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花田十輝が語る『ガルクラ』脚本術 反骨精神あふれるキャラクター誕生秘話

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リアルサウンド映画部に、『ガールズバンドクライ』の脚本家、花田十輝氏にインタビューしてきました。

『ガルクラ』なぜ反骨精神溢れる傑作に? 花田十輝に聞く、キャラを立たせる脚本術|Real Sound|リアルサウンド 映画部

この夏のアニメで話題をさらったオリジナルアニメの本作。3DCG表現も高い評価を得ましたが、物語とキャラクターも大きな話題となりました。異色の主人公はいかにして生まれたのか、企画の発端と花田氏の脚本術の秘密に迫っています。

 
 
以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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参照
花田十輝① 旅ものの原体験『ガンバの冒険』 | Febri
映画「数分間のエールを」ぽぷりか×花田十輝が語る、最後まで信念を貫き情熱を込めた制作の裏側 – 映画ナタリー 特集・インタビュー
君は花田十輝さんを知っているか アニメ脚本家の実像に迫る(前編)
「このまま行くしかないか」花田十輝さんが至った境地 アニメ脚本家の実像に迫る(後編)
シナリオ公募ナビ on X: “花田十輝「物語の構成やプロットを書くのは、自分が神様みたいな客観的な視点でキャラクターの運命を決める作業。逆に、シナリオは肉声を書くので、キャラクターになりきって主観的に目の前にあるものに対してどう思うか、何を言うかを考える作業。その差は意識するようにしています」” / X
【質問箱】花田十輝先生によるよりもいに関する回答まとめ
TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」制作秘話 いしづかあつこ監督インタビュー – 東大新聞オンライン

ガルクラ関係
貝さんさん on X: “ガルクラ平山Pインタビュー、当初想定していた放送予定年やオーディション経緯、花田さんの1話初稿が強烈で、だからこそ覚悟が必要とも感じた話、CG選択の経緯とフルコマという選択で揺るがない酒井監督をみんなが信じてついて行った話、なぜ川崎が舞台に?等々、終盤だからこその突っ込んだ内容で満足” / X
【インタビュー】話題のバンドアニメ『ガールズバンドクライ』初のライブが開催! ライブ直後の「トゲナシトゲアリ」メンバーにインタビュー | seigura.com
玉井健二、『ガールズバンドクライ』の隠れテーマは打倒K-POP? プロジェクトを越えた、世界で勝てるバンドの可能性 – Real Sound|リアルサウンド
ガールズバンドクライ 急成長続ける海外市場を狙う音楽アニメ:日経クロストレンド
『ガールズバンドクライ』に結集した東映アニメーションのCG技術 平山理志Pが狙いを語る|Real Sound|リアルサウンド 映画部
東映アニメが「ガールズバンドクライ」で目指す日本独自のCGアニメ表現–最先端技術を投入 – CNET Japan

 
構成

ポイント4点
ガルクラ脚本の経緯とコンセプト決定
脚本上でキャラクターのこだわりポイント
舞台設定を活かすこだわりポイント
脚本家としての仕事のあり方
 
 
Intro

春大きな注目を集めたオリジナルアニメ『ガールズバンドクライ』。反抗精神を体現するような異色の主人公が話題となり、フルCGによる多彩な日常芝居と迫力の演奏シーンは、日本アニメに新たな新風を吹き込んだ。

リアルサウンド映画部では、シリーズ構成と全話の脚本を担当した花田十輝氏にインタビュー。大胆不敵なガールズバンドアニメはいかに生まれたのか、話を聞いた。
 
 

Body1 ガルクラ脚本の経緯とコンセプト決定

バンドものにした理由
アイドルものは飽きた: これまで多くのアイドル作品を書いてきたため、新しいジャンルに挑戦したいという思いがあった。
上京ものへの興味: 始まりや出会い、成長を描く「状況もの」は以前から興味があり、バンドという題材と自然に結びついた。

反骨精神旺盛なキャラクター設定
バンドものにおける一般的な要素: 花田さん自身、バンドものは基本的に反骨精神や葛藤といった要素が強いものだと考えていたため、自然とそのようなキャラクターが生まれた。
周囲の反応: 現在のアニメのガールズバンド作品とは異なる方向性だったため、周囲からは驚かれた。
音楽的影響: パンクやブルーハーツなどの音楽が、キャラクターの反骨精神に影響を与えた可能性がある。
 
 

Body2 脚本上でキャラクターのこだわりポイント

キャラクター設定について
ニナ:
初期設定は引っ込み思案で愛されるキャラクターだったが、執筆を進めるうちに反骨精神が強くなり、言いたいことをズバズバ言うキャラクターになった。
過去の設定やセリフを書く中で、自然と現在のニナのキャラクターが形成された。
モモカ:
ニナとは対照的なキャラクターで、現実の壁にぶち当たり、理想と現実のギャップに苦しんでいる。
ニナの過去を自分に重ね合わせ、複雑な感情を抱いている。
スバル:
ニナとモモカの間に立つ役割で、器用だが悩みを抱えている。
キャラクターのバランスを取るために、他のキャラクターとの関係性から設定を固めていった。
トモ:
ニナよりも殻の固い子がいたほうがいいという発想。
ケアが必要な存在として設定。
ルパ:
ミックスルーツで、グループの中では冷静な存在。
過去に深い傷を抱えているが、それを表に出さない。
家族のようなグループの中で、母親のような役割を担っている。
ダイダスのメンバー:
アイドルをプロとして捉えており、ニナたちが思うような悪役ではない。
社会の厳しさを教える存在として描かれている。
 
 

Body3 舞台設定を活かすこだわりポイント

川崎を選んだ理由
ロケハンでの発見: 川崎を実際に歩いてみて、地方の良さも感じられる生活感のある街という印象を持った。
表参道との対比: 以前の作品で舞台となった表参道が住んでいるイメージが湧きにくかったのに対し、川崎は生活感が想像しやすく、キャラクターの背景に合うと感じた。
ライブハウスとの繋がり: 川崎にはクラブチッタなどの有名なライブハウスがあり、バンドをテーマにした作品との親和性が高いと感じた。
他の地域との差別化: 下北沢や高円寺など、他の音楽系の街との差別化を図りたかった。

川崎を描写する上でのこだわり
リアルな街の描写: ロケハンで実際に見た場所を脚本に落とし込み、川崎のリアルな風景を再現しようとした。
キャラクターとのリンク: キャラクターの背景や行動と、川崎の場所を結びつけることで、より深い物語を作り上げた。
吉野家などの描写: おしゃれなカフェではなく、吉野家のような大衆的な場所を選ぶことで、キャラクターの庶民的な一面や作品の反骨精神を表現した。

川崎という町の魅力
生活感: 地方の良さも感じられる、生活感のある街。
多様性: おしゃれなエリアと大衆的なエリアが混在している。
音楽との繋がり: ライブハウスが多く、音楽をテーマにした作品との親和性が高い。
 
 

Body5 脚本家という仕事

脚本執筆のスタイル
試行錯誤: 構成を固めてから執筆するのではなく、書きながら物語を組み立てていく。
キャラクターの成長: キャラクターが自然に成長していくように、セリフや行動を調整する。
視聴者との共感: 視聴者が共感できるような、普遍的なテーマや感情を作品に盛り込む。

オリジナル作品と原作ものの違い
自由度: オリジナル作品は、世界観やキャラクターをゼロから作り上げられる自由度がある一方で、物語の構成やテーマをすべて考えなければならない。
制約: 原作がある場合は、原作の世界観やキャラクターを尊重しつつ、アニメーションとして表現する方法を模索する必要がある。
作家性: オリジナル作品では、自分の考えや個性をより強く作品に反映させることができるが、一方で、商業的な成功や視聴者の反応を意識せざるを得ない。

全話脚本を書く理由
後になってやっぱりこうじゃなかったとひっくり返してしまうことが多いから
 
 
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メモ終わり。

花田氏の脚本作品は、今年放送・公開が相次いでいますが、本人曰く「たまたま」だそう。それにしてもすごい仕事量だと思います。全話の脚本書いているし。『響け!ユーフォニアム3』の脚本仕事も見事でした。来シーズンも『ATRI』に『天穂のサクナヒメ』があります。作品の良し悪しは脚本で決まります。脚本家の話を聞く機会も貴重なものなので、今後もどんどんやっていきたいですね。
 
関連作品