ABCホールディングス株式会社は、2025年3月期第3四半期(2024年4月1日~12月31日)の連結決算を発表した。売上高は668億7,200万円(前年同期比1.4%増)となり、増収を確保した。営業利益は10億9,800万円(前年同期比13億900万円の増益)、経常利益は13億200万円(同12億6,400万円の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益は12億3,400万円(同13億7,800万円の増益)となった。
放送・コンテンツ事業の伸長
主力事業である放送・コンテンツ事業の売上高は566億9,600万円(前年同期比0.6%増)と微増した。テレビスポット収入の回復やアニメ関連・配信事業の収益増加が寄与した。営業費用の削減により、営業利益は12億1,700万円(同12億5,800万円の増益)と伸長した。
一方で、グループ傘下のコンテンツ制作会社の業績には明暗が見られた。ABCフロンティアは売上高1,656百万円、営業利益32百万円と黒字を維持したが、SILVER LINK.は売上高1,088百万円に対し、営業損失325百万円を計上し、厳しい状況が続いている。ABCアニメーションは売上高1,785百万円、営業利益175百万円と堅調だった。
ライフスタイル事業も増収
ライフスタイル事業は売上高101億7,500万円(前年同期比6.0%増)と順調に推移した。テレビ通販収入の回復や新規連結子会社の寄与が増収を後押しした。営業利益は2億5,600万円(同51.5%増)と大幅な伸びを記録した。
朝日放送テレビはコストダウンで利益を確保
朝日放送テレビの売上高は439億7,300万円となり、前年同期比0.1%増と微増にとどまった。一方、営業利益は16億9,900万円(前年同期比336.6%増)、経常利益は17億3,000万円(同265.7%増)、四半期純利益は11億2,900万円(同323.3%増)と大幅な増益を記録した。番組制作費の見直しが、コスト削減に寄与した。番組費は125億4,000万円となり、前年同期比4.5%減少。広告収入の伸び悩みが続く中、コストダウンが利益拡大に寄与したとみられる。
今後の見通し
第3四半期の業績は想定の範囲内で推移しており、通期の連結業績予想については、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益すべてにおいて、前回発表の予想を据え置く方針を示した。
同社は、放送・コンテンツ事業の強化とともに、新規事業の成長を図り、さらなる収益拡大を目指す構えだ。
ソース:朝日放送グループホールディングス2025年3月期 第3四半期決算参考資料
2025年3月期 第3四半期決算短信
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