GMOリサーチ&AI株式会社(以下、GMO-R&AI)とシンガポールのマーケティングファームDOU Creations Pte Ltd(以下、DOUクリエーションズ)は、東南アジアおよびインドの若者を対象に、日本のマンガ・アニメに関する認知度や視聴・利用動向を調査した。

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長寿作品が依然として高い人気
調査結果によると、人気マンガの上位には『ドラえもん』(31.4%)、『ワンピース』(19.0%)、『NARUTO/BORUTO』(15.0%)がランクインし、10年以上続く作品が強い支持を得ていることが明らかになった。近年のヒット作では、『鬼滅の刃』(8.1%)、『進撃の巨人』(6.4%)、『呪術廻戦』(6.3%)が一定の人気を集めているものの、いずれも10%未満にとどまった。

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アニメに関しても同様の傾向が見られ、『ドラえもん』(31.0%)、『ワンピース』(17.2%)、『NARUTO/BORUTO』(16.5%)、『ドラゴンボール』(14.7%)が上位を占めた。一方で、『鬼滅の刃』(8.1%)、『進撃の巨人』(7.4%)、『呪術廻戦』(7.0%)などの新しい作品は、依然として長寿作品の人気には及ばない状況となっている。

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正規サービスの利用が拡大
マンガの閲覧方法では、「ネットの公式コンテンツを無料で利用」が最も多く、71.2%に達した。次いで「公式コンテンツを有料で利用」(48.2%)、「紙のコミックを購入」(44.4%)と続き、違法コンテンツを利用する割合(22.3%)を大きく上回る結果となった。
利用頻度の高いマンガプラットフォームとしては、「WEBTOON」(33.5%)、「哔哩哔哩漫画(bilibili漫画)」(14.6%)、「MANGA Plus by SHUEISHA」(14.1%)の3つが特に支持を集めた。

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アニメ視聴に関しては、「非正規サービスを利用したことがない」と回答した割合(48.6%)が、「利用したことがある」(40.6%)を上回った。ただし、国別に見るとベトナムやタイでは依然として非正規サービスの利用経験者が多い傾向にある。
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今回の調査を通じて、日本のマンガ・アニメが東南アジア・インドの若年層に広く親しまれていることが確認された。長年にわたって支持されている作品が引き続き強い人気を誇る一方で、新作の浸透には時間を要することも示唆された。
また、視聴環境の整備が進む中で、公式サービスを利用する動きが広がっていることも明らかになった。日本のコンテンツ産業が海外市場でさらなる成長を遂げるためには、ゲーム化や映画化、コラボレーション展開など、長期的なブランド価値向上の施策が重要となるだろう。
【調査概要】
・調査テーマ:マンガ・アニメに対する認知度、消費動向調査
・調査手法 :オンライン調査
・回答者数 :2,166名
・調査対象 :以下条件にて対象者を抽出
1)シンガポール、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシアおよびインドに在住
2)16-39歳男女 3)マンガ・アニメの視聴経験保有者限定
・調査期間 :2025年1月16日−1月21日