リアルサウンド映画部に、映画『ラストマイル』の興行とテレビドラマの映画化・劇場版の戦略についてのコラムを書きました。
『ラストマイル』で占う“ドラマの劇場版”の未来 日本の特殊性を武器にグローバル展開も|Real Sound|リアルサウンド 映画部
『ラストマイル』が大ヒットしています。ドラマの劇場版と言えるかどうかわかりませんが、日本の映画産業において、アニメと並ぶ特殊性として、テレビドラマの劇場版の人気があります。
このドラマの劇場版の歴史はそれなりに古く、もうテレビ黎明期からやってたんですね。そして、『踊る大捜査線』で一つの転換期を迎えて、2000年代に黄金時代を迎えたという感じで、今もちょくちょくヒット作を出しています。
この特殊な作品展開をグローバルに広げることは可能かどうかについて考えてみました。配信で世界で人気になって、世界中にドラマ劇場版を映画館で上映して稼いでいくモデルも作ろうと思えば作れるのでは、という気がします。
以下、原稿作成時のメモと構成案。
—————–
テレビドラマの劇場版、興行ポテンシャルのこれまでとこれから。
直近の類似テーマの記事
『ラストマイル』が切り開く“テレビドラマの映画化” 『踊る大捜査線』との違いとは?|Real Sound|リアルサウンド 映画部
Thesis
テレビドラマの劇場版の興行ポテンシャルの今後は?
Point3つ
今年のドラマ劇場版の興行は・・・ラストマイル、グランメゾン・パリ、君と世界が終わる日に FINAL、マイホームヒーロー、からかい上手の高木さん、室井慎次 敗れざる者、劇場版ドクターX、劇映画 孤独のグルメ
踊る大捜査線の帰還、、、再びドラマのIP戦略は開く開くか否か。。。。放送外収入と放送収入の相互関係を築ける
Intro
邦画の興行の行方
ラストマイルがヒット。質も高く高評価。。。ドラマの劇場版と位置付けられるかわからないが、ドラマ2本と世界観を同じくするという点が、フックとなりヒットに結びついているのは疑いようがない。
ドラマの劇場版の興行は2000年代を通じて、邦画の主流であり続けた。今はアニメに主役の座を譲っているが、そのポテンシャルはいまだにあることが本作は証明しているようだ
Body1ドラマ劇場版の歴史
かなり昔からある、ちょっとその歴史に触れておく。
そもそもテレビの前身、ラジオも人気ドラマは映画化された、君の名はなど。
今はテレビドラマの映画化がやたらに多いですが、日本で1番初めに映… – Yahoo!知恵袋
私は貝になりたい
映画として名作シリーズとして名声が確立している『男はつらいよ』もテレビドラマの人気を受けて映画化を決めた作品だったりする。
↓
流れを変えた躍る大走査線の大ヒット。。。決して視聴率が良かったわけではないシリーズは熱狂的なファンを生み、映画が作られることになった。
ここからHERO、ROOKIESなど、様々なドラマの映画化が大ヒットを記録し、邦画実写の歴代ランキング上位を多く占めることになっていく。
Body2売れる理由
オリジナル単発よりも、アニメ劇場版とさほど変わらない。推しのキャラクターがいるなら見に行く。視聴率自体とは比例しない。熱狂的な推しがあるかどうかに左右される。踊るの頃からそれはそう。
深夜ドラマでもヒットすることがある。おっさんずラブや今夜何食べたなど。
今後も孤独のグルメなど、渋い企画があるが根強いファンがいる
ドクターXのような老舗ドラマの劇場版などもあり、多彩になってきている。
Body3踊るの帰還、テレビのIP活用例
テレビ局のビジネスモデルの問題、、、しちょうりつによる放送収入は下がるので、放送外収入が必要。。。映画はその有力な一つ
IPビジネスの本格化、、、アニメとともにドラマがこの分野で期待されている。
↓
ラストマイルのようなユニバース展開は上手くはまることが証明された。
↓
課題はこれをグローバル展開していけるのか。
ドラマは国際的に話題となれば、その劇場版も国際的にヒットさせられるようになるはず。その戦略を思い描けるか。
韓国の大手と共同でそういう作品を作れると、ドラマ劇場版
TBSと韓国CJ ENM ドラマ・映画の共同制作で合意|TBSテレビ
−−−−−−−−−−−−−−−−
メモ終わり。
『踊る大捜査線』の最新映画『室井慎次』の二部作はどうなるでしょうか。かなり久々のシリーズなので、興行はどの程度ものか未知数ですが、ここから新たにシリーズの展開をするのかどうかも気になるところです。
でも、それ以上にこれからの日本のテレビドラマの行方を左右するヒットに『ラストマイル』はなったかもしれません。ただ売れているだけじゃなくて、内容の評価も高く、グローバルに戦えるドラマと劇場版の可能性が開けるかも。他の国にも是非展開してほしいです。
関連作品