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【ネタバレあり】「日本一の最低男」6話レビュー、ひまりの2人の父親


香取慎吾主演のドラマ『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』6話は、ひまりたちの実の父親が登場した回だ。いつか来るだろうと思っていたが、やっぱり来た。

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先週、正助(志尊淳)に選挙に出馬することがバレた一平(香取慎吾)は、改めて家族の好感度をあげないといけなくなる。正助は引っ越しを考えるが、ひまりがせめて誕生日までは一緒にいたいと言うので、それまでは一平と同居することになった。

そんな中、子ども食堂の特集ニュースが放送される。ボランティアスタッフとして働くひまりも写され、彼女は「お父さんに、お母さんのご飯を食べてもらいたい」と話す。一家でそれを見ていた一平と小原家は幸福感に包まれるが、その放送を見て心をかき乱された人がもう一人いた。

それはひまりの実の父親の康太(奥野瑛太)だった。かれは友人と事業を起こすも上手くいかずにバイトしながら借金を返す生活をしていた。自分の生活苦にひまりを巻き込まないように姿を消したのだが、いつか責任を果たさねばと思っていたという。

都(冨永愛)の店に隠れてこども食堂用の食券の代金を置いていた康太を捕まえた一平と正助は、その事情を聞き出す。彼は保険金を自分にかけて死ぬつもりだった。受取人はひまりにして。

そんな康太を一平は一喝して、もっと人を利用したっていいじゃないかと言う。自分に言い聞かせているようにも聞こえるが、確かに人間は持ちつ持たれつであり、それは利用し合うということでもある。

ひまりの誕生日には康太も出席することになる。ひまりは康太とお父さん、正助をパパと呼ぶようになる。彼女の笑顔を見た康太はもう死ぬ気は失せたようだ。

なんとか、一平は小原家の好感度を上げることに成功して、クビの皮一枚つながったようだ。しかし、不穏な陰がまた一つ。こども食堂のニュースを見て心をかき乱された人がもう一人いた。それは、どうやらテレビ時代に一平がきつく当たって体調を崩した後輩のようなのだが・・・。
 
康太の事業は世の中の孤独や不安を抱えている人向けの「デジタル長屋」というものだそうだ。今回登場した康太は、まさに孤独な生活を強いられている男性を象徴するキャラクターだったと思う。死ぬしか自分にできることはないというところまで追い詰められているわけだから。

これも一平が政治家を目指す上で彼のアジェンダになるのだろうか。弱者男性は救済されにくい存在だ。いかにして男性を救済するのか、社会的にも重要なテーマだ。
 

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