第94回アカデミー賞(2022年開催)で、国際長編映画賞、長編ドキュメンタリー映画賞、長編アニメーション賞の3つに史上初めて同時にノミネートされた、デンマークの映画『FLEE フリー』が、NHK Eテレで放送されることが決定した。
『FLEE フリー』あらすじ
アフガニスタンで生まれ育ったアミンは、幼い頃、父が当局に連行されたまま戻らず、残った家族とともに命がけで祖国を脱出した。
やがて家族とも離れ離れになり、数年後たった一人でデンマークへと亡命した彼は、 30代半ばとなり研究者として成功を収め、恋人の男性と結婚を果たそうとしていた。だが、彼には恋人にも話していない、20 年以上も抱え続けていた秘密があった。
あまりに壮絶で心を揺さぶられずにはいられない過酷な半生を、親友である映画監督の前で、彼は静かに語り始める…。
本作は、実際にアフガニスタンからの難民である青年アミンが、友人のヨナス・ポヘール・ラスムセン監督に自身の体験を打ち明けるところから始まる。その様子をカメラで撮影し、アニメーションに加工することで個人のプライバシーを保護し、同時に普遍性を強くもの作品へと転じている。
また、過去の体験をアニメーションで再現することで、カメラには収めることのできないものを映像で表現することを可能にしている。難民として、ゲイとして過酷な人生を歩んできたアミンの心の内側に入り込むような効果を、アニメーションが発揮している。
筆者は本作の監督にインタビューしているので、どんな作品なのか、そちらも参考にしてほしい。
アニメーションドキュメンタリー映画『FLEE フリー』の監督にインタビューしました – Film Goes with Net
放送予定
『FLEE フリー』 Eテレ 2月24日(月・祝)午前0:45~2:15
※23日(日)深夜
■スタッフ
監督:ヨナス・ポヘール・ラスムセン
脚本:ヨナス・ポヘール・ラスムセン、アミン・ナワビ
エグゼクティブ・プロデューサー:リズ・アーメッド、ニコライ・コスター=ワルドー
プロデューサー:モニカ・ヘルストローム、シャルロッテ・デ・ラ・グルヌリー、シーネ・ビュレ・ソーレンセ
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編集:ヤヌス・ビレスコフ=ヤンセン
アニメーション監督:ケネス・ラデケア
アートディレクター:ジェス・ニコルズ
音楽:ウノ・ヘルマーソン
2021年/デンマーク、スウェーデン、ノルウェー、フランス合作
原題:Flugt 英題:FLEE
※放送予定は変更になる場合があります
映画『FLEE フリー』を2/23(日)深夜に放送 – NHK