TBSホールディングス(以下、TBS)は、世界最大級のエンタテインメントコンテンツグループ・Banijay Entertainmentの一員であるEndemol Shine Australia(以下、ESA)とのグローバルパートナーシップを締結した。
このパートナーシップにより、TBSの新旧バラエティ企画をベースに、ESAが得意とする「フォーマットの巨大化」という視点を加え、グローバル仕様へと進化させることを目的としている。『Ninja Warrior』や『風雲!たけし城』で国際的な実績を持つTBSと、国際エミー賞など数々の賞を受賞してきたESAのクリエイティブアプローチが融合することで、世界市場向けの新たなコンテンツを生み出す。
共同開発されたフォーマットはオーストラリア市場のみならず、グローバル市場への展開も視野に入れている。今回の契約の一環として、Banijay Entertainmentが持つ21の国と地域にまたがる130以上の制作会社との「ファーストルック契約」を締結。この枠組みにより、共同開発フォーマットの各地域での優先的な制作が可能となる。
第1弾企画『The Insider』発表
TBSとESAの共同開発第1弾として、TBSバラエティ制作局・上田淳也プロデュースによる『見破れ!アクター&リアクター』をベースにした『The Insider(内通者)』を発表した。
本作は、世界各国のラグジュアリーな旅を舞台に、セレブリティたちが次々とドッキリに巻き込まれる中、1人の「インサイダー(内通者)」が仕掛けの全貌を知った上でリアクションを装う。参加者はインサイダーを見破り、賞金を手にすることができるのかが見どころとなる。
Banijay EntertainmentのCEO、マルコ・バセッティ氏は、「ESAはTBSのポートフォリオを活用し、新たなグローバルヒットを生み出す機会を得ることになる。今回のコラボレーションを通じ、次世代のスーパーブランドをローカライズし、スケールアップしていく」とコメントした。
ESAのCEO、ピーター・ニューマン氏は、「私たちは、既存フォーマットを大規模に進化させることで世界的評価を得てきた。TBSとの協業により、ローカルフォーマットをグローバル視点で再構築し、世界中の視聴者に届けることを楽しみにしている」と語った。
TBSホールディングス執行役員の瀬戸口克陽氏は、「TBSは2024年度を『グローバルビジネス元年』と位置づけ、世界市場への本格進出を宣言した。『The Insider』では、日本バラエティの持つ『ドッキリ要素』にESAの『スーパーサイズ力』を加え、グローバル市場に向けた新たなエンタテインメントを提供できることを期待している」と述べた。
TBSグローバル営業開発部長の深井純氏も、「『海外展開を前提としたフォーマット開発』に注力してきた。『The Insider』が世界の視聴者に新たな刺激をもたらし、グローバル市場に革新をもたらすことを期待している」とコメントした。
Endemol Shine Australiaとは
ESAは、オーストラリアを拠点に世界クラスのテレビ番組を制作・配信する企業。『MasterChef Australia』『Married At First Sight』『Australian Survivor』『Australian Ninja Warrior』『LEGO Masters』『Gogglebox Australia』などの人気番組を手がけるほか、ドラマ『NCIS: Sydney』や『RFDS – Royal Flying Doctors Service』も制作している。
また、国際エミー賞やThe TV Week Logie Awards、AACTAs、New York Festivals TV & Film Awardsなど、数々の賞を受賞している。
TBSの海外展開
TBSは1960年代以降、50年以上にわたり、ドラマやバラエティ、アニメ、映画などの海外展開を積極的に進めてきた。特に『VIVANT』『TOKYO MER~走る緊急救命室~』『半沢直樹』といったドラマや、『SASUKE』『風雲!たけし城』などのバラエティ番組のフォーマットが世界各国で人気を博している。累計販売実績は、160を超える国・地域に及び、数百作品・数万話にのぼる。
近年では、動画配信やIP活用による商品化、出版、テーマパーク、タイアップなど「マルチ展開」にも力を入れており、グローバル市場でのさらなる成長を目指している。