ソニーの株価が25年ぶりに高値更新。ITバブル期の2000年以来ということなので、快挙であり、昨今の全方位エンタメプッシュの路線が評価されているということですね。
ソニーグループ株価、25年ぶり最高値 総合エンタメ企業に変貌 SCORE – 日本経済新聞
日経の記事によると、国内外から買い注文が入っているようで、「米ブラックロックグループの買い増しが判明した。世界最大級の政府系ファンド(SWF)、ノルウェー政府年金基金も6月末に保有比率を2.1%(23年末は1.9%)に引き上げている。幅広いエンタメ株に投資するサウジアラビアの政府系ファンド」も注目しているとか。
25年3月期はゲームの利益が10年前の7倍、音楽が5倍、映画が2倍に伸びる見通しということでかなり好調。今後も業績は成長していくだろうと予測されているようです。
今年の経営方針説明会にも出席してレポートを書きましたが、ソニーは完全にエンタメ企業となっています。かなり前からエンタメ方向にかじを切っていますが、ここ数年はさらにそれを鮮明にしており、大型買収によってIPを集めています。今後も買収してIPを集めていくと経営方針説明会で語っていました。
ソニーの未来戦略:アニメとエンタメが牽引するグループ経営方針 – Film Goes with Net
ゲーム、アニメ、映画、音楽と一通り揃えてそれぞれのシナジーを高めていく仕組みが割と確立されてきていて、今後もグループ全体でIPをもり立てて収益性を高めていくつもりと思われます。
噂されるKADOKAWAの買収がどうなるのかまだわかりませんが、それぐらいの大型企業を買収するだけの金が用意しているようなので、普通に可能性あると思っています。アニプレックスとクランチロールを中心としたアニメ戦略を加速させるためには、いい案件ではあると思う。
今後、ディズニーやNetflixなどのエンタメ企業の巨人とどう戦っていくのか、どんな差別化戦略を持ってるのか、気になるところです。日経の記事では、「ソニーは映画・音楽・ゲーム・アニメという横軸、製作からディストリビューションまでの縦軸、イメージセンサー、カメラ、ソフトウエアなどエンタメ事業の差別化に寄与するエレクトロニクス技術を持っている。米アップルやネットフリックス、韓国サムスン電子にもないユニークな立ち位置」という指摘が紹介されています。技術投資も可能で、実際、エンタメを加速させる技術の開発について、経営方針説明会でも紹介されていました。
アニメ関連では、Anime Canvasが話題になっています。
現場の声を形にしたソニーのアニメ制作支援ソフト「AnimeCanvas」が目指すもの – Film Goes with Net