講談社とイングランド・プレミアリーグの名門リバプールFCが、少女漫画をテーマにした特別企画を実施した。今回のプロジェクトでは、人気漫画家・遠山えまが描き下ろしたイラストや、リバプールFCウィメンの選手たちが漫画制作に挑戦するなど、サッカーと少女漫画が融合する新たな試みが展開された。
リバプールFCの試合プログラムが少女漫画仕様に
遠山えまが描き下ろしたのは、2025年1月25日に行われたイプスウィッチ・タウンFC戦のマッチデープログラムの表紙イラストだ。ドミニク・ソボスライを中心に、ヴァージル・ヴァン・ダイク、ダーウィン・ヌニェスの3選手がゴールを祝う姿を、少女漫画特有の華やかで繊細なタッチで表現。実際にソボスライはこの試合で得点を挙げ、フィクションと現実が交差する印象的な演出となった。
リバプールFCウィメンと少女漫画の“魔法”
「もしピッチで魔法が使えたら？」──このテーマのもと、リバプールFCウィメンの長野風花、グレイス・フィスク、ハンナ・シルコックの3選手が漫画制作に挑戦した。選手たちは「仲間を巨大化させる魔法」「相手の戦術を先読みする魔法」「驚異的なスピードでピッチを駆け抜ける魔法」など、サッカーに応用できる“魔法”を発案。それを基に遠山が物語を創り上げた。
この過程を収めた特別動画では、漫画家の蟹沢ちひろが選手たちをキャラクター化し、漫画制作の舞台裏を紹介。少女漫画とサッカーの意外な親和性が浮き彫りとなる内容に仕上がっている。
10ページの新作漫画が誕生
選手たちが考案した“魔法”を基に、遠山が10ページの漫画を描き下ろした。舞台はリバプールの象徴であるライバーバードが邪悪な魔法団に狙われる世界。リバプールFCウィメンの選手たちは、守護神「ポール」から授けられた魔法を駆使し、ピッチ上で繰り広げられる壮大な戦いに挑む。サッカーと少女漫画の要素が融合した作品は、動画形式で公開されている。
講談社とリバプールFCの提携は、サッカーと漫画という異なる文化をつなぐ試みの一環である。スポーツの熱狂と少女漫画のきらめきが融合し、新たなエンターテインメントの可能性が広がった。今後も両者は、枠を超えたコラボレーションを展開する予定だ。
