[PR]

雑誌『チルチンびと』の写真、国交省が勝手に公式サイトに使用! 著作権侵害で訴訟

[PR]

弁護士JPに、風土社が発行する雑誌『チルチンびと』の写真が国交省のサイトで無断掲載された事案の訴訟会見のレポートを書きました。

国交省サイトに雑誌『チルチンびと』の写真が“無断”掲載…「あまりに非常識」出版社が著作権侵害で国を提訴 | 弁護士JPニュース

『チルチンびと』は、環境・風土と共生する木の家づくりと暮らしの知恵を取り上げる雑誌で、全国のユニークな家屋をたくさん掲載しています。風土社代表・山下武秀氏は、2013年にアルセッド建築研究所の方から、国の有識者会議「日本の住まいの知恵に関する検討調査委員会」の内部資料用に雑誌の写真の提供を求められたそうです。

その時は、内部資料用ということでデータで提供したらしいのですが、その後、国交省と日本住宅総合センターが公式サイトに、『チルチンびと』の写真を無断で掲載していることが発覚しました。さらに、日本住宅総合センターは書籍『今に生きる日本の住まいの知恵 わが国の気候・風土・文化に根ざした、現代に相応しい住まいづくりに向けて』という有料の冊子を販売し、それにも『チルチンびと』の写真を大量に掲載していたのです。

写真の著作権は各カメラマンにありますが、被害者が多数におよぶので、風土社が訴訟遂行の選定者となっている格好で起こされています。

住宅総合センターが出した書籍は50ページくらいのものなんですが、69点230か所も『チルチンびと』の写真が使われているとのことです。それでよく有料販売するよな、、、と思いました。

国は使用許諾を得ていたとして著作権料の支払いを拒絶しています。

しかし、僕が思うに著作権者はカメラマンなわけで、風土社に許諾を得ていても著作権の承諾にはならないですよね。国としては、①風土社から許諾を得た、②風土社は写真の権利を保有している(と誤解させるような言動があった)ことを証明しないといけないことになると思うんですが、かなり不利じゃないかと思います。

国と住宅総合センターは随分と朴訥な対応だなと思いますね。多分、写真のデータがどこからきたものなのか、コミュニケーション不足で確認を怠ってしまったんだろうと思いますが、それにしても著作権の意識が低い事件で悲しくなりますね。
 
関連作品