う人々を描いている。

大変にひどいネタのオンパレードなのだが、神奈川県民としては高みの見物という心持ちで映画館に向かったのを覚えている。しかし、千葉や神奈川もまとめて皮肉られている。

真面目な姿勢で観るものでもないのだけど、意外と郷土愛とか日本の風景論とかに触れてる面もあったりして侮れない部分があるので困る。
 
 

Body1 どんなネタがあったか

埼玉には海がない。どうもそれがコンプレックスらしくて、頑張って地下通路をほって海を引こうというバカげた計画が出てくる。

海がないのがそんなにつらいのか、と神奈川県民的には思うわけだが、東京のベッドタウンを競いあう千葉と神奈川県には海がいっぱいあるのでしょうがない。

それから東京の空気宛てという奇妙なコンテストが開催されているが、空気といえば思い出すのは、池袋の違和感である。神奈川県民的には確かに池袋の空気には違和感がある。同じ巨大駅でも新宿や渋谷とは明らかに空気が違う。渋谷や新宿ほどなぜか気軽に足が向かわない地域なのは、あそこが埼玉の出島のような存在だったからなのだと、この映画を観て思い知った。

埼玉と東京の間には関所があり、埼玉県人は差別される存在だ。

確かに名所がない埼玉
 
 

Body2 それでも郷土愛の物語

そんな何もない埼玉を愛せるかという主題がここにはある。

実際、本作が埼玉県民に愛されるのは自虐ネタが愛ゆえのことだから。

ダメなとこも含めて愛せるから本当の強度愛なのだ。

例えば、「日本すごい」みたいな部分ばかり取り上げる連中には本当の郷土愛などないのである。本当に愛ある人にはダメなとこも見えるものである。この映画にはダメな部分を嘆きつつも地元を愛する気持ちというものが描かれている。

自分の帰属する土地を愛するというのは、良い面ばかり強調することではない。ダメさを認めつつ、誇りを持つを同時にやることだと教えている。
 
 

Body3一億そう埼玉化計画は実際に進行中か

没個性的な埼玉による一億そう埼玉化計画というものが登場する

実際、どの地方の国道を走っていても似たようなチェーン店ばかりが並ぶ風景になっている。

日本は土地それぞれの個性を失いつつあるのは確かだ。埼玉が本当に攻めてきているのではないか。

神奈川県民としてはゆゆしき事態だと思う。
 
 
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 メモ終わり。

 しかし、まさか続編を作るとは思っていませんでした。一発ギャグのような作品だと思っていたので。でも、こういうローカルネタを面白がるのもたまには悪くないかなと思います。
 
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