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「ジョジョ」の悪役はなぜ魅力的?荒木飛呂彦が明かす悪役論を徹底解説!

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アニメ!アニメ!の敵役連載で、荒木飛呂彦先生の『荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方』の書評を書きました。

「ジョジョ」DIOや吉良の悪役誕生秘話を荒木飛呂彦自身が語る書籍が発売「悪役には作者の哲学が反映される」【コラム】 | アニメ!アニメ!

いつもはアニメ作品の敵の魅力について書いていますが、ちょっと変化球で悪役の重要性についてマンガ家が書いた書籍のレビューです。しかし、本連載を僕がやっている動機に近い何かが記されている本だったので、是非取り上げたいなと思った次第です。

「悪役には作者の哲学が反映される」。これが重要なポイントで、アニメ作品の敵にどんな哲学が反映しているのか見たくて、連載やっているんですね。

そんな自分にとって天啓とも言える内容の本でした。この連載は間違っていないぞと再確認できたというか、自信になったというか。

 
 
以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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Point2つ
荒木飛呂彦が考える、悪役がマンガにとって重要な理由
ジョジョの悪役の魅力
 
 

Intro

ジョジョには、アクの強い個性的な悪役が数多く登場する

ディオを筆頭に、ディアボロや吉良吉影など

ジョジョこそは、悪役の魅力の宝庫と言えるかも。

そんな作者がマンガ術で悪役の重要性を語る本を出した。
 
 

Body1 荒木飛呂彦が考える、悪役の重要性

ページから引用していく。

漫画術以上にもうちょっと深い話を書いて伝えたいと思って書いたものとのこ(P6)

それで選んだのが悪役の作り方、

悪役は、漫画をヒットさせるために欠かせない最重要ポイントのひとつです。編集者が「この漫画、なんか足りないんだよね」と言うときは、90パーセント以上の確率で「悪役が立っていない」のだと思います。(P7)

実際、荒木飛呂彦のマンガにはディオを筆頭として魅力的かつ個性あふれる悪役が数多く登場する。荒木氏自身、「時には悪役があまりに魅力的で、主人公以上に熱狂的な支持を集めることもあります。読者が悪役に夢中になるのは、きれいごとではない、人間の生々しい感情を体現する存在だからでしょう」と語る。(P9)

自分の連載の考えを書く。

実際に物語が輝き、主人公を光らせるのは悪役がないといけない。

主人公は1人であり、キャラがぶれてはいけない。それは一種類の魅力しか表現できないということでもある。しかし、悪役は多彩にすればするほど、色々な魅力を表現できる。作品の幅が生まれていくわけだ。
 
 

Body2 ジョジョの悪役の魅力

例を本書から出す。

ジョジョは、

「戦うときに何が一番怖いだろうか。時間を止められたりするのも怖いけど、やっぱり先祖のわけのわからない因縁が世代を超えて自分に降りかかってくるのが一番の恐怖なんじゃないか」というところから生まれた漫画」だという。(P62)

絵やセリフをまねるのではなく、自分の一番怖いものを考えると、面白い漫画が描ける。これが本書の重要な教えだろう。

荒木飛呂彦流、悪役の作り方。

主人公とセットで必ず検討するという。光と影で影が濃ければそれだけ主人公の光も輝く。

そして、どちらも前向きに生きているという共通点があるという(P71)

確かにディオは自分の野望にまい進するし、プッチ神父も吉良吉影も自分自身を素直に生きていてうじうじしない。

各悪役のこだわりについても記述されている。

ディオやカーズ、吉良吉影などの歴代悪役がどう生まれたのか、書かれておりファンならずとも、物語を作りたい人には非常に参考になる。

筆者としては『岸辺露伴は動かない』の編集者、泉京香が実は悪役とされているのが驚きだ、

悪意がないのに主人公を困難に陥れていく奴はやっかいだ、ということで、トラブルメイカーのような存在

ホットサマー・マーサで盗用デザインか否かで、電話でもめるシーンで、主人公の岸部露伴との言い合いが主人公の哲学を浮かび上がらせている点で対立関係にある
 
 
マンガを始め、物語を書きたい人はおおいの参考になる本。

そして、物語をもっと深く楽しみたい人にもお勧めできる内容だ。

主人公よりも悪役の方が、作者の哲学が反映されると荒木飛呂彦は言う。これが連載とも共鳴するポイントだ。
 
 
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メモ終わり。

物語を作りたい人はもちろんおすすめですが、より深くアニメや漫画を楽しみたいと思っている人にもおすすめです。わかりやすくすごく勉強になるし、悪役の重要性とその作り方のアドバイスまで、内容は多岐にわたります。実際に、ジョジョの名悪役はどんなことを考えて作り上げたのか、その手の内を見せてくれているのです。
 
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