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鬼滅の刃、「鬼滅シアター」の衝撃!配信・映画の垣根を超えたアニメ映画の新たな戦略


リアルサウンド映画部に、『鬼滅の刃』の劇場戦略についてのコラムを書きました。

『鬼滅の刃』はなぜ何度も映画化されるのか? ufotableと日本劇場アニメ史の集大成|Real Sound|リアルサウンド 映画部

『鬼滅シアター』について、主にかいています。

配信と映画の垣根がない時代だからこそ成立するやり方であり、ufotableのアニメーションの質の高さがあってのものであり、鬼滅人気の異様な高さゆえでもあります。

実際、最近のテレビアニメの高額予算のものは、劇場並のクオリティのものも珍しくないですし、だったら映画館で見たいですよね。
最近、総集編や先行上映の成績がいいですし、こういう事例はもっと増えていくのかもしれないです。
 
 
以下、原稿作成時のメモと構成案。
 
 
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Point
鬼滅の刃の劇場戦略のすごさ
それができるのがufotableのクオリティあってのこと
配信、テレビ、劇場の垣根はないということ
無限城編への期待・・・前人未踏の興行成績を目指してほしい。
 

Intro

鬼滅の刃、無限城編の公開日が決まった。夏休み興行だ。

個人的にはこのタイトルはいつやっても大量に動員できるので、閑散期に敢えて設定すると業界全体は嬉しいのではと思っていたが、まあいい。

世界150ヶ国に展開するスケールもすごい。日本映画史上でも最大規模の封切となる

それもすごいが、筆者的な驚きは鬼滅シアターで、テレビシリーズを全て劇場公開することだ。

テレビシリーズを総集編や先行公開することが日本のアニメでは定着しているが、実のところ世界的に珍しい興行形態だ。

その究極とも言える形態がでた、何せ総集編じゃない、総集していないで、全部出すというのはこれまで前例がなかったのでは。

しかし、これは時代の必然かもしれない。
 
Body1総集編アニメの歴史について

テレビアニメを映画館で上映する総集編や先行上映は、わりと歴史が深い

1963年の狼少年ケンの時代からやっている。

昨年から今年にかけて、こうした総集編や先行上映の興行が好調だ。

ジークアクスが先行上映として30億円を超える大ヒットを記録している、昨年から公開した進撃の巨人Finalもロングランヒット中で16億円を突破

ぼっち・ざ・ろっくの前後編も合わせて15億円近くの成績を残している。

鬼滅の刃は、遊郭編以降のテレビシリーズで、ワールドツアーと称して、新シリーズの第一話と前シリーズの最終話を合わせて上映する形式を編み出して、これが10億円を超えるヒットを生み出している。

それを今回は最大級にパワーアップ。テレビシリーズの全てを上映するという大規模な興行形態に踏み切った。これらの作品は、すでに配信でいつでも見られる状態にあるが、それでも映画館の大スクリーンで見たいというニーズがあると言う判断だろう。
 

Body2ufotableの劇場並のクオリティ

鬼滅の刃を制作するのはufotbleだ。数ある日本のアニメスタジオのトップランナーとしても知られる同スタジオは常に劇場レベルのクオリティを求めてきたスタジオで、鬼滅の刃がその週訂正といっていい。このような展開ができるのも、昨今のトップレベルの予算を投入したアニメ作品は、劇場とシリーズのクオリティに差がなくなってきているからであり、常にufotableはそれを追求してきたと言える。

ワールドツアー上映は過去2回、どちらも劇場に観に行っているが、全く劇場の大きなスクリーンに見劣りしない映像に仕上がっている。むしろ、自宅のテレビやましてやスマホで見るのがもったいないクオリティである。

空の境界で、OVAを劇場展開するという新しい興行形態を展開し、fateゼロでテレビシリーズで劇場クオリティをと意気込み、ここまでやってきたufotable。遂にテレビシリーズ全話を劇場展開するという偉業を達成した。
 
Body3配信と映画の垣根はない

テレビ、映画、配信、それらの区別をウィンドウ戦略は今、映画産業全体でバランスをどうとるべきか、課題になっている。

特に配信オリジナル作品は巨額の予算で、すでに映画レベルのクオリティの映像が、実写においても大量に生産されている時代だ。正直、ハウス・オブ・ドラゴンとか筆者は映画館で観たい、だがアメリカにおいては、配信やドラマ作品を映画館でかけることは、基本的にはない。少なくとも、筆者は経験したことがない。

日本アニメがシリーズでも映画並みのクオリティを求めるのは、グローバルな市場でそうした作品と横並び競争が生じているからでもあり、それは今後も続くだろう。

でも、せっかく作った劇場クオリティを劇場で味わう機会というのは、ネットフリックスやHBOのドラマにはないのだ。その点、日本のアニメは劇場クオリティを劇場で味合わせる機会があるので、恵まれていると言える。
 
Body4無限城編への期待

無限城編は前人未踏の興行成績を達成してほしい。国内興行成績だけじゃなく、世界累計で日本映画新記録を目指すべきだし、それこそ、ハリウッド映画なみの世界興収入を実現させてほしい、鬼滅の刃はすでにそういうステージの作品ではないか。
 
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メモ終わり。

Netflixのオリジナル作品なんかも、劇場でやればいいのにと思います。こんどやる『新幹線大爆破』も映画館で見たいんですよね。