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河合優実&入江悠インタビュー実話をもとにした『あんのこと』を作る覚悟と怖さ、運命を語る

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ハフポストに、『あんのこと』の入江悠監督と主演の河合優実さんのインタビュー記事を掲載しました。

貧困、DV、孤立、コロナの爪痕描く『あんのこと』「悲劇を消費しない」に河合優実さんはどう応えたか【インタビュー】 | ハフポスト アートとカルチャー

『あんのこと』は、コロナ禍におきた実際の事件をもとにした作品。直近の実話をもとにした作品ということもあって、入江監督はいつも以上に慎重さと誠実さを持って制作にのぞんだようです。

コロナの絶望の中で自ら命を絶った女性を体現することになった河合さんは、どのような心構えで本作の撮影に挑んだのか、この映画を今届ける意義などについて話を聞いています。

河合さんの演技は大変素晴らしくて、今年を代表する演技と言えるレベルだと思います。その他、共演の佐藤二朗さんに稲垣吾郎さん、河井青葉さんも見事な芝居をしていました。

入江監督の作品としては、撮り方などもいつもと違うのでこれまでの作品とは雰囲気の異なるものになっていますが、彼のキャリアの中でも代表作と言えるようなものになっていると思います。
 
 
以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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映画『あんのこと』公式サイト|2024年6月7日(金)全国公開

彼女に降りかかる困難
コロナ
毒親
週刊誌による告発
 
 
ダルクもコロナでストップしていた?
更生施設などはどうなっていたか。
 
 
構成
ポイント3つ
コロナで伝わらない人の声を拾う作品
この女性を伝える責任感と恐ろしさ
この事件をどう捉えるか、社会はどうすべきか
 
 
Intro

コロナは風化しつつあるか。

しかし、社会に残した爪痕は静かに社会をむしばんでいるのかも。

その前に、コロナの社会の大きなうねりのなかで、届かなかった声がある。

この映画は、そんな届かなかった声を聴診器として拾い上げ、提示する作品

主演の河合由美が実在した女性を迫真の芝居でよみがえらせた
 
 
Body1コロナで伝わらない人の声を拾う作品
作品のあらすじ
香川杏はホステスの母と足の不自由な祖母を3人暮らし。小学校を不登校になり漢字を読めない彼女は、母親に売春を強要されながら生計を立てている。ある日、ホテルに入った客が覚せい剤を倒れ、杏は連行される。そこで多々羅という刑事を出会い、彼が主催する薬物構成の自助グループに連れられる。杏は次第に人生をやり直し、介護の仕事を得て、前向きに生きるようになっていく。しかし、そんな折にコロナで老人ホームは職員に自宅待機を要請し、杏は再び居場所を失う。そして、再び杏に母親がかつての生活に引きずり戻そうとしてくるようになる。

制作経緯
本作は実際の実際にあった事件にもとづいている。プロデューサーの國實氏が本記事を見つけたことからはじまり、入江監督に相談。「彼女の人生を描くことで、コロナ禍の世界で起きたことを記録していき」という思いからスタートしている。

入江監督の言葉
2つの事件との出会い: あんのモデルとなった少女の薬物問題からの回復とそれを支援していた刑事の事件という、2つの出来事がきっかけとなった。
コロナ禍との関連性: これらの事件が、コロナ禍で自身が感じていたモヤモヤとした感情や、様々な可能性が制限される状況への疑問と重なり合った。
作品に取り組んだ理由: 事件を通して、社会の不条理や1人の女性が抱える複雑な感情を表現したいという漠然とした直感が湧いた。
テーマ: 大きな社会問題ではなく、個人の視点から見た社会の矛盾や複雑さを描きたいという意図がある。
 
 
Body2 この女性を伝える責任感と恐ろしさ
絶望的な環境から、なんとか人生をやり直し、居場所を見つけた彼女から、コロナが容赦なく居場所をうばっていった。しかし、彼女の悲劇はわずかなべた記事になったのみ。

実話を描く、しかも社会に届かなかった声を届ける作品であることで、役者として体現することとなtt河合さんは、どんな責任を感じていたか。

河合さん
役に対する最初の感覚: 台本を最初に読んだ際、揺るぎない感覚、役を「請け負う」という強い使命感のようなものを感じた。
運命的な出会い: 役との出会いは、オファーを受けるか受けないかという選択ではなく、運命的に決まったと感じている。
責任感: 役を「請け負う」という強い使命感から、責任感に似た感情を抱いた。

役にどうアプローチしたか
自分が生きてきた環境と異なる役柄のため、役の生きた環境や事象について多くの情報収集を行った。
記事の著者である人物に、モデルとなった人物についての情報を直接聞いた。
記者は、常にニコニコしていて、恥ずかしがり屋で大人を恐れるような、幼い女の子という印象を持ったとのこと。

入江監督は実話の作品を作るのはこれが初めて。
入江監督もある種の怖さを感じたという。いつも以上にリアリズムに寄せた映像を作っている。
コロナ禍の空気の記録: 今作では、コロナ禍の時代の空気をリアルに切り取りたかったという意図があった。
ディレクションからのシフト: 従来のディレクションのような、作品の方向性を強く指示するやり方ではなく、俳優たちの感じたことを記録するという、よりリアリスティックな手法をとった。
実在の人物への敬意: 実在の人物を題材にしたことで、勝手に他者を代弁する怖さを感じ、彼女の人生を尊重するために、記録するようなスタンスになった。

それと同じ怖さを河合さんも感じたようだ。たくさんの準備をしても演じる上での怖さはあったと河合さんは語る。
役への強い責任感: 役を演じるにあたって、実在の人物をモデルとしていることから、強い責任感と同時に、大きなプレッシャーを感じていた。
役との一体感: 役と自分自身を一体化させ、まるでその人物と手を繋いでいるかのように演じようとした。
実在の人物に直接話を聞くことができず、勝手にその人を代弁しているような気持ちになり、許しを請うこともできないということ。
葛藤と克服: 役を演じることへの不安や怖さを感じながらも、役への敬意を忘れずに、真摯に役と向き合い続けた。

それだけ怖さを感じるほどには、強い責任感を持ってのぞんでいた。責任感があればこそ、怖さを感じるというものだ。
 
 
Body3 この事件をどう捉えるか、社会はどうすべきか
ただ、可哀そうな女性を消費するようなものにはしたくなかったと入江さんが言ったと河合さん

弱者の立場を描くというつもりは入江監督はなかったという。
弱者と強者の二分法への疑問: 弱い立場の女性という枠組みではなく、誰でも閉塞感や様々な要因によって追い込まれる可能性があるという考え。
身近な人の死: 友人との別れをきっかけに、誰しもが突然の出来事に直面し、追い込まれる可能性があることに気づいた。
人間関係の希薄化: コロナ禍によって人間関係が希薄化し、人々がより孤立しやすくなったという認識。
社会のケアへの期待: 脆弱になった人間関係をケアしようとする人々の存在に勇気づけられている。

オリジナルのエピソードの込めた意味、
繋がりの大切さ、家族との絆
家族の重要性: この作品において、「家族」という概念は重要なテーマの一つであり、血縁関係にとらわれない新しい形の家族のあり方を提示したいという意図がある。
暴力の連鎖と新しい家族の形: 暴力は世代を超えて繰り返される可能性がある一方で、血縁関係に縛られない新たな繋がりを持つことができるという希望も描きたいと考えている。

この物語に、我々は以下に向き合うべきか。
聴診器としての映画であることの映画をまずは受け止めることから。

河合さん
問題に対して関心を持つことが、問題解決の第一歩である。
映画や記事を通じて、多くの人に問題に関心を持ってもらいたい。
 
女性の人権ホットラインとタイアップしていることを最後に挿入
法務省:女性の人権ホットライン周知のため、映画「あんのこと」とタイアップしました!
 
 
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メモ終わり。

『あんのこと』は6月7日から公開が始まっています。是非ご覧になってください。
 
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