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日本アニメ市場、成長加速!ストリーミング収益シェア6%がもたらす影響

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日本アニメのグローバル人気が高まっていることは、よく報道されるようになってきたが、具体的な数字を伴った発表があった。

2023年、世界のストリーミング配信市場での収益シェアが6%だという。

2023年、日本アニメが世界ストリーミング収益の6%を占有 | Branc(ブラン)-Brand New Creativity-

これはParrot Analyticsと日本動画協会(AJA)が共同でリサーチした報告結果だそうだ。動画協会がこんなところで、海外のリサーチ会社を一緒に仕事しているとは思わなかった。Parrot Analyticsは、ニュージーランドが本社のスタートアップで、ストリーミング配信の人気予測などのサービスも提供している会社で、配信の影響力などをはかる指標を提供していたりする。よく配信のシリーズものがどれくらい見られてるのか、ニュースなどでもこの会社のデータを根拠に報じられたりする。

例えば、この『ワンダビジョン』の記事などで「第6話配信後には、米会社「Parrot Analytics」の調査で“世界で今最も人気があるドラマシリーズ”として発表された本作から、衝撃しかない最終話の場面写真が到着した」みたいな形で言及されたりする会社である。
「ワンダヴィジョン」様々な考察が飛び交う迫力のクライマックス!制作の裏側も配信 | cinemacafe.net

世界のストリーミングの6%というのがどれくらいなのか、イメージが湧きにくいかもしれない。実際、僕もそれは比較としてどれくらいなんだという感じだが、映画館におけるグローバルシェアで6%と言ったら、3番手くらいには入る。というのもアメリカと中国の2大国が1位と2位で、多くのシェアを獲得するので、数%でも結構大きな数字だ。

なので、配信においても6%という数字はわりと大きいと思う。配信の場合、アメリカ以外の国の作品もかなり見られているので、映画館ほど寡占状況ではないかもしれないが、6%なら多分、3番か4番手くらいに入るかもしれない。

この記事では、配信からの収益とマーチャンダイジングからの収益を分けてレポートしており、マーチャンダイジングの方が圧倒的にでかい。海外においてもメディアミックスが機能し始めているということなんだろう。

こういうニュースがでること自体は良いことだと思う。影響力が大きくなっているぞ、という報道は配信会社と価格交渉の際にも日本の権利者側に有利に働く可能性が高い。実際に、各作品の窓口権持っている人たちは、相手の企業から、視聴データを開示されたり、されなかったりしていると思うのだが、第三者による信頼できる客観的な指標があったほうがいい。数字のデータは相手企業しか持ってませんでは、向こうの言い値を崩す根拠を持てないので。

今後はよりシェアを伸ばしていく必要があり、そうなれば交渉力もより高められて、作品自体の価格を上げていくこともできるようになるといい。シェアが増えれば、マーチャンダイジングへのニーズもさらに高まる。

上記の記事によると、アニメ市場を牽引しているのは北米とアジア地域となっている。これからインドはぐんぐん伸びるだろうし、東南アジアも重要だ。

記事では、結びに海外企業とのコラボが増えていくだろうとのことだが、すでにアメリカ100%資本で日本のスタジオが制作する作品なんかも出てきている。アニメにお金を出したい企業はどんどん増えていくのはいいが、問題は日本側がそのニーズを受け止めきれるキャパがあるのか、ということ。まあ、ないよね。今も5年先までスケジュールいっぱいみたいなスタジオがあるわけで。

今後、さらにアニメ市場を伸ばすためには、人材を増やさないといけない。つまり、育成しないといけない。育成しないとこれ以上儲からないということなので、そこに重点的に補助金出して各企業に育成を促していく必要があるだろう。

 
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