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『幽☆遊☆白書』実写ドラマの戸愚呂兄弟を描写した技術について書きました

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 リアルサウンド映画部に、実写版『幽☆遊☆白書』について書きました。

 『幽☆遊☆白書』戸愚呂兄弟はなぜ完全再現できた? “実写化”を支えた映像技術|Real Sound|リアルサウンド 映画部

 Netflixのランキングでも上位につけていて、実写化としては大きな成功例になっています。内容の評判もいいですが、その技術力の高さに注目が集まっているので、技術系の話を中心にしています。

 実写化と呼んでいますが、戸愚呂兄弟の身体はCG技術の生身の肉体のハイブリッドであり、実写とはなにかを問うような作品とも言えます。自分の本の内容も引き合いに出しながら、実写とアニメーション技術の融合でなし得た作品だという、そんな感じの論を展開しています。
 
 
 以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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参考
『幽☆遊☆白書』の成功は必然だった? Netflixが切り拓いた日本製作実写作品の可能性|Real Sound|リアルサウンド 映画部

【「幽☆遊☆白書」インタビュー】綾野剛×滝藤賢一 弟の肩に兄が乗る「メイキング・オブ・戸愚呂兄弟」(映画.com) – Yahoo!ニュース

なぜいま『幽☆遊☆白書』は実写化するのか?エグゼクティブプロデューサーらが語る | CINRA

実写版『幽☆遊☆白書』世界レベルの視覚効果はこうして作られた VFXスーパーバイザー坂口亮氏にインタビュー

「これがスタンダードになったらどんなに豊かだろう」北村匠海が『幽☆遊☆白書』で実感したグローバル基準 – フロントロウ | グローカルなメディア

『幽☆遊☆白書』のつくり方 キャラクター篇 | MAKINGFLIX | Netflix Japan – YouTube

実写版『幽☆遊☆白書』、“9割”撮影済→全て撮り直し 町田啓太が明かす「決断できるのはすごい」(ENCOUNT) – Yahoo!ニュース

‘Yu Yu Hakusho’: Power of Netflix Adaptations | Hypebeast

下村勇二、大内貴仁緊急参戦!現役アクション監督が現在の日本アクション界に感じることを赤裸々に語る! – Japan Action Guild ジャパンアクションギルド公式サイト
例えば、「るろうに剣心」はおかげさまでとても認知度の高い作品になり、こんな作品をやりたいという人からもたくさん声をかけていただきます。その時に「『るろうに剣心』をやった時はクランクイン三か月前から役者のトレーニングをしました」と声を大にして言える。なぜならその準備の過程が直接「るろうに剣心」という作品の結果につながっているからです。こういう作品を作りたいのであれば、こういうことをしましょう、と。それがひとつのスタンダードになる。これから作品を作る製作サイドも「俳優にはこれぐらいのアクショントレーニングの時間が必要なんだな」って理解してくれる。「このエンディングアクションには1週間掛かりました」とか、「このシーンは事前にこんなビデオコンテ(※)を撮りました。〇日間〇〇人のスタントを稼働させました」とか。

**既成事実として、こういう準備をしたからこそ、このシーンが撮れたっていう情報をみんなで集め合っていく必要があるかなって。実際今現場に立っていて、実績を積んだ人たちがJAGに集まることで、明確な声として響き易いのかな、と思ってます。**

大内:僕が谷垣さん下村さんに共感したことはそこにもあって、よく「HiGH&LOW」みたいな大人数のスタントマンを呼べる体制が羨ましいっていわれるんですが、「HiGH&LOW」シリーズも最初からそうだったわけじゃないんですよ。シーズン1の時はいわゆるアクションを売りにするアクション作品にならない可能性も大いにありました。ドラマのプロデューサーにはある大アクションシーンのスタントマンも3.4人でやってくれといわれたりしたこともありましたし(苦笑)ドラマ中心かアクション中心かってところでほんとどちらの方向にいってもおかしくなかったんです。

でも、HIROさんが僕らの作ったVコンテをそのままやりたいっていってくれたことがきっかけで体制が大きく変わったんです。これまでもビデオコンテを出すことで、アクションの環境を変えれたことは何度もありますし。

でも、毎作品その環境で出来るとも限らなくて。

谷垣さんもいうように「るろうに剣心」はいいベースになってると思うんですよね。

『HiGH&LOW THE MOVIE』の“集団戦”はいかに生まれたか? アクション監督・大内貴仁が語る|Real Sound|リアルサウンド 映画部

スタントマンについて知りたい。ⅲ – 「ウラカタ伝」

 
 
Thesis

実写化ではない。実写とアニメーション両方に股をかけた作品だ
 

Point3つ

映像表現革命時代の映画論から実写とアニメーションにまたがる作品と強調。。。どこを引用するか検討

VFXのあり方にみるアニメーション的要素

実写ならではの表現が幽遊白書にどう見られたのか
 
 
Intro

Netflixの幽遊白書が大ヒット。非英語のシリーズ部門で2週連続2位。英語作品を含めた総合でも2週連続で2位の快挙。日本の作品として最高の成績

予算はおそらく日本のドラマとしては史上最高レベルの予算が投入されているだろう。最新技術もふんだんに利用されており、映像のクオリティとして日本ドラマの壁を抜けている。

ワンピースなど、このところNetflixの実写化作品がグローバルにも評判となっているので、ネットフリックスが何かを掴んだと思いたいが、創っているのは全くの別会社。むしろ、これまでの日本国内の経験の蓄積に配信会社の予算が乗っかっての成功というべきだろう。

これは、実写化と便宜上呼んでいるが、実質的には実写とアニメーションの両方ともにある。
 
 

Body1実写化とアニメのハイブリッドとは

アニメーション的動きの創造と、実写的部分のミクスチャーが違和感なく映像を作れているのが本作の美点

実写ならではの魅力を追求できているかどうか。

書籍から引用するべき
 
 

Body2VFXも重要

実写化というか、VFXの量を考えれば半分くらいはCGアニメーションだ。ボリュメトリックキャプチャは今後、いろいろな映像で使用されることになる注目の技術。

キャノンが開発している。。。。スポーツの中継でも使用され、数秒のディレイでスポーツを360度の角度から自由に見てしまえる。キヤノンやインテルら7社、ボリューメトリック映像の業界団体を設立 – Mogura VR News

そのアニメーションが現実を撮影した映像や人物と齟齬を起こさない方向できちんと調整されることで、視聴者は没入感を得る。実写とアニメーションのハイブリッドがスムースに組み立てられたことが大きい。

CG含めたVFXは視聴者に違和感を持たせないために揃えるべき最低ラインとしてあり、それが魅力を下支えする部分。邦画はここが支えきれない作品が多かったが、るろうに剣心の場合は明治初頭という和のイメージが大事なので、CGを極力使わない方向でやってる。

対して、本作はファンタジー作品であるので、VFXの説得力がなければアクションをいくらリアルに作っても興がそがれる。ここを下支えできたことが大きい

坂本:『幽☆遊☆白書』の場合、あの世界観、そしてキャラクター、例えば戸愚呂兄弟の肉体性というのを、誰が演じて、どのように見せることができるのかということが起点になりました。そこで勝算が見えない限り、触れちゃいけないIPだと思うので。作品のデベロップメントの段階で、そこで自分たちが求めるクオリティのものが本当に作れるかどうかに関して徹底的に検証しました。特に技術的な面において。

また、予算の決め方にも違いがある、従来の日本の予算決めはこのようだった

**――製作費と制作会社への支払いが一緒になっている場合、クオリティアップのために予算をより多く使ってしまえば、会社の利益を削ることになるということですよね。**

**そうですね。日本では映画もドラマも基本的にその方式で、製作費の10%が制作会社の取り分です。講演でも言及しましたが、日本では脚本の作り方に課題があって、例えば、CGを多用する作品で見せ場をたくさん用意した派手なアクションシーンを書くとします。それで本が完成する頃にスタッフが決まり、CG会社も決まってくる。それからCG会社に脚本を見せて見積もりがくると、予算オーバーなのでシーンを削ることになる。でも、監督以下のスタッフにも情熱があるので、削らずに何とかやりたいと思うわけです。そういう場合、会社の取り分を切り崩すことになるわけですね。こだわって制作すると儲からないという、おかしな図式になっているんです。**

**海外の作品の場合、事前にこういう作品にしたいと決めて、クランクインの約1カ月前には予算が固まります。日々の撮影で調整しないといけないことはありますが、致し方ない事情が発生していたら聞いてくれますし、このシーンは追加予算が必要じゃないかと逆に向こうから言ってくることもあり、労働環境にも気を使ってくれました。結果、そういう現場では作品の質は向上していきます。日本の場合、決められた予算の枠でなんとかしていくという契約になっているので、これだと何かあったら制作会社は潰れるしかないんです。**

ボリュメトリクスの技術で戸愚呂兄弟の芝居の生身の部分は顔だけ。身体は3DCGによって作られている。つまり、CGアニメーターたちが身体を動かしている。
 
 

Body3幽遊白書の実写ならではのポイント

肉弾戦、、、それでもカメラの前で起こした俳優とスタントたちの動きの切れ味こそが魅力となっている。アニメにできず、実写にしかできないことがあるとすれば、カメラの前で何かを起こすことに他ならない。ここを外していない。

不揃いで生っぽい格闘シーン。るろうに剣心の時は不揃いの生っぽいアクションを志向したと語る谷口氏。

今回の大内氏の方向性も似ている。

谷垣さんもいうように「るろうに剣心」はいいベースになってると思うんですよね。

実写はLive Action。まさに生のアクションこそが醍醐味。

ゾンビ映画やスプラッターものなども参照していると思われる描写の数々は、むしろ海外の人でマンガを知らない人にもなじみやすかったのではないか。

大内氏率いるアクションチームの仕事は世界レベルで戦えることが証明された。そこにNetflixの予算によって一段引き揚げられたことで、実写化企画は一つの壁を抜けることができると今回、証明されたと言える。
 
 
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 メモ終わり。

 CGもすごいけど、生身のアクションもすごいよ、という点を追加することにしました。生身の表現のすごさも存分に感じられ、CGだけがすごいわけじゃないということも伝えたほうがいいなと思ったので。

 最近、日本のアクション演出はいいものが多いですね。下村さんのようなアクション監督がいい仕事しています。

 
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