TBSは24日、トルコの大手制作会社MOST PRODUCTIONと、1999年に放送されたドラマ『美しい人』のトルコ版制作に関する作品開発契約を締結したと発表した。
『美しい人』は野島伸司が脚本を手掛けた“大人の恋愛”を描く作品であり、田村正和が主演を務め、常盤貴子や大沢たかおといった実力派俳優が共演した。独特な雰囲気を持つ本作は、放送当時から話題を集めた。
今回のリメイクを手掛けるMOST PRODUCTIONは、1985年にMustafa Oğuz氏とGül Oğuz氏によって設立されたトルコの制作会社だ。テレビドラマの分野で数々のヒット作を生み出し、視聴率記録を更新するなど、トルコのエンターテインメント業界を牽引する存在だ。
同社のDirectorであるGül Oğuz氏は、「『美しい人』のトルコ版を制作できることを楽しみにしている。トルコ国内だけでなく、世界中でヒット作となることを確信している」とコメントした。
トルコ版の脚本は、韓国ドラマ『欲望の炎』のリメイク版『Flames of Desire（トルコ語：Hayat Şarkısı）』や『Glass Mask（トルコ語：Içimdeki Fırtına）』を手掛けたIpek Kadilar氏が担当する。Kadilar氏は「TBSのヒットドラマをトルコに紹介できることを楽しみにしている」と述べた。
TBSグローバルビジネス局グローバル営業開発部長の深井純氏は、「数々のヒット作を生み出しているMOST PRODUCTIONと共に『美しい人』の作品開発に着手することを大変嬉しく思っている。韓国でもリメイク実績のある本作が、トルコでも放送される日を楽しみにしている」と語った。
本作のリメイクは、TBSのグローバル戦略の一環であり、日本ドラマの国際展開における新たな成功事例となることが期待される。約25年前に放送された名作が、新たな息吹を得てトルコで生まれ変わることになる。
■『美しい人』あらすじ
ある日、みゆき（常盤貴子）と名乗る美しい女性が「私の全てを変えて欲しい」と、美容整形外科医の京助（田村正和）のもとを訪れる。初めはその依頼に疑問を抱いた京助だったが、徐々に彼女が抱える深刻な事情「夫からの暴力から逃れたい」という本当の理由を知ることになる。心を動かされた京助は、彼女の顔を変える決心をするが、依頼内容に一つの条件があった。それは「好きな顔にしていい」というもの。戸惑いながらも、京助は、今は亡き愛妻の顔を新たな女性の顔に選ぶことを決意するのだった。
